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Olympus E-P3レビューその13 機能、画質を再考

2013年05月21日 00:00

キューポラのある風景

キューポラのある風景

Olympus E-P3, 14-42mmF3.5-5.6II R

※ブログに視覚要素を加えるlightboxを導入しています。上記画像をクリックすると少し大きな画像をポッ プアップして見る事が出来、暗くなった部分をクリックするか、画像下部のCloseをクリックすると元に戻ります。



先日発表されたOlympus E-P5の仕様を見て、本来はこのE-P5の姿がE-P3だったろうに、そう感じた。主観であるが、E-P2からE-P3への変化はPentax K-5がK-5II、IIsになったのと同じ程度のマイナーバージョンアップだったと思っている。

E-P3、仕様においての不満点、それは・・・。

1、ISO200スタート、最高シャッタースピードが1/4000sec

高感度耐性を良くする為なのかE-P3はISO200未満の感度が使えない。それによりドピーカンでは今回使用した17mmF2.8の絞り開放が使えない場面に何度か遭遇した。

PENシリーズ用のレンズは明るいレンズはさほど多くは無いが、マウントアダプターを介して他社のレンズも使用出来る事から、F1.4、F2クラスのレンズを多用されている方も多いだろう。しかしISO200スタート、最高1/4000sec、この仕様で晴天時は絞りを明けての撮影が出来ないのだ。

ISO感度(センサー)の問題は仕方がない。開発時点でPanasonicのセンサーしか選べなかったのだろうから。しかしシャッターユニットは自社製の筈だから、何故1/8000secを積まなかったのか?。

これはOM-D EM-5にも言えるが、EM-5は中級機として発売されており、OM-Dシリーズのフラッグシップではなく、だからユーザーはまだ許せる。でもE-P3はPENデジシリーズのフラッグシップなのだから、E-P2の後を継いで(ISO100を搭載出来ないのなら)新シャッターユニット、1/8000secは是が非でも実現するべきだったろう。

2、E-P3の画像処理エンジンは風景を絵画化してしまう

当時のpanasonicのセンサーは高感度が不得手なのに加えて、ローパスフィルターを薄くしたそうで、どうもこの2つのせいで、ノイズリダクション処理とモアレ処理を施してしまい、風景が絵画のようなヌメッとした状態で出力されてしまうのだ。

これは最低感度のISO200でも確実に絵画化されるし、ご自慢のアートフィルターでも人気のドラマチックトーン、ポップアート、クロスプロセスのような派手な絵作りのコマはさらにそれが増長され、それらのフィルターを用いると、ISO800ではもはやA4プリントであっても写真には見えないと感じる人も多いだろう。

3、アイセンサーが搭載されていない

PENデジシリーズではE-P5と同時発売されるVF-4のセットで初めてアイセンサーを実現した。これも本来はE-P2からE-P3に変わった時点で搭載するべきだった機能だろう。

もう一度書く。E-P3はPENデジシリーズのフラッグップだった。発表当時はツインレンズセットで10万を越えていた。これにファインダーが欲しいカメラマンはVF-2か、VF-3も購入するのだから、かなり割高なカメラ。フラッグシップだから高いのは当たり前、ならばE-P3と同時にアイセンサーの使えるVF-4を発表するべきだった。

アイセンサーをご存知にない方に簡単にこれの利点を述べよう。一般にEVFを装着すると、EVF側か背面液晶側かのどちらかしか表示されない仕組みになっている。それはレンズから映し出される風景もそうだし、各種設定画面も同じ。

だからEVFを装着して撮影していると、切り替えボタンを押さない限り、カメラで設定する情報の全てがEVFの中にしか映し出されない。アイセンサーがあれば、EVFと背面液晶表示の切り替えが自動になる。これはEVF搭載機では絶対に必要な機能なのだ。

AF測距点を端っこに、露出補正を+0.7EVに、さらにレンズの絞りをF2.8にする・・・、これをEVFを覗きながら設定するにはE-P3のおもちゃのようなボタン、ダイヤルではかなりストレスが掛かる。さらに次のコマを撮影するのに測距点を中央、露出補正値を0に、絞りをF5.6に・・・、EVFを覗きながら戻すのなんて面倒以外の何物でもない。

だから各種設定をする際には切り替えボタンを押してEVFから背面液晶表示にしてやり、カメラを構える時に再び切り替えボタンを押し、撮影後にもう一度切り替えボタンを押す。つまり、アイセンサーが付いていないこの手のカメラは表示切替ボタンを1日に何百回と押さなくちゃならない。

ボタン、ダイヤルの造りがしっかりしていればアイセンサーも不用だろうが、E-P3はそうじゃないから・・・。フラッグシップで操作感がオモチャなのにアイセンサーさえ付いてない、こんなカメラが10万円を越えていた。あり得ない。

だったらコンデジであるOlympus XZ-2の方が遥かに使い勝手が良い、そう思ってしまう。私が将来、PENデジを購入してもマウントアダプターを介してオールドレンズを使う、そんな事はまずしないだろうから、ズームレンズ付きのXZ-2を買った方がまし、そんな思考にもなってしまう。

100%信用されても困るが、EVFで撮影する事が多いカメラマンであれば、旧モデルで安くなり、今後中古市場も活発になるであろうE-P3とVF-2、もしくはVF-3のセットを買うのなら、頑張って最新のE-P5とVF-4を買われる事を強くお勧めする。何しろ(仕様を見る限り)1と3の欠点がE-P5、VF-4で克服されているのだから。




では画質はどうだろう。

これは以前にも述べたが、ツインレンズキットの14-42mmF3.5-5.6IIと17mmF2.8の描写は丸で問題は無い。ローパスフィルターが薄く造られているからなのか解像感は高い。1200万画素でこの画質ならほとんどの方から文句は出ないのではなかろうか?。

17mmF2.8の評判は一部ではかなり悪いようだが、使った限り(まぁ私が普段ズームレンズしか使っていないからなのだろうか)、絞り開放から利用出来るからさほど不満はない。不満どころか、周辺部も十分に解像しており、少なくともA3プリントなら文句を言うのは筋違い、そう思う。

さらに14-42mmのII型。これはPentaxユーザーとしては羨ましい限り。流石に絞り開放は難癖付けたくなるが、1段絞れば、こんな安っぽい普及タイプのズームレンズでここまで写ってくれるのか!、とびっくりする。

Pentax K-5と比較すると1600万画素と1200万画素との違いがあるので一概には言えないが、E-P3の1200万画素のRAWファイルをLightroomに読み込んで現像する場合、ほとんどの風景でシャープネスはデフォルトの設定で十分。ズームレンズの絞り開放を使った、曇り日の夕方と言ったコントラストのない風景を撮った、そんな時だけシャープや明瞭度を上げれば良い。

Ricoh GXRにローパスフィルターレスのA16レンズユニットを使った際、同じくLightroomのシャープ設定はデフォルトで十分と感じたので、(1600万画素と1200万画素の違いはあれど)限りなくローパスフィルターレスに近い像をE-P3は提供してくれているのだろう。

※1600万画素、1200万画素の違い・・・、しつこく書いているのは、400万画素の違いは大きく、レンズ描写が異なってしまい、OM-D EM-5や発表されたE-P5の1600万画素でどう描写するかは不明

理系でないので受け売りでしかないが、フランジバックの短いミラーレスカメラの場合、レンズ設計の自由度があるらしく、フランジバックの長い一眼レフよりも良いレンズが作れるらしい。うーん、Pentaxも新マウントでミラーレス化するべきかもしれない。とにかくPentaxのレンズ、特にズームレンズってスターレンズでも満足出来ないから・・・。

また、Olympusの場合(マイクロフォーサーズカメラ全般?)、不快な、特に広角側で出る樽型、陣笠型の歪曲が画像処理エンジンで程好く補正されるので(補正された上でしっかりとその焦点距離を保つ)、距離が近い被写体ならLightroomでさらに補正したくなるが、普通に風景を撮る分なら、歪みをほとんど気にしなくて良い。

水平、垂直がちゃんと出ていれば撮影後に歪曲補正を施す必要がないから、とっても楽チン。私が使っているPentax用のSimga 17-70mmF2.8-4は写りは素晴らしいが歪曲はかなりのものだから、3割以上のコマでLightroomで歪曲補正をしていると思う。

また高感度での画質、これも以前述べたが、Olympusの画像処理エンジンが悪さをしているだけで、LightroomでしっかりとRAWファイルを現像してやれば、(私が対象とする被写体では)ISO1600を使ってのEV4(ISO1600、F4、1/15sec)は確実に使えるレベルに達している(A3プリントが前提)。

さて、本日トップ写真はRAWファイルをLightroomで現像し、垂直補正だけ行っている。下はトップ写真を部分的に等倍で切り出している(クリックで等倍)。流石に端っこの解像感はないが、シャープはデフォルト設定なのを考慮して頂きたい。


中央部分

キューポラのある風景 参考1


中央部分

キューポラのある風景 参考2


右端部分

キューポラのある風景 参考3


ISO800未満まではE-P3本体のノイズリダクション機能をOFFにしておけばJPG撮って出しでも十分の解像感を得られ、ISO800からはA3以上のプリント前提でEV3~4くらいの明るさの撮影を強いられる場合は、RAWファイルをLightroom等で再現像されるべきだ。

Lightroomを使うとOlympus特有のアートフィルターが使えない。でも高感度で撮影した風景もアートフィルターを堪能したい・・・。そんなジレンマがあろう。

そんな時はRAWファイルから、Olympus Viewer 2を使ってアートフィルターを適用。ノイズリダクションはOFF、シャ-プネスを-1~-2、それをTIFFファイルとして出力し、シャープネスとノイズリダクションは必要に応じてLightroomで行う、これが最良の方法だろう。

Lightroomの優れている点は、通常、ノイズリダクションは全体に掛ってしまうが、ブラシ機能を使えば、部分的にそれを効かせる事が出来る。下の写真をご覧頂こう。感度ISO1250で撮影、Lightroomで現像した方は「天井部分だけに」ノイズリダクションを軽めに掛けている。

※部分切り出し画像はクリックで等倍サイズ


全体

ノイズリダクション全体


撮って出し部分表示1

ノイズリダクション参考1


Lightroomで部分的にノイズリダクション1

ノイズリダクション参考2


撮って出し部分表示2

ノイズリダクション参考3


Lightroomで部分的にノイズリダクション2

ノイズリダクション参考4


撮って出し部分表示3

ノイズリダクション参考5


Lightroomで部分的にノイズリダクション3

ノイズリダクション参考6


E-P3の場合、ISO1600まではさほど強烈なノイズは出ない(言い換えればISO3200から一気に画質が落ちる)。なのにJPG撮って出しのノイズリダクションはノイズを全て消し去る方向に機能するので、全体がノッペリ、絵画調になってしまう。でもLightroomを使えば、この写真では天井のノイズが不快なだけで、後はカラーノイズを取り除けば良い程度。だからしっかりと質感が残っている。

※無論、Lightroomを使っても劇的な変化は望めない。半段くらい感度が下がった程度、ISO1250で撮影していればISO800相当になると思えば良い

他のユーザーが高感度域についてどう感じているか調べていたら・・・。

OLYMPUS PEN E-P3【第2回】 - デジカメWatch

まさにこのレビューワーが考えられている事が本稿と一緒だ。レビューワーはノイズリダクションはOFF、シャープは-1を適当としている。少なくともISO1600まではその設定が最良。ノイズが煩いと感じたり、シャープ感がもっと欲しかったらLightroomを使ってRAWから再現像すれば良いだろう。

これはE-P3だけでなく、Olympus全てのカメラにも言えるかもしれない。と言うのもOM-D EM-5もOlympusの吐き出すJPGの画質でさえ100%の満足感がない(各種レビューでのサンプル写真を見る限り)。どうもOlympusが出す絵は気に食わない。

とにかくE-P3とキットレンズの2本の画質はLightroomで現像する限り、非常に満足の行くものである。何しろ面倒じゃないのが良い。E-P3はしっかりした露出と安定した構図で撮影していればLightroomのデフォルト設定のままで十分だからカタログに読み込んでやるだけで良い。

Pentax K-5はどんな風景でもシャープネスはデフォルトの25から4~50に上げたくなるし、ズームレンズとセットすれば歪曲補正を掛けないと使い物にならない像も多い。だから気楽に撮って気楽に写真の楽しむのならE-P3は良いカメラだ。

以前のレビューでも述べたが、使い勝手、操作感はコンデジでしかないのだから普段は絞り、シャッタースピードを勝手にやってくれるプログラムオートを使い、露出補正が必要な場合も、AEロックを使う。AF測距点も被写体の距離が近くない限り、真ん中だけとし、ダイヤル類は一切操作しない。このカメラをストレスなく使うのならそれが一番だ。

前回のレビューに書いた通りそしてOlympusのサイトで発表されたE-P5の仕様を見ると、このカメラこそ真のPENデジのフラッグシップであり、それ以前のE-Pシリーズはレンズ交換可能なコンデジ程度のものでしかない。でも中古のE-P3流通価格が2万円ちょっとになればGet It!、十分にお買い得感の高い素晴らしいカメラになってくれる。

超高感度域は確かに弱い。でも私のように廃墟の屋内でパチリしない限り、通常利用する分にはISO1600が使えれば良い(近々また持ち主氏からE-P3を借りられる手筈を整えたのでその時に超高感度テストをやろうと思う)。うーん、年末くらいに買っちゃおうか?(笑)。

但し、マイクロフォーサーズに固執せずにこの手のお洒落なカメラが欲しいだけ、なんて場合は、Sony Nexシリーズだってある。EVFなんて要らないなんて方は旧モデルのNex-5の中古なら割安感はあるし、あと半年もしたらNex-7の後継機も発売されるだろうから、EVFが内蔵されていてE-P3の倍の画素数を持つ2400万画素のNex-7の値が一気に落ちる筈。

色々と調べていると解像感やレンズ性能はマイクロフォーサーズ機の方が良いらしいが、例えばNex-7は半分にトリミングしても1200画素あるし、2400万画素を1200万画素に縮小するだけで、解像感は物凄く高くなる筈。その辺をどう考えるかであろうか?。

量販店で弄っている限りでは、NexシリーズもNex-7を除けば使い勝手はE-P3と大して変わらないコンデジライクなカメラであるが、E-P3との違いは、Nex-5NにEVF、そしてEVF内蔵のNex-7もアイセンサー機能がある点。しつこいようだが、アイセンサーがあるだけで使い勝手は大きく向上する。

だからメインシステムに近い感覚で使用するのならNexシリーズの方が良いだろうし、単に銀座や青山と言った洒落た場所に大きなネックレスとして(正にコンデジ感覚で)持ち出す程度ならE-P3、そんな選択肢になるのかもしれない。主観、デザインの好き嫌いでしかないが、お洒落度はNexシリーズよりもE-P3の方がある。


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