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ひょんな事からFujifilm X-E2を使ってみた その4 ISO12800、25600の像は如何に?

2014年06月02日 00:00

今年のグリーンハウス

今年のグリーンハウス

Fujifilm X-E2, XF18-55mmF2.8-4

※ブログに視覚要素を加えるlightboxを導入しています。上記画像をクリックすると少し大きな画像をポップアップして見る事が出来、暗くなった部分をクリックするか、画像下部のCloseをクリックすると元に戻ります。



最初にトップについて。グリーンハウスは毎年必ず1度は撮影する被写体。偶然見つけた東京下町にある廃墟で、自宅から自転車で3~40分漕ぐとこれがある。

昨年は晩秋に訪れたので、グリーンハウスが禿げていたが、春の今、一部10円禿げ(笑)があるものの、見事に復活している。せっかくなのでフィルムシミュレーションはベルビアだ!。

さて、前回の記事ではFujifilm X-E2とPentax K-5とではISO5000まではほとんど差が無く、ISO6400で半段以上X-E2の描写が良いが、RAW現像すればその差は半段以下に縮まる、そんな結論になった。

Fujifilmの人に「なんでISO6400より上はRAW保存出来ないのか?」、そう尋ねると・・・。

「FujifilmとしてはISO6400が画質を保証出来る限度と考えている。ISO12800、ISO25600はあくまでも緊急用としてオプションで設けているに過ぎない」

まぁ予想通りの回答かな。メーカーとして考えに考え抜いた結果だろうから、文句を言う筋合いではないが、せっかくISO6400の像が優れているのだから、ISO12800まではRAWも保存出来、それより上を拡張感度にすれば良かったのではなかろうか?、と素人なりに思っちゃう。

さて、ここで残念なお知らせ。ISO12800をテストした時、まさかX-E2のノイズリダクションがデフォルトでこれほど塗り絵になるとは考えておらず、ぶっちゃけ、画質はかなり悪い。これがカメラのデフォルト値なのだからFujifilmの人が緊急用と言うのも判る。

前々回の記事で、FujifilmのノイズリダクションはOlympusのそれに似ていると書いたが、デフォルトだとX-E2のISO12800像は、まるでE-P3のISO3200写真を見ているようだ。

X-E2のデフォルトのISO12800、ISO25600像は滲ませると言えば良かろうか?。明部は解像感があるのに暗部になると途端にこの部分、レンズの油か何か付いていたのか?、と勘ぐってしまう程の滲み。これはA3ノビプリントでもはっきり判るだろう。

X-E2のノイズリダクションは原則マイナス設定にするべき。-1か-2かは個人の好みによるのかな?。私は-2まで落とすのが良いと思っている。X-E2をお持ちで、ISO12800以上の感度の描写で、同じように嘆かれている方は、試しにノイズリダクション量を減らすのも1つの手だと思う。

K-5とのISO12800の比較は3カット撮影したが、残念、2カットでK-5がピンボケで全く使い物にならず、貴重な1カットのみを以下に紹介したい。尚、K-5のISO12800像は、RAWが保存出来る、この長所を利用し、Capture One Pro 7でしっかりと現像した像をお見せする。

Capture One Proのノイズの消し方はあまり好きではないが、K-5のISO6400を超える像(またはK20DやK-7のISO3200像)ではノイズを完全には消さない代わりに、全体のディテールを残したまま暗部に至るまでほぼ完璧な処理をしてくれる。

LightroomのノイズリダクションはISO6400までは十分に機能してくれるが、それを超えて、かつ暗部が多い構図となると露出不足気味の写真を含め、元々暗部へのノイズリダクション処理が苦手で、ノイズを消す以前に、超高感度時の暗部へのディテールがなっていないからより低周波の部分で汚く見える。だからノイズリダクションで暗部をきれいにしようと思うと、掛け過ぎてしまい、構図全体、明部や、ピント位置までもが一気に塗り絵と化してしまう。

超高感度域の処理に限ってはCapture One Proの方が遥かに優秀だし、この現像ソフトは基本的に全自動のようなもので、カメラやEXIF情報を読み取って最良と思う設定をデフォルトでセットする。あとはユーザーが細かい調整をするだけだから、実に楽チン。最近、Capture One Proを見直しているのだった。

またDxO Optics Pro 9のPRIMEテクノロジーを利用したノイズリダクションは一部のカメラマンの間で定評だが、主観を述べればCapture One Proの方が綺麗に仕上がると思うし、PRIMEテクノロジーに未来を感じるが、現時点ではユーザーインターフェースと処理時間を考えれ全く使い物にならない。

つまり・・・。

X-E2、Fujifilmのカメラは巷では高感度番長と評価を得ているが、Sonyセンサーとさほど開きはない。真の高感度番長はセンサーでもなくカメラでもなく、パソコン用現像ソフトのCapture One Pro 7だ!。


写真は左がX-E2のデフォルトの設定でフィルムシミュレーションはプロネガスタンダードのJPG像。右がK-5でRAWからCapture One Proでデフォルト設定よりもノイズを多く取り除き、粒子を消した状態で現像している。

※Capture One Proのデフォルトのノイズリダクション値はノイズを残し、粒子を加え、解像感を際立てる設定になっている

全体像
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部分切り出し(クリックで等倍)
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X-E2の像は非常に惜しい!。明るい部分のディテールはお見事と言う程保ち、ノイズも綺麗に消している。しかし暗部になった途端に全てを滲ませてしまう。要するにノイズリダクションが強過ぎるんだ。しつこいようだが、やっぱりISO12800でも設定値はデフォルトからマイナスにするべきだ。

ではISO25600の像をご覧頂こう。X-E2は上と同じくフィルムシミュレーションのプロネガスタンダードを用い、ノイズリダクション値は0。K-5はCapture One Proでデフォルトよりもノイズを多めに消している。

※X-E2ではピントが自転車のスポークでなく地面に合ってしまった後ピン写真なのでそれを考慮してご覧頂きたい

全体像
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部分切り出し(クリックで等倍)
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この両者のISO25600の像を見て、おやっ?、ISO12800の像よりも綺麗じゃないか?、と思われるだろう。そう、その通りなのだ。

全てのデジタルカメラがそうではなかろうが、今までPentaxのデジタルカメラを中心に使っている限り、構図が暗部だらけの像は超高感度域ならISO感度が低くても像は汚くなる(ISO6400でも汚い)。要するに露出不足なのだ。

だから今回のISO12800の像は1段程の露出アンダーで、ISO25600の像は適正露出と言える。おおよそのカメラは、概ね、感度が上がっても明るい部分が多ければ多い程、デジタル写真のノイズ耐性は強いと思った方が良い。

私の好みで、普段でも一般の人よりも露出を切り詰めるので、こうやって廃墟でもノイズがひどくて使い物にならないと頭では判っていても、今回のISO12800の像のように露出アンダーにしちゃう。これ、いけない癖・・・。感度が上がってもISO25600で撮るべきだった風景。

さて、もう一度、ISO25600の像をご覧になって欲しい。ISO12800の像よりも被写体が近い、暗部に複雑なものがない、この好条件を踏まえてもX-E2もK-5も及第レベル、十分にA3ノビプリントで行ける。

そしてここまで良い描写をするのだから「ISO6400より上の感度は緊急用でしかなく、RAW保存は出来ない」、このFujifilmの意見も納得しかねる。実はこの緩い像を見てとても間抜けな行為に走ってしまった。

「わっ!、なんじゃこれは?。E-P3と同じじゃねぇかよ。どうしてこうやってノイズを消す為にせっかくディテールが出ている部分を滲ませちゃうのかなぁ。しょ~がねぇ、カメラ内現像でノイズリダクション値を落とそう」

そう思って該当写真を探したのだがない!。なんでだ?・・・。これね、10秒以上考えてしまった。なんて事はない。ISO12800、ISO25600のRAWは存在しないのだ!(笑)。

そう、幾ら緊急用と言っても、ISO12800、ISO25600で撮影を強いられる場面は出てくる筈。特にプロカメラとして位置付けられているX-T1はその傾向が強くなるに違いない。でも拡張感度の写真はJPGしか保存されないので、設定を1つ間違えただけで、失敗写真になってしまう。

ノイズリダクション値もそうだし、今回はフィルムシミュレーションに軟調になるプロフォトスタンダードを利用したが、間違ってこんな風景でコントラストが強くなりダイナミックレンジが狭いベルビアを選択し、それに気付かないまま、延々とパチパチしちゃったら?、うん、全滅決定!。

今回のISO12800像は明らかな失敗。今述べた通り、ISO25600になっても良いから露出を開けるべきだったし、フィルムシミュレーションは軟調になるネガプロスタンダードよりも、多少メリハリのアスティアかプロビアで撮影するべきだった。

Fujiflmのカメラにはフィルムシミュレーションブラケットがあるぞ!・・・。確かにその通り。ネガプロスタンダード、ネガプロハイ、アスティアでブラケットすればどれか1つは意図した絵になった筈。

でも廃墟でこんな面倒な事はしたくない。そもそもISO6400を超えたら、Photoshopを使ってコンポジット合成するから、同じ風景を同じ構図で連写したい。だからフィルムシミュレーションブラケットはそもそも使えない。

これはファームウェアのアップデートで何とか出来ないものだろうか?。ISO6400を超えてもRAW保存出来れば、確かに高感度番長を名乗っても良い。そしてK-3なんぞ買わずにX-E2やX-T1に移行した方が遥かに幸せになれる。Fujifilmの最大の欠点はここであり、これに目を潰れないと、K-5IIsの方が確実に用途が広くなる。

また「ISO6400より上の感度は拡張となりJPGしか保存出来ない」。これは言葉が足りなくて、Pentaxを含めた他社のカメラは1/2段、1/3段の設定が出来るのにX-E2では高感度域の拡張感度はISO12800とISO25600の2つしかない。

ISO6400で撮影中、絞りはこれ以上開けられない、シャッタースピードも限界。そんな時に他社のカメラならISO9000、半段上げて対処出来る。でもX-E2の拡張感度は半段設定がないのでISO12800まで上げなくちゃならない。

ISO9000とISO12800の像にどれだけ差があるかによるが、一般的にはなるべく低い感度に抑えたいのが心情。ISO9000が使えないのは惜しい。

百歩譲って、X-Eシリーズでは拡張感度に関してFujifilmの意見を飲むとする。でもプロ機のX-T1はどうだろうか?。プロは失敗しちゃならないのだから、拡張感度でもRAWが利用出来るように、また他社と同様に1/3段、1/2段の設定を可能にするべきではなかろうか?。

X-E2とK-5の超高感度域の比較、結論を書こう。

ISO3200まではX-E2もK-5もブラインドテストされても多くは判らないと思う。変化が出るのはISO6400。ここでX-E2が一歩リード。しかし、ネットで言われているような「Fujifilmカメラの一人勝ち」、これはないな。ISO6400では半段以下の差でしかなく(超高感度域での半段の差は大きいとも言えるが)、K-5をRAW現像すればそれは確実に埋まる。

また拡張感度のISO12800、ISO25600像では、(ノイズリダクション値をマイナスにすれば)撮って出しのJPGレベルならX-E2が綺麗だ。確かに高感度番長を名乗ってもおかしくはない。しかしK-5のRAWをLightroomでなく、Capture One Proで現像すればその差は縮まり、恐らくローパスフィルターレスのK-5IIsなら見分けは付かない筈だ。

X-E2で高感度域の拡張感度を使用する際は、JPGしか保存出来ないのだから、露出アンダーで失敗しないように意図よりも少し明るめするのが前提で、かつ、撮影には明確な意図を持つ事。

何を表現したいのか、ハイライトは飛ばしたいのか否か、暗部は潰したいのかディテールを残したいのかetc・・・。それにより、露出も、フィルムシミュレーションも違ってくる。ここで1つでも設定を間違えたらアウト!、常に一発勝負を強いられる。

最後に私個人の感想を・・・。

X-E2の高感度域は設定により、高感度番長を名乗っても良いが、K-5、Sonyの1600万画素センサーってやっぱりスゲェ!。K-5の欠点は暗がりでのピント精度の悪さであり(AF補助光を用いても外す時は外す)、それはK-5IIsで解消されるから、うーん、やっぱりK-5に替わる次期メインカメラはK-5IIsに決定か?。

余談だが、センサーはK-5と同じで、ローパスフィルターが薄いK-30やK-50。画像処理エンジンが進化し、レンズ補正もサクサクとこなしてくれるから、コストパフォーマンスも含めて、画質だけを考えるのなら、Pentaxカメラで一番幸せになれるのはK-30とK-50なんじゃなかろうか?。

次回は・・・。FujifilmのカメラはISO6400を超えるとRAWが使えない。じゃぁどうするか!?・・・、実は今回、こうやってだらだらとX-E2の欠点を書いたが・・・、なぁに運用でその欠点は瞬時で解決するんだな(笑)。。


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コメント

  1. 風太郎 | URL | ORZvdv76

    グリーンハウス

    初めまして。

    「グリーンハウス」は時々見かけますが、これ程徹底したのは初めて見ました。凄い。

    私も時々「面白い家」をテーマに撮っているのですが、お目にかかりたいです。こういうの。

  2. BigDaddy | URL | -

    > 風太郎 さん

    コメントありがとうございます。

    蔦、蔓系の植物って人が手を加えなくても美しいですよね。廃屋ですから、誰一人として世話をしている訳でなく、ここまで見事に覆い尽くしています。ただ、これを撮っていると何しろ都内ですからやたらと通行人に変な目で見られちゃうのがちょっと・・・(笑)。ちなみにここ、目の前が派出所で、撮影の際は、おまわりさんにお断りを入れています。と言うよりもこのカットは派出所の敷地内じゃないと撮れないんですよ(笑)。

    今後ともどうぞ宜しくお願い致します。

  3. のっぽ親父 | URL | ibdEl2N.

    リンク

    いつもありがとうございます。事後のお願いで恐縮ですが、私のブログにBigDaddyさんのページをリンクを貼らせていただきました。m(_ _)m よろしくお願いします。

  4. BigDaddy | URL | -

    > のっぽ親父 さん

    リンクをありがとうございます。

    1つ、うちは現在相互リンクは行っておりませんので、それだけはご了承ください。今後とも宜しくお願い致します。次のレビューネタ、うー、あと25分、掲載に間に合いそうにありません(笑)。

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