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Pentax K-3 レビュー その22 超高感度写真をコンポジットしノイズ軽減

2014年02月17日 00:00

いつものグリーンハウスにて

いつものグリーンハウスにて

Pentax K-3, SMC DA18-135mmF3.5-5.6ED

※ブログに視覚要素を加えるlightboxを導入しています。上記画像をクリックすると少し大きな画像をポップアップして見る事が出来、暗くなった部分をクリックするか、画像下部のCloseをクリックすると元に戻ります。



1月中旬までRicohからモニターでPentax K-3を借りていた。コンポジットしてノイズ軽減の像は、結果は判り切っているので、前回の記事に含ませる予定だったが、余談で文章が長くなってしまったので、分割して個別の記事とした。

コンポジット、頻繁に利用している割には未だに原理をイマイチ理解していないが、とにかくPhotoshopで同じ場所で連写した写真を合成すると、何故かノイズが大きく軽減されちゃう。カメラ内、現像ソフトのノイズリダクション処理よりも効果は高い(ディーテルを失ないにくい)。

これはK-3の多重露出の平均合成でで可能な処理なのだが、残念ながら三脚を前提にした合成処理なので、HDR合成のように手持ち撮影時のコマ間のズレを修正してくれず、三脚を使うのならばわざわざ超高感度で撮影する必要が無く、結果、Photoshopを使うのが最良の策だったりする。



機能の話として、HDRが手持ち撮影の構図のズレを修正するのに何故多重露出のコンポジット(平均合成)ではズレ修正のコマンドを用意しなかったのか不思議、ズレ補正の際は枚数を6枚とか8枚に制限すれば良いだけではなかろうか?。

HDRが3枚の合成(構図のズレ補正含め)に10秒弱だから6枚のコンポジットでも20秒くらいで済む筈。構図のズレ補正まではHDRと同じなのだから、HDRと同じく「コンポジットノイズ軽減」なる機能を何故メニューに加えなかったのか?、どうしてPentaxのカメラはこうやって突っ込みどころが多いのだろう。

ミソは構図のズレ修正。レイヤー機能のあるレタッチソフトで1ドットずつ写真を左右上下に動かしていけば可能な作業だが、構図のズレは回転も必要になり、それを6枚、8枚・・・とやっていくのは苦行でしかない。無理、出来ないと言い切っても良い。

そしてこれを自動で行ってくれるレタッチソフトは限られている。PhotoshopはCSシリーズにはあるが、Elementsにはなく、多くはHDR系のソフトにしか搭載されていない。

だからこそPentaxはカメラでこの構図のズレを修正する機能を盛り込んだのだから、何故、HDRだけじゃなくコンポジットとしても使おうとは思わなかったのか・・・。

さて、コンポジットは合成枚数が多ければ多い程効果が出て、ISO12800なら8枚以上で合成すればISO3200相当の像になってくれる(風景によってはISO800~1600相当まで軽減される)。

ISO3200程度までしか軽減しないのなら現像ソフトのノイズリダクションで十分だろう?、そんな疑問も湧くだろうが、ISO12800を一般的なノイズリダクションでISO3200辺りまでノイズを軽減したらディテールも失われる。でもコンポジットは上手くズレを修正して合成出来ていればディテールは一般的なノイズリダクション処理よりも残ってくれる。

コンポジットしてISO3200相当になった像をさらにノイズリダクション処理を加えてISO1600相当にしていく。そうなればISO25600で撮影しようが、風景によってはISO51200でもA3ノビプリントならへっちゃらだったりする。

トップ写真はISO12800、焦点距離36mmでF5.6、1/80secのEV4.3の風景(ISO6400、頑張ればISO3200でも撮れる風景だが、K-3の手振れ補正効果は画素数アップにより弱いと感じており、十分なシャッター速度を確保した方が良い)。

下にLighroomのデフォルト像(輝度ノイズは一切軽減していない)と、8枚で合成した写真、さらにLightroomでノイズリダクション処理を施した3枚の部分切り出しを示そう(クリックで等倍)。この写真で言えばISO1600以下までノイズは軽減されたと考えて良い。

ノイズリダクションを施した像とコンポジットした像を見れば、後者はほとんどシャープ感を失っていないのが判ると思う。これはLightroomのデフォルトシャープの25とほとんど変化が無い。


Lightroomのデフォルト像

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Lightroomでノイズとシャープのバランスを考えて現像

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ノイズリダクションは一切行わず8枚を合成しただけの像

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続いてISO18000、1/20sec、F4.5、EV1.5、日没後、廃墟での撮影。ここまで暗いともはやコンポジットでも救い辛い。

とりあえず、この写真だとLightroomでカラーノイズだけを取り去った像と7枚をコンポジットした像をご覧頂こう。コンポジットした像は輪郭が弱まってしまうが、恐らくK-3、センサーの限界、この感度で撮影するとコントラストそのものが失われていると思われる。これでもA3ノビくらいまでは違和感無く鑑賞出来ると思う。


全体

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Lightroomでデフォルト現像

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ノイズリダクションは一切行わず7枚を合成しただけの像

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ISO12800、明るさはEV3(例えばISO12800、F5.6、1/30sec)、これならば、カメラのJPG撮って出しや、各種現像ソフトでのノイズリダクションよりも確実に優れた像を作り出してくれると断言しても良いだろう。

これはK-3だからではなく、構図がなるべくずれないように連写速度が秒4コマ以上、連写可能枚数が4枚以上であればどんなデジタルカメラにも当てはまる。シーラカンスデジカメ、Ricoh GX100はISO100しか使えないような高感度耐性が全く無いカメラだが、そんなでもコンポジット合成すればISO800が使えちゃうのだから。

コンポジットはK-5系からさほど高感度耐性が進化していないK-3だから付けなくちゃいけない機能なのではなく、どんなデジタルカメラにも付けるべき、標準的なレタッチ機能なのだ。HOYAからPentaxを買い取って満を持して発表されたK-3、なのにこの標準的レタッチ機能がない。しかもこれってHDR合成よりも機能的には簡単な筈、どうして?、Ricohさん?。

コンポジット合成の欠点は2つ。

手持ち撮影した写真を構図のズレを調整しながら合成するので撮影した状態よりも画角が狭くなる点。だからそれを考慮してほんの少し大きめに構図する必要がある。撮影距離にも寄るが、ここだ!、と思った構図から一歩は下がる必要がある。

そしてもう1つはこれが使えるのは静物のみ。動体を合成すればそれがゴーストとして記録される。ゴーストとは文字通り、お化け、背景が透けて見える物体が写ってしまう。言い換えると連写している間の「被写体ブレ」だ。

しかしそれを逆手に取って三脚を利用してスローシャッターでの撮影にかなり近い像にになってくれるので、木々、葉の揺れは動感を伝えられるし、滝や急流の水の流れを表現出来てしまう。


6枚をコンポジット

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6枚をコンポジット

2014-02-17-09


また今回は行っていないが、コンポジットは別に超高感度で写真を撮るだけに使うものじゃない。輝度差があるような風景、暗いところに露出を合わせると空が白く飛ぶ、空の青さを保つと暗い場所が潰れる。そんな時は・・・、

通常は「空の青さをある程度確保しシャドー部は無視。RAWで撮影し、現像の際にハイライト部を下げ、シャドー部を上げる」、もしくは「素直にK-3のHDR1」を使う訳だが・・・。

そういう時にとりあえず同じ写真を4枚連写しておく。と言うのもISO100なら上の2つで問題は無いが、ISO400とか800とか中途半端に感度が高くなっているとRAWでシャドー部を持ち上げるとそこにノイズが浮いてくる事がある。特に完全に黒く潰れた像ではISO400でもガツンと露出を上げるとノイズが出る。

そんな時にもコンポジット。まずは1枚1枚をRAWからシャドー部をガツンと上げる(もしくはPentaxの場合ならJPG生成時に作用するシャドー補正を最大に掛けて連写し、そのJPGを基に)、その後にコンポジットすれば上げたシャドー部のノイズは軽減される。

コンポジット、先に「標準的なレタッチ機能」と述べたが、実際にはさほど一般には浸透していないレタッチ。私もたまたまネットでノイズ軽減に関して調べていて、天体専門のカメラマンのブログやホームページで手法を知り、これは一般風景でも応用出来るんじゃないか?、と思った次第。つい一昨年の話だ。

そしてこれとほぼ同じ作用をする機能がSonyなどの幾つかのカメラにすでに搭載されている。だからこそ何故Pentaxのカメラにもこれをやらなかったのか?、HDR処理が可能なのだから、ほぼ同じ工程のコンポジット、むしろHDRよりも単純なのだから・・・。ホント、不思議でしょ~がない。


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コメント

  1. ココロトレール アキオ | URL | -

    プリントアウトの壁

    プリントアウトしなければもうカメラの性能は十分、kー3が欲しくならないのは、プリントアウトをしないからだと思います。何故しないか、大きい声では言えません下手くそだからだ、自分の失敗を大写しに残すのは面白くない、それでもインクの値段が一個100円ならばプリントしまくるのにと思います、カメラ業界の更なる発展の鍵はインクの値段かもしれません
    レンズごとの写りのレビューはシビレました、もっとペンタックスを叱咤激励して頂ければ ひょっとしたらC社を追い越せるかもです

  2. BigDaddy | URL | -

    > ココロトレール アキオ さん

    まさに仰る通りで、私も本ブログで何度も書いている通り、大きなプリントでもA3ノビであり、そうなると画質の面ではK-5、低感度オンリーならK-7やK20Dで十分なんですよね。

    但し、デジカメの家電部分、つまりバッファだのメモリーだの、その辺は機種が新しくなる度に最新のものが使われますので、例えばK-5ではデジタルプレビューで1秒近く待たされるところ、K-3で瞬時で背面液晶に表示され、撮影中のストレスは皆無と言って良い程で、ここをどう考えるかなんだと思います。

    また今回のレビューではほとんど触れませんでしたが、Ricohの技術、マルチパターンホワイトバランスは絶妙で、特に人工光と自然光が相成る風景では素晴らしい色合いにしてくれます。

    レンズネタ、もっと良い、優れているレンズを所持していれば、さらにK-3を解剖出来たのでしょうが、こればかりはしょ~がありません(笑)。

    でも、Pentaxの欠点は確実にレンズでしょうね。単焦点はFAレンズでも何とかなるものの、標準ズームレンズが使い物にならない状態で、SigmaやTamronの17-50mmF2.8に頼らざるを得ない点。これも考慮しないとK-3を買うか、否かの結論は出ないのかもしれません。つまりK-3を手に入れる、イコール、良いレンズも新調する必要があり、出費が嵩むんです・・・。A3プリント程度では気にならないレンズ描写も、パソコンで現像しながら当倍で見られちゃう訳で、それを見ると、ゲンナリします。

    余談ですが、画質は多少落ちますのが、安価のポスタープリント、これ結構良いですよ。コンテストや写真展には使えませんが、家に飾るくらいなら十分で、またモノクロプリントすれば、色も無視出来ますし(笑)、A3ノビでお店によって数百円ですから、一度試されては如何でしょうか?。

  3. LTA | URL | bKQRleYY

    おお~急流のコンポジットは良いですね
    なるへそ~

  4. BigDaddy | URL | -

    > LTA さん

    そうなんですよ。要はコマ送りされた複数を重ね合わせたようなものなので、単にノイズを消すだけでなく、色々な効果があるんです。

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