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予期せぬ風景

2013年12月25日 00:00

西新宿ゴーストタウン

西新宿ゴーストタウン

Pentax K-01, SMC DA21mmF3.2AL Limted

※ブログに視覚要素を加えるlightboxを導入しています。上記画像をクリックすると少し大きな画像をポップアップして見る事が出来、暗くなった部分をクリックするか、画像下部のCloseをクリックすると元に戻ります。



毎年この日になると「ホゲェ、もうクリスマスだ!、明日からは今度は正月の準備だ!」、今年もズボラに生活していた事を恥じつつ、ズボラでも生きて行けると再確認しちゃう、これが年末。そしていつものように腰痛と戦いつつも大掃除モードに突入するのだった。

さて、今日は・・・。

山岳写真の何が凄いのか?。雄大な山の景色が良いのは当然として、カメラマンがそこへ機材を背負って出掛けているのが凄い。私には到底真似は出来ない。

ブラジルのサンバカーニバルの写真があったとする。仮に「行けば撮れるよね」程度のスナップであったとしても、地球の裏側まで本場のサンバカーニバルを見に行った事実が偉い。

プロだろうがアマだろうが、カメラマンは写真を撮る以前に「行動する、目的地へ行く」のが使命みたいなもので、そこへ到達するのが困難であればある程、カッコイイと思っちゃう。そうなると写真の出来なんてど~でも良くなる。

人は己の日常において価値観が決まる。表現は悪いけど「ないものねだり」。東京住まいの私は、田舎の山里の風景に憧れる。山里の里山のてっぺんにある古い神社や祠を見る為だけに急な階段を上ってパチリ。

でも現地の人にとっては「何?、あそこに何か面白いものあるの?、ちっぽけなただの神社だよ」と不思議がる。反対に地方のカメラマンは、東京の高層ビル群の写真を見るとスゲェと感じちゃうらしい。

だから写真とは目的地に着いた時点で9割以上完成していると言って良い。しかも最近はインターネットで現地の情報を収集出来るから、家にいながら、詳細な行程を立てられるから、あとはそれを元に行動し、行く先々でカメラを構えてパチリすりゃいい。

4年前、虎ノ門周辺をウロチョロしていたらゴーストタウンを発見した。ゴーストタウンなんて(地方の廃虚は別にして)テレビで見るだけの絵空事だと思っていたけど、東京のど真ん中にゴーストタウンがあった。


虎ノ門ゴーストタウン

虎ノ門ゴーストタウン

Canon EOS30D, EF-S17-55mmF2.8ISUSM


残念なのが、全体を捉えた引きの写真を1枚も撮らなかった事。上の写真のような空家の雑居ビルが幾つもあったのに・・・。

確か「マッカーサー道路」を作る為にその辺りが再開発される事になり、一画が無人化していた。訪れた時は半分程解体が進んでいて、どちらかと言うとさっぱりしたゴーストタウンだったが、それを今度は西新宿で発見した。それが昨年の事。ほんの偶然。

昭和風情を求めて十二社(じゅうにそう)へ行こうと思い、いつもは中央公園から熊野神社を経て十二社通りを渡るのを、ちょっとだけ遠回りした。そうしたら「なんじゃここ?」なる一角を発見。おお!、ゴーストタウンじゃ!。虎ノ門のそれと違って、無人化したビル群ではなく、まだ工事が着手されておらず、無人の昭和町並みがそこにあった。

まだ何人か住民がいたようで、荒れてはいない。あくまでも空き家だ。それでも昭和の空き家が十数軒と並んでいた。西新宿と言う土地柄、ホームレスが多い事から、空き家は厳重に封鎖されている。だから廃虚を見つけた程の興奮は無いものの、新宿と言う大都会にゴーストタウン、異なる趣を感じる。


2013/11の西新宿ゴーストタウン

2013/11の西新宿ゴーストタウン

Pentax K-5IIs, Sigma AF17-70mmF2.8-4OS HSM


トップ写真は昨年春に撮影したコマ。そして上は先月撮影。結構大振りの柿の木だが、これも当然、切り取られちゃうのだろうなぁ。

このお宅はまだ手が付けられていなかったが、路地の反対側の家々はすでに解体が始まっている。

不思議なもので、こんなにも情報社会なのに、虎ノ門のそれも西新宿のそれもネットで検索したところで、ヒットする筈が無い。どちらも無計画で歩いていて出逢った風景。地方を旅して、廃虚を撮っている時でもニッチツや足尾と言った大規模なものは別にして、ほとんどが偶然見つけた廃虚、廃屋だったりする。

先に写真は目的地に着いた時点で9割が完成していると書いた。望む風景はインターネットで調査した通り。これはこれで「そこで写真を撮る」行為こそが重要ではあるが、予め風景を予想出来ているから、それを確認するだけの作業。

でも情報のない地域、道を歩く・・・、これは昭和下町探訪や、地方の廃虚探索もそうだし、東京のお洒落な街の散策でも変わりはしない。探究心が湧き、本ブログで何度も書いているように「道に迷ってこそのお散歩写真」が成立する。だから近頃は最寄の駅、全体の地域像、食事処と言った最低限の情報だけを参照するようにしている。

フィルム時代、何が楽しかったのか?。フィルムカメラのメカ的な質?、そんなものはど~でも良い。いや、フィルムカメラ、特にフィルムを手動で巻き上げるタイプのカメラのメカメカした部分は当時でも気分は高揚する。でもそれは自宅で夜な夜な酒をチビリしながら、パチパチと~シャッターを切っている時の方がナルシストになれる。

当時のお散歩写真は今程情報がはびこっていなかったから、得られる情報はタウン雑誌と口コミだけ。当然、Google MapやGoogle Earthなんて代物は無い。「東京下町の京島の昭和度はスゲェぞ!」、ただそれだけの情報で、京島を歩いていた訳だ。どこを訪れても未知の世界だからワクワク感がある。


10数年前の京島寸景

10数年前の京島寸景

Canon NewF-1AE, NFD50mmF1.4


2013年、ほぼ同じ位置から

2013年、ほぼ同じ位置から

Olympus E-P3, 14-42mmF3.5-5.6II R


E-P3で撮影したコマ、これはフィルム時代にここで撮ったからもう一度!・・・、ではなく、10年以上も前にこの路地で写真を撮ったなんて覚えている筈も無く、撮影後、京島を撮影したフィルムを探していたら、「あれっ?、これ同じ場所じゃね?」、うーん、フィルム時代と被写体がちっとも変わっていないのを再確認した瞬間。

「散歩の達人」と言うタウン誌がある。トレンドを紹介するのでなく、町の文化、人々を中心とした編集内容で、これが当時から昭和懐古カメラマンのバイブル的存在だった。ある号で「赤線を歩こう!」なる企画があり、へぇ、今でも赤線の名残のある町があるんだ!、とびっくりしたものだ。そしてそれを頼りに旧赤線地帯を歩いちゃう。

でも雑誌だから詳細は記されていない。雑誌に掲載されていた写真の建物がどこにあるのさえ判らない時の方が多い。吉原は知っているけど、玉の井ってどこよっ?、うちからどうやって電車で行くんだ?、から始まっちゃう。

しかしそれでも出掛ける前におおよその情報は仕入れられる訳だ。道に迷ってこそなら、玉の井すら知らない状態を指す。地名くらいは知っていても、向島界隈をお散歩写真していたら、偶然そこに入り込み、昔ながらカフェーな物件を幾つか見つけた。おお!、スゲェ、ここってもしかして赤線だったのか?、そして後で調べてそこが玉の井だと知る。この方が遥かに面白い。

※無念、玉の井を撮影したフィルムが見付からず・・・

ゴーストタウンで思い出した。以前、タモリ倶楽部で都内での唯一の島、妙見島が紹介されていた。面白いそうだからと行く訳。でもその時点で、妙見島だけを巡ってもせいぜい1時間、だから周辺を歩く。この時は千葉県の浦安まで足を伸ばし、すでに地名すら忘れているが、これまた再開発される予定地、もうすぐゴーストタウンになる地域を発見した。


浦安界隈のもうすぐゴーストタウンな周辺

浦安界隈のもうすぐゴーストタウンな周辺

Pentax K-5, Sigma AF17-70mmF2.8-4OS HSM


空き地にモダンなお宅がポツンと建っている。どうやら、文化財としてこの建物を保存するようで、どこかに移築される為にこうやってこれだけが残っていたらしい。

その日の目的はあくまでも妙見島であったが、妙見島はタモリ倶楽部の映像や、インターネットで得た情報でお腹一杯、それを確認する為だけの作業であり、この浦安の一角、無目的で歩いた地域でのお散歩がとても楽しかった。

良い写真、優れた写真とは、風景そのものが優れているから成立する時の方が多い。そしてあっちでもない、こっちでもないとウロチョロするよりも、事前にインターネットで詳細を調べれば時短に繋がり、費用対効果は高い。

でも、そんな綿密にスケジュールされた撮影行よりも、行き当たりばったりで、面白いもの、優れた風景を見つけた時の感動は計り知れない。


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