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Pentax K-3 レビュー その12 コーヒーブレイク レタッチでシャープネスを考える

2014年01月28日 00:00

象徴

象徴

Pentax K-3, Sigma AF17-70mmF2.8-4OS HSM

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ここに掲載した写真はRicohからモニターでお借りしたPentax K-3で撮影している。前回の記事でSigma 17-70mmが(レンズ故障の可能性もあるが)意外にもK-3とセットすると感動は無かったと書いた。

今日はコーヒーブレイク、K-3とは直接関係はないにせよ、シャープネスについて考えたい。

と、その前に、1月24日のモアレの記事をご覧になった方で、モアレにお詳しい方が、私のようなモアレ初心者の為にご自身のブログで記事を書いてくださった。

デジカメのモアレについて

さて、本題へ。

Pentaxには他社には無い独自のシャープネス処理がある。ファインシャープネスとエクストラシャープネスだ。型落ちハンターさんが K-3 エクストラシャープネスの凄さを見たにてK-3のそれぞれのシャープネスを比較されている。

それをご覧になってお判りの通り、エクストラシャープネスは芸能人の美容整形とでも言おうか、スポーツ選手のステロイド使用とでも言おうか、とにかくスーパーシャープネスだ。その弊害として空などの平坦部にもシャープが掛かり、シャープノイズが掛かってしまうのでどこでそれを利用するかが鍵。

そしてエクストラシャープネスにはもう1つ大きな欠点がある。全体をシャープネスにしていくので、どうしても風景が平面的になってしまう。これはファインシャープネスでも同様で、どうやら他社のカメラを利用されている方は、そんな像を見て「Pentaxのカメラは立体感がない」とか「APS-Cは立体感が薄い」とか言っているのではないかと感じる。

本日の写真、このサイズだとシャープネスなんて関係ない。ノーマル、ファイン、エクストラシャープネスだろうが、Lightroomのシャープネスだろうが人間の目には同じに映る。これはA3ノビくらいのプリントでもさほど変化は無いと思って良い。

でも大きくプリントすると見てすぐ判る変化を見つけられる。実際にA3ノビよりも大きなプリントは経験がないが、A1プリントに見立てて、部分切り出しでA4サイズになるようにトリミングプリントをするとよぉく判って来る。

またPhotoshopなどで大きなプリントサイズをモニター上でシミューレートしてもシャープネスの違いは判る。勿論、比較して初めて判るものであるが、確かにエクストラシャープネスは気持ち良い程カリッとしているものの、のっぺらに見える時がある。今日のトップ写真なんてまさにそう。

エクストラシャープネスの+1で現像しており、これをA2サイズに見えるようにPhotoshopで実際に長辺を60センチで鑑賞すると、本物のレンガ壁なのに、リフォーム建築材のようなディテール。

※240dpiでプリントをすると2400万画素はおおよそA2サイズになる(200dpiでB2程度、180dpiでA1程度)

これにはコントラストが関係してくる。レンガ1個毎のコントラストが一定だからリフォーム建築材に見えてしまう。勿論、これはエクストラシャープネスの他に、Pentaxの基本的な絵作りが大いに関係していて、実際には大袈裟に言えばレンガは1個1個、確実に違う色をしている。

そこで登場するのがローカルコントラスト。全体のコントラストを上げ下げするのでなく、細かい部分に対して働くコントラスト調整。その最たるものが輪郭に働くシャープネスだ。

残念ながらPentaxのカスタムイメージにはそんな機能はないし、恐らく多くのデジタルカメラにも同様な機能はないだろう。Lightroomでもトーンの調整や明瞭度を駆使すれば似たような作業が可能だが、それでも制御し切れない。

こうなると専用のツールを使うしかない。そうやってレタッチした写真を下に示そう。トップ写真と比較して欲しい。今回は効果がわざと判るように、大袈裟にレタッチしている。等倍切り出し(クリックで等倍)を見ればレンガ1個1個がしっかりと見えているのが判ると思う。


全体

2014-01-28-02


トップ写真の等倍切り出し

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ローカルコントラストを上げた等倍切り出し

2014-01-28-04


トップ写真の切り出しの方がシャープネスに見える。でもこちらはエクストラシャープネスの+1、そしてローカルコントラスト調整したコマはわざとエクストラシャープネスの-2まで下げている(-2にするとエクストラシャープネスの意味が無い)。

だから、この切り出し像はトップ写真の方が遥かにカリカリ。でもこれをプリントすると、ローカルコントラストを上げた方がメリハリがあるから、全体を眺めるとどちらもシャープに見える((K-3では未プリント、K-5での主観)。

ローカルコントラストを上げると目地や窓枠は白くなる。そして濃い、もしくは汚れの目立つレンガは濃くなっていく。だからレンガに表情が出てきて、人間はこれを見て部分的にコントラストの上げただけなのに「シャープだし、立体感がある」と思い込んでしまうのだろう。要はどれだけ勘違いをさせるか。

このレタッチの利点は、シャープを弱く出来る事。だから高感度で撮影し、眠い写真を撮っても(高感度撮影をするとノイズリダクションの影響もあり、全体のコントラストが落ちる)、無理にシャープネスを上げる必要が無い。

エクストラシャープネス-2はノーマルシャープネス1くらいの解像感。だったらノーマルシャープネスのままでも・・・、と思われるだろうが、エクストラシャープネスの方が輪郭に不自然さがない。

デジタルカメラの最大の欠点、それは空と物体との境目、物体の輪郭に肉眼やフィルム撮影した写真では絶対に見えない白い線が輪郭に沿って出る。山の稜線を撮影したら、大きなプリントをするとかなり目立ってしまうだろう。

でもエクストラシャープネスを弱く掛け、ローカルコントラストを上げるだけなら、その輪郭線がさほど強調されず、フィルム描写に近い輪郭を得られる事になる。


空との境界

2014-01-28-05


何度も書いて申し訳ないがA3ノビ程度ならこのシャープネスによる境界線なんて人の目にはまず見えないから、無理してそんなレタッチを施す必要はないが、何しろデジタル写真は等倍で見られちゃうから、そうやって見ちゃうと、やっぱり空との境界線は気持ち悪い。

時折、掲示板などでフリンジが出てどーのこーの言っている人がいるし、モアレに超~神経質な人もいるが、だったらシャープネスを掛けた事による空との境界線の気持ち悪さを先に何とかした方が良いんじゃないか?、と思ったりね(笑)。

そして上述の通り、ローカルコントラストを使う事で、撮って出しのJPGよりも立体感が生まれる。これはA3ノビプリントでも十分に効果がある。

更に!、Sigma 17-70mmは周辺部の描写があまり宜しくないが、これで調整する事で、周辺部にコントラストが付くので、これまたプリントした際にその欠点が見え辛くなる。


ローカルコントラストを上げた周辺部等倍切り出し

2014-01-28-06


今回は面倒で行っていないが、この像をもう一度Lightroomでシャープを輪郭だけに掛かるように、しかもブラシなどでマスク処理を施して周辺部だけにシャープを掛ければ、この程度のボケ量であれば、プリント時、さらに欠点を目立たなく出来る。

あくまでも主観だが、エクストラシャープネスはどんな好条件の風景を撮影しても、平面に浮くシャープノイズを考えると+2が限界だと思っている。仮に+2に設定して、もうちょっと解像感が欲しい、そんな時には+3、+4とシャープネスを上げるのでなく、このローカルコントラストで調整すれば、画質の劣化なく解像感が高まり、かつ立体感が生まれる。

プリント前提のカメラマンならなくてはならない、それがローカルコントラストを調整するツールだろう。今回はPhotoshop、Lightroomで機能するプラグイン、Topaz LabsのDetail Ver2(現行のVer3は更に凄いらしい)を使っているが、他にもその手のツールは幾つか存在する。

やっぱりデジタル写真は素材なんだと思う。フィルム時代とは思考を変えない限り、優れた絵は作れない。勿論、各社の撮って出しJPGはそれなりのクオリティはあるだろう。でもそれは単なる既製品に過ぎず、せっかくこうやって写真を「自由」に弄れる「自由」を得たのだから、ここだけは譲れない、各個人のそんな拘りは持つべきだ。


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