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DxO Optics Pro 9のノイズ除去テクノロジーPRIMEの大きな欠点

2014年03月31日 00:00

寸景

寸景

Pentax K-5IIs, Sigma AF17-70mmF2.8-4OS HSM

※ブログに視覚要素を加えるlightboxを導入しています。上記画像をクリックすると少し大きな画像をポップアップして見る事が出来、暗くなった部分をクリックするか、画像下部のCloseをクリックすると元に戻ります。



このPRIMEテクノロジーの全てを理解している訳じゃない。これを書いている今も、設定値を試行錯誤しており、もしかすると「Lightroomのノイズリダクションなんて鼻糞だよね!」と呼べるような凄い設定を将来見つけるかもしれない。でも現状は・・・。

前回の記事で、DxO Optics Pro 9のPRIMEテクノロジーはLightroomのノイズリダクションに匹敵すると書いた。上手く設定すればLightroomよりも良くなる可能性がある。

しかし、とんでもない大きな欠点がこのPRIMEにはある・・・。

まず1つの欠点は「ISO51200がISO3200相当になる」、これは皆さん、試されれば判る。元の像が悪ければ悪いままで、K-5のISO51200の像がISO3200相当になる筈もない。

ISO51200でも素性の良いRAWデータならこのPRIMEが4段分の効果があるのかもしれないが、超高感度の弱いカメラ、APS-C、マイクロフォーサーズ、それよりも小さなセンサーを持つカメラ達の設定出来る最高感度から4段も効果が見込めるなんてほぼあり得ないと言って良いだろう。

DxOがサイトに掲載している文言は嘘だ!、と書くと、面倒になる事もあろうから、そこまでは明言しないが、うちで現像出来るRAWデータ、Pentax K-5、K-7、K20D、K10D、Canon EOS30D、E-P3、Ricoh GX100の最高感度の写真をPRIMEテクノロジーでノイズ削減をしても大した事が無かった、これだけは断言出来る。つまり、私の環境ではあの文言は嘘って事になる。

Lightroomで現像した写真を比較して、誰もが100%の確率で「DxOの方が断然良いね」と言えるような代物ではない。「写真によっては、上手く設定すればDxOのPRIMEテクノロジーがLightroomより勝っているね」程度だろう。

でも問題は「上手く設定する」、これが非常に困難なんだ。下の、PRIMEを使っている時のスクリーンキャプチャーをご覧頂きたい。


2014-03-31-02.jpg


PRIMEテクノロジーは処理速度を棄てて、画質を追求するツールとの事で、このキャプチャーの通り、ノイズの確認が出来るのは写真のほんの一部、うちの23インチモニターだと4センチx4センチくらいの矩形領域でしかチェック出来ない。

だから四角い枠を写真のあっちこっちに移動させ、部分部分を確認しながらの作業となる。しかもたったその部分だけを表示させるのに(Lightoroomでは特に遅さを感じないうちのパソコンで)5秒~10秒も掛かるから、10数箇所でチェックするだけで数分を費やす。

デフォルトの輝度ノイズ低減量は40になっているが、PRIMEを使うとこれは全くあてにならない。例えば比較的高感度が強いPentax K-5のISO1600~3200くらいの像だと値を0にしないと塗り絵になってしまう。そうなると0~50くらいを5刻みくらいでこの4センチ四方の小さな窓で確認しなくちゃならないし、ノイズ軽減はシャープネスとセットで設定するものだから、この2つの設定だけで、どれだけモニターと睨めっこし、時間が経過する事やら・・・。

前回の記事の廃墟写真はノイズ軽減量40から10刻みで30、20、10、0とセットし、4枚のJPGを生成して、その中で一番綺麗な像を掲載した訳だが、保存するだけで15分近く掛かるのだから、なんだかんだと1枚の写真で30分くらいOptics Proであーだこーだと弄っていた。

経験を積めばおおよそ当たりをつけられるだろうが、これでもかと言うくらい大量のデータ取りをしないとその数値は判らない。同じカメラで同じISO感度でも撮影時のEV値や風景によって数値は全く異なってしまうからだ。

なんとかこれくらいだろう!、とシャープネスとPRIMEを利用したノイズリダクション数値をセットして、いざ現像(実際にJPGやTIFに出力する作業)しようとすると、1400万画素のK20Dや1600万画素のK-5でうちのパソコンで3分以上掛かる。

しかもCPUをこの作業で95%も占領しちゃう。高品質なグラフィックボードが付いていればまた異なるのかもしれないが、今、売られている一般的なパソコンならば保存する画素数によって2~5分、「たった1枚の写真」をJPGに落とすのに食ってしまうのだ。

そしていざJPGに保存され、ビューワーで全体像を等倍で見ると・・・、あららっ!?、ってパターンに陥る。ちゃんとノイズリダクションのデータ取りをしていないから、ノイズを消し過ぎて塗り絵、滲み絵になっていたり、反対にノイズを取り切れていなかったり・・・。そうなるとまた最初から。4センチ四方の小さい窓を見ながら数値を変更しては保存の繰り返し。

そんな訳でトップ写真だが、これは以前、Ricohから高感度テストで借りたK-5IIsを使い、ISO12800、F8、1/20secのEV3.5の写真。これの4つの部分切り出し像を下に示そう(クリックで等倍)。

Lightroomは輝度ノイズ軽減を60、Optics ProではPRIMEテクノロジーにて輝度ノイズ軽減を30、周波数を50にセットした。


Lightroom Optics Pro
2014-03-31-03-IMGP3233-LR.jpg 2014-03-31-04-IMGP3233-DxO.jpg



Lightroom Optics Pro
2014-03-31-05-IMGP3233-LR.jpg 2014-03-31-06-IMGP3233-DxO.jpg



Lightroom Optics Pro
2014-03-31-07-IMGP3233-LR.jpg 2014-03-31-08-IMGP3233-DxO.jpg



Lightroom Optics Pro
2014-03-31-09-IMGP3233-LR.jpg 2014-03-31-10-IMGP3233-DxO.jpg



Optics Proでは輝度ノイズ軽減と周波数の2つの組み合わせで、絵が大きく変化し、今回は10と100、20と70、30と50、40と40・・・、そのようなパターンで8つのJPGを生成し、その中でシャープとノイズのバランスが一番良いのを選んだ。

JPGを生成するだけで3分以上掛かるのでこの1枚で最良の写真を得るのになんだかんだと1時間近く掛かっている。Lightroomは輝度ノイズ軽減のスライダをちょいちょいと動かすだけでJPG生成も数秒で行うので、ものの1分である。

百歩譲って現像に時間が掛かるのは無視出来たとしよう。JPGに保存している間、珈琲でも飲んでいれば良いのだから。でも4センチ四方の小窓でしかノイズとシャープネスの確認が出来ない、これはねぇ、無理だよ。作業効率が悪過ぎる。

Lightroomよりも遥かにOptics ProのPRIMEテクノロジーはスゲェ!、K-5IIsのISO12800の像がISO3200相当になったぜ!・・・、ならば1時間掛かるが2時間費やそうがとことん付き合うが、そうじゃない。

で・・・、どうだろう?。Lightroomの方が解像感が足りないように見えるのは輝度ノイズ軽減を増やし過ぎただけ。数値を50に落とすか、シャープをデフォルトの25から40くらいにすれば、Optics Proと比較しても区別が付かないくらいになる。

確かにLightroomよりも解像感を損なわずにノイズを上手く消しているようには見える。だから使えないツールではない。十分に効果を理解出来る。でもこの程度の差だとA3ノビプリント程度の大きさならその差を恐らく感じないと思う。結果、超高感度で撮影した写真をポスター大にプリントしない限り、このPRIMEテクノロジーは意味が無いって事になる。

ついでに、この写真でコンポジット合成でノイズを軽減した部分切り出しをご覧頂こう。


2014-03-31-11-IMGP3233-sum.jpg 2014-03-31-12-IMGP3233-sum.jpg
2014-03-31-13-IMGP3233-sum.jpg 2014-03-31-14-IMGP3233-sum.jpg



コンポジットの圧勝でしょう?(笑)。ISO12800の像がISO3200相当くらいにはなっているんじゃなかろうか?。、これでも2段分軽減出来ただけ。

冒頭に書いた通り、DxO Optics Pro 9を使えばISO51200もISO3200相当になるのなら、最低でもこれくらいクオリティでノイズを消し、解像感も損なわない写真に仕上がらないとならないんじゃないだろうか?。

お試し版だから懐は痛まないものの、ガッカリだ。もう少しましだと思っていた。K-5だとISO6400くらいまでの像はPRIMEを使えばかなり綺麗にしてくれるが、これも実はLightroomと比較すると、さほど差はないんだな。

余談だが、DxO Opticsで最も不快なのが、Pentax K-3に付属する現像ソフト、Digital Camera Utility 5(以下DCU5)と同じ現象。フォルダ内のサムネイルを全て取り込むのに何分も掛かってしまう。1400万画素のK20DのRAWファイルが850枚のフォルダを読み込むのに4分掛かり、キャッシュに溜め込んでいる筈なのに次に表示する時もほぼ同じ時間を要する(むしろDCU5の方がまし)。

なんだろうねぇ、SilkypixもDxOも現像処理云々以前に、ファイルを読み込みキャッシュすると言う基本的な作業が出来ていない。恐らく一般の現像ソフトはRAWファイル内のJPGのイメージを表示しているだけだから処理が速いのだろうが、DCU5もOptics Proもそういう選択肢があっても良いと思う。ホントにイライラする。

Optics Pro 7から8を経て現在のVer9。うーん、このPRIMEテクノロジー以外、大きな変更はなさそうなので(エンジンそのものはよくなっているのだろうが)、お金を払ってまでバージョンアップは多分しないだろうな。


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