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そうだ、観光地に文句を言っちゃおう!

2013年08月27日 00:00

朝もやの久保田三十三観音

朝もやの久保田三十三観音

Petnax K-5, Sigma AF17-70mmF2.8-4OS HSM

※ブログに視覚要素を加えるlightboxを導入しています。上記画像をクリックすると少し大きな画像をポッ プアップして見る事が出来、暗くなった部分をクリックするか、画像下部のCloseをクリックすると元に戻ります。



2013年夏季休暇、そうだhogehogeシリーズ、第11弾はひたすら文句を垂れてみる。

今回、色々な場所を訪れたが、一箇所だけ「嗚呼、無念、こんなところに来るんじゃなかった」と感じた場所があった。それは・・・。

福島県柳津の山の中にある「久保田三十三観音」。柳津の町で一押し、二押しの観光地である。山全体が参道のようになっており、その道沿いに石で彫られた33体の観音像が設置してある。180年前に造られたらしく、1周230メートル、33回巡拝すると安産と健康が得られると言う。

パンフレットや個人ブログを見る限り、非常に趣のある風景。想像しただけで判ると思う。狭く、無理矢理作ったような山道に180年前の33体の観音像があるのだから。苔むしているだろうし、晴れていれば木漏れ日の山道、緑と光と影、そして和の雰囲気の高い石像達・・・。

ところがどっこい!。県や町の観光協会が設置したのか、地権者やボランティアかは判らないが、観音像1体1体の真横に下のような白い看板を置いちゃった。いやぁ、これは違うでしょ!。


不快な白看板


純粋に巡拝、修行等の為の山道であれば文句は言わない。しかしここは観光地でもある。観光客は何を求めてここに来るのか、それを設置した人間は判っていない。緑で覆われたこの場所、そして人工物でありながら、自然と一体化した観音像達がある中、安普請な、クリアファイルの中に白い紙、そんな物体が33個もあるんだ。

これは写真を趣味としない者でも幻滅するに違いない。数年前の久保田三十三観音の写真を見る限り、この白い物体はない。観音像の横には木の杭が打たれており、そこに観音様のお名前が墨か何かで書かれていたようだ。

それが経年によって読み辛くなってしまった。ならば新しく作り直そう、ここまでの発想は良いとして、どうしてそれが白い看板なのか。白地に黒文字であればコントラストが高いので誰が見ても読める。しかし、何故誰も景観を損ねるかもしれない、そういう思考を持たなかったのか、不思議でならない。

動物園を訪れて、それぞれの動物の写真を撮ろうとしたら、どうアングルしても動物名の入った馬鹿でかい白い看板が写り込んでしまう、トラが可愛く猫のように寝そべっている風景の横に「アムールトラ」とでっかく書かれていたら・・・、それと同じ事だ。

動物園を訪れる多くはそれがアムールトラなのかベンガルトラなのかど~でも良い事。但し、動物を理解する為の施設だから、動物名や解説板は設置する必要がある。でも動物園は写真を撮る人の為にその看板の設置場所を工夫している。

木の杭を新たに33個作ってもさほど予算は掛からないだろうし、古い木の杭はそのまま残っているのだから、表面をちょっと削って墨で文字を書き直すだけじゃ駄目だったのか?。

どうも地方の観光地は変な勘違いが多い気がしてならない。和の風情たっぷりのところに階段があった、その階段の手摺が金属だった日には幻滅以外の何物でもない。危険防止に手摺を付けるのは仕方がない。でも景観を損なわない木を使うべきだし、メンテナンスが難しかったら偽木を使えば良い。

以前、本ブログで似たような事を書いたら、「都会人のエゴ」とコメントされた事があった。果たしてそうだろうか?。少なくとも観光で成立している地域は都会人云々は別にして、観光客を如何に楽しませるか、それを考える必要があるだろう。

世界遺産登録された富士山登山が危険だからと登山道に金属の手摺を付けるかい?。地面をコンクリにするかい?。登山中の各景勝地にどう構図しても写りこんでしまうような馬鹿でかい白い看板なんて設けるかい?。

観光客の意見を吟味もせずにそれを「都会人のエゴ」と見下した発言をするような人物、地元の為に決してならないと思うぞ。それは地元愛ではない。

時に、観光地、景勝地での問題はそれらが公共の場ではない事が多い。皆さん覚えていらっしゃるだろうか?。あの熊野古道でさえ、一部は個人の所有で、その地権者複数と行政が対立し、結果、地権者によって(見た目)落書きが施された一件。

地権者からすれば生活の為の山だったのが、勝手に世界遺産に登録され(ニュース等で知る限り、地権者と合意は得ていなかったようだ)、自分の土地なのに自由が失われた、その意思表示であのような落書きになったとの事。難しい問題だ。

今回訪れた矢の原湿原も個人所有の土地と聞いているし、もしかするとこの久保田三十三観音がある山も個人所有なのかもしれない。そして良かれと思って地権者が白い看板を設置しているのかも・・・。そうなるとこれを取り外すのは難しい。地権者が「俺の勝手だろ!」と言えばどうにもならないからだ。

さて、ネットで検索する限り、この久保田三十三観音の白い看板の写った写真はほとんどない。どうやら極最近に設置されたようだ。

しかも面白い事に、久保田三十三観音で画像検索されれば判ると思うが、何故か観音像が端っこに構図されている写真が多い。これは恐らく白い看板が不愉快でそれを見せないようになんとか工夫し、そんな構図になっているのだろう。

実際に私もそんな写真を撮っている。構図的に見れば、石像がもうちょっと中央に寄っても良いと思われるだろう。でもほんのちょっと中央に振るだけで白い看板の端っこが見えてしまう。しかも白看板は観音像の右側に設置されている為、次のように右から斜に構えた状態で構図するか、左に構図する場合は、観音像が明後日の方向に向いてしまう図しか撮れない。


不自然な構図


そして下の写真。観音像の横に一輪のアジサイがあった。これは絵になるでしょ!。今回紹介するのは失敗写真。右側に白いものがちょいと写っているでしょう?(笑)。

上述したように白看板は右側に設置されているから、観音像を右側に構図しちゃうとアジサイが撮れなくなっちゃう。だから仕方なくこういう構図で撮るしかない。そして四隅をしっかり見ないとこうやって不快な物体が写ってしまう。


失敗例


訪れた時は小雨が降っていた。山の中なので合羽を羽織る程度で撮影には全く支障がないし、むしろ雨で濡れた観音像や緑の木々、これに風情を見出せる!、ワクワクしながら最初の急坂道を登った。ゼーゼーハーハー言いながら見つけた1体の横にこのふざけた白看板、そして2体目、3体目と自然と全く融合しないこいつを見ているうちに次第に腹が立ってきた。

せっかく来たのだからと参拝も兼ねて33体の観音様を全て撮影しようと思っていたが、一気に撮影意欲が奪われ、信心深くなろうなる気持ちもゼロになった。結局、最初の5体くらいしか撮らず、お参りもせず、あとはなんとか上手くアングルして白い看板が見え辛い構図を考えて数枚パチリしただけ。

そのうちの1枚が本日トップの写真。本当はもっと正面から狙いたいのだけど、白看板が目立つので真横からのアングルになっている。それでもこの写真中、3つの白い看板が見えちゃっている。ブログに掲載する程度の大きさならさほど気にならないが、こんな写真は大きく伸ばせない。

そして反対側から撮った写真が下。白看板だらけ!。こんなに苔むした風情ある山道なのに白看板のせいで台無しだ。これを不快に思うのが都会人のエゴかい?。もし白看板が無かったら?、そんな写真も作ってみた。どうぞ見比べて欲しい。どちらが観光地とし相応しい?。


白看板だらけ


白看板を消してみた


今の時代、デジタル処理で白看板が消せるからいいじゃないか?、それは違うよね。なるほど、確かに写真からこれを消せる。でも、実際にそこに訪れた時、人がどう感じるかなのだ。写真云々じゃない。久保田三十三観音は霊験あらたかな風景を、古さ、郷愁を求めて訪れるのだから。

180年前に造られた観音像が33体ある風情ある山深い道を廻ったのでなく、雨の中、自然と全く融合していない白い看板がところどころに土から生えているしょ~もない山道を合羽を羽織って汗ダラダラの不快な気持ちの中ただ歩いただけ、その程度の感想しか浮かばないのだった。

とにかくもし久保田三十三観音の関係者、地権者、観光協会、町などの行政がこれをお読みになっていたら、デジタル処理を施して白看板を消した写真をしっかりとご覧になって欲しい。これだけ素晴らしい景観がそこにあるのだ。本当に勿体無いと思う。


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コメント

  1. marukei | URL | -

    激しく同意!

    誰に親切に説明するの?、と、言いたくなりすね。

    33体の馬頭観音が深い森に鎮座する山の道、人の感性がそこにあるものを決める・・・
    説明なんて・・・と思います。

    デジタル処理した写真、何と素晴らしい景観!

  2. BigDaddy | URL | -

    > marukei さん

    同意、ありがとうございます。

    あくまでも主観ですが、お参りを目的とした場合は、一体一体がどんな観音様なのか、資料などで各自が理解しているでしょうし、観光が目的であったら、上述の通り、緑の中に白看板、不快でしかありません。

    最近はちょっとした道祖神でも、観光地にしちゃおうなる観光地の思考なのか、必ず真横に解説板が立っているのですが、そのせいで、結局、パンフレットや観光ガイドと同じ写真しか撮れなくなってしまいます。1メートルでもずらしてくれれば・・・、と思う看板、沢山あります。地元の人こそ、景観を重視するべきだと思うのですがねぇ・・・。

    デジタル処理した写真、近頃のレタッチは楽チンなのですが、本文にも書いた通り、綺麗に処理をしてもむなしさが残るだけなんですよね。写真って、行った時の感動を記録するものですから、感動していない写真を加工して美しくしても無意味なんだと思っています。

  3. たくあん | URL | HfMzn2gY

    多分、こういう残念な気持ちになるのは写真を撮る事を趣味とする人だけの思考なのでは?と思う事があります。
    自分は撮りたい被写体がある時、人がいなくなるのを待つことを普通にしていますが
    カメラを趣味としない人達はそんな事をお構いなしに記念撮影して満足しています。
    背景に記念として撮る建物や景色があって、そこに通りがかりの人がいても気づかないし気にしない。

    写真を趣味としなくても、その場所の風情を心から楽しむ人であれば残念だと思う事はたしかに多い。
    この案内板やベンチは玄関の脇ではなく、反対側に設置してよ!なんていつも思う事。
    自販機も邪魔!何でここにあるの?なんて。

    サービス精神旺盛なのは良いのですが、その場を楽しむ人の気持ちには中々気づかないのでしょうね。

  4. BigDaddy | URL | -

    > たくあん さん

    たくあんさんの通りかもしれません。観光客の多くはスケジュールがパンパンですから、人待ち、光待ちなんて多分しないと思いますし、看板があろうがパチパチしているかもしれません。

    しかし、少しでも写真心のある人だったら、内心は残念に感じていると思うんです。

    もっとも不思議なのは、観光協会の人達って、中には必ず写真を趣味としている、もしくは生業としている写真で我が町を盛り上げようなる人が必ずいる筈なのに、今回の場所のように、ありえない風景が目の前に広がっています。

    彼らに何が欠けているのか?、想像でしかありませんが、彼らは地元ですから、わざわざ遠方からそれを見に来る労力を理解していないのでは?、と感じるんですよねぇ。

  5. たくあん | URL | HfMzn2gY

    中には遠方から来る事を喜んで一層のサービスで迎えてくれるところもありましたが
    その時の担当者次第なんでしょうね。

    自分は最近、クレームではありませんが質問や意見を伝える事もあります。
    観光客の視点でのそういった意見が少しでも反映してくれればいいなと思っています。
    外部から言われなきゃ気づかない事もあるでしょうし、理解を示してくれて対応してくれるところもありますよ。

  6. BigDaddy | URL | -

    > たくあん さん

    あはは、そうなるともう運としか言いようがありませんね。ハッセルじいちゃんさんの最近のブログネタの最後の写真で笑っちゃったのがあります。

    http://hasselart.blog46.fc2.com/blog-entry-1054.html

    是非ともご覧になってくだっさい。

    さて、実は本文を書き上げたその翌日に、やっぱりこれは意見を言うべきだろうと柳津町の観光協会に、これこれこーで、秋にもう一度訪れるかもしれないので、出来るものならなんとかしてちょ!、とお願いしたんです。善処するとの事ですが、果たしてどうなる事やら。

    たくあんさんの仰る通りで、気付かないのだったら、気付かせる、これは必要だと感じていますし、観光客として上から目線ではなく、心に残る風景を共有しようよ!、特に今回は地震や原発で今も尚、大変な福島県ですから、少しでも多くの人に見て貰いたい、頑張って!、と心から願っているんです。




  7. たくあん | URL | HfMzn2gY

    最後の写真はもう何とも。。。((+_+))

    秋に再び訪れた時、心から感動出来る風景に出会えるといいですね

  8. BigDaddy | URL | -

    > たくあん さん

    ハッセルじいちゃんさんのあの最後の写真は、観光協会や行政が関係しているのでなく、恐らく個人、農家の方が良かれと思って、もしくは他の場所を荒らされたくなくての看板設置でしょうが、微妙ですよねぇ(笑)。

    もう一度柳津町を訪れる際は事前に電話をし、あの白看板どうなったか尋ねる事にします。変化無しなら行きませんし、変更を加えたのならきっと最高の風景が待っていてくれるでしょうから、急坂なんてなんのその!。

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