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ひょんな事からFujifilm X-E2を使ってみた その11 解像感の意味を理解する

2014年06月18日 00:00

下町闊歩

下町闊歩

Fujifilm X-E2, XF18-55mmF2.8-4

※ブログに視覚要素を加えるlightboxを導入しています。上記画像をクリックすると少し大きな画像をポップアップして見る事が出来、暗くなった部分をクリックするか、画像下部のCloseをクリックすると元に戻ります。



どうもX-E2が出力するJPG写真の解像感が好みではない。そこで添付されているRaw File Converter EX、Lightroom、Capture One Pro、そしてdpreviewやFujifilm Rumorsで話題になっているPhoto Ninjaの4つで現像し、解像感を検証した。

※本当はDxO Optics Proでも試したかったが、うちのバージョンだとX-E2が現像出来ない

まずは本日の写真。こういう光が全体に均等に回っている風景はコントラストがある程度ないと眠い写真と化す。PentaxカメラのJPG像はこういう時に眠くなりがち(だからキーを-1、コントラストを+1、コントラストハイを+2、コントラストシャドーを-2くらいにセットすると良い)。

ベルビアを使いたいところだが、木々が派手になり過ぎる。そんな時にベルビアと同じくコントラストが高いプロネガハイがお勧め!。眠い写真が嫌いなら町中の曇り日や日陰ではプロネガハイ!。

では本題へ。

等倍鑑賞マニアと言っても良い。等倍表示させそれがカリッとしてたら思わずニンマリしちゃう。でも所詮プリントするのはA3ノビまで。だからぶっちゃけ、撮って出しのJPGだろうが、各種現像ソフトで念入りにシャープネスを調整しようが、プリントしたら先ず判らない。これも理解している。

先日も書いたが、等倍鑑賞が好きだ!、なんて言うと「等倍鑑賞なんて丸で意味がない」、なんて言う人がいるが、意味があるかないかで語ってんじゃないんだよね。等倍表示出来るから等倍で見るし、綺麗と思ったり、汚いと思ったり、そして像がボヤッとしているよりもカチッとしていた方が良いでしょ?。

Pentax K-3は2400万画素だ。Sigma 17-70mmF2.8-4(旧型)で写された写真を見ると、1600万画素のK-5ではさほど気にならなかったのに、K-3では「うへっ、このレンズ、こんなに周辺部が悪かったのか?」とゲンナリしちゃうのは正直な気持ち。

同じく、K-3でFA50mmF1.4を使うと遠景を撮っても、そしてLightroomでな~んもシャープ調整をしていなくてもカリッとしている像を見て、「おお!、フィルム時代の単焦点でも良いじゃないか!」、これも正直な気持ち。

それらを踏まえて、A3ノビなら周辺部が悪いSigma17-70mmでも気にならないだろう、デジタル専用レンズとしてDA50mmF1.8があるが、FA50mmF1.4で十分だ、そういう結論を導き出したり、DA18-135mmF3.5-5.6の18mm側はA3ノビ、いやA4プリントでも周辺部は流れて見えるから、キッチリした構図を望むなら18mmを使わない、とか判断する。

中にはプリントを一切しないで等倍鑑賞だけが楽しみなカメラマンもいるだろう。でもそれはそれでいいじゃないの。

フィルム時代だってポジフィルムで撮影して、プリントもせず、プロジェクターで上映もしない、単にライトボックス上のフィルムをルーペで見て「やっぱりZeissは発色が良いよねぇ」等とニヤニヤしている人が大勢いた。でも誰もそれに対して文句は言わなかったぜ。まぁレンズマニアはおおよそウザッったかったけど・・・(笑)。

閑話休題。Pentaxカメラのファインシャープネスやエクストラシャープネスと言ったステロイドシャープネスを体験しているとX-E2の遠景を撮影したデフォルトJPG像は何かモヤモヤしているように見える。これはPentaxのシャープネス処理が良い意味で凄いのだろう。

ではLightroomのAdobe Standardでシャープネスをいじらない像を比較するとどうだろうか?。被写体が近い距離にあるとK-5のファインシャープネス+2とほぼ同じ。しかし遠景になるとX-E2の方がボヤッとしているのが多い。

寸分違わぬ構図でちゃんとした比較写真を作っていないから今回は誤解を招くのも嫌なので両機の比較写真は紹介しないし、デジタルカメラの場合、ピント位置が少し異なっただけで解像感に違いが出るので、あくまでも個人が感じた限りにおいて。

でもそれが1枚に限らず、X-E2とK-5を持ってお散歩や旅行に出掛けたほとんどの写真でそう感じるのだから、X-Transセンサーはローパスフィルターレスであっても等倍で見る限り、解像感は突出していない、と結論付けている。

これは前回の記事にリンクしたFujfilmの公式サンプルを見れば、突出した解像感はそこには見出せないと感じられないだろうか?。

ちょうど1ヶ月前、5月19日の記事にて、K-5に替わる機材はK-3でなくK-5IIsにしたと書いた。この時、すでにX-E2の感触を掴んでおり、解像感だけ考慮すると、X-E2やX-T1よりもK-5IIsの方がカリッとしているだろうと思ったからだ。

もしそこでX-E2のX-Transセンサーがスゲェと結論付けていたら、きっと「次に買うカメラは一眼レフじゃなくてミラーレスになるだろう」、そんな伏線になっていた筈だ。

色々と情報を漁っているとどうやらX-TransセンサーのRAWをデモザイクする際に悪さをしているらしい。そしてその悪さをしないのがPhoto Ninjaと言う海外のシェアウェアの現像ソフトだと言う。

ある写真の一部を切り取ってみた。これは点像復元のテストをしている際に写したものでF16まで絞り込んでいてピンボケではない。X-E2は遠景のこの手の木々がとっても気持ち悪い描写をする。もう一目瞭然だから、とにかくご覧頂こう。

Photo Ninjaはダウンロード後たった1つの機能を除き、全てを無期限で使えるが、その1つがファイル保存、流石にネタの為に129ドルも払う気がないのでPhoto Ninjaの像は画面キャプチャー像でご勘弁願いたい。

また各種現像ソフトの像は私が好き勝手に現像しているのでデフォルト数値ではないのをお断りしておく(主にベルビアに似せる為に彩度やコントラストを高め、シャープネスも強めている)


JPG撮って出し Lightroom
2014-06-18-02 2014-06-18-04


Capture One Pro Raw File Converter
2014-06-18-03 2014-06-18-06


Photo Ninja
2014-06-18-05



どうだろう?。JPG撮って出し、Lightroomの像はほぼ同じで、これが私が再三申し上げている塗り絵だ。Olympus E-P3のそれは塗り絵の中でもノイズが出そうな部分を滲ませる水彩風で、X-E2のこれはまさに厚塗りの油絵のよう・・・。

それらよりほんの少し解像感が高いのがCapture One Pro。意外にそのCapture One Proよりも良い結果なのがX-E2に添付されるRaw File Converterだ。点像復元をしているJPG撮って出しよりも遥かに「解像感に関しては」良いだろう。

そして最後のPhoto Ninja。現像ソフトでこれだけ違う像が出てくる。しかも海外で騒がれている通り、こうなるともはやX-Transのデモザイク時点でX-E2の画像処理エンジンとLightroomは(等倍で人が認識出来る)解像感だけに言及すればお話にならない。

Raw File ConveterとPhoto Ninjaがここまでカリッとさせるのだから、これはFujifilm、言い訳出来ないレベルになっちゃっているんじゃなかろうかと、勝手ながら心配しちゃう。

ではPhoto NinjaでPentax K-5の像は撮って出しのステロイドシャープネスのファインシャープネスやエクストラシャープネスよりもカリッとするのか?、と言うとそうでもなく、K-5のシャープネスに関してはどれもどっこいだった。

とにかく物は試し、FujifilmユーザーでX-Transセンサーが出す像が不快と感じ、Raw File Conveterの解像感にも満足出来ないのなら、Photo Ninjaをテストされては如何だろうか?。上述の通り、129ドル払わないとファイル保存が出来ないが、価値があると思えば1万数千円、高い買い物じゃないと思う。

PictureCode home page: Photo Ninja

※今日現在、Photo Ninjaの最新は1.2.2だが、それではX-E2のRAWは現像出来ず、プレリリースのVer1.2.3bをダウンロードする事

おっと、ダウンロードページを見ると、「サポートにメールすりゃぁ2週間使えるトライアルライセンスキーを教える」と書いてある。なるほど、メールをすれば2週間はファイル保存が出来るんだ。うん、将来X-E2を買ったら、2週間は使い込んでみようと思う。

Photo Ninja、X-Transセンサー搭載のFufjfilmのカメラで、撮って出しJPGよりも遥かに解像感を得られる。でもその代わりにFujifilm独自のフィルムシミュレーションを捨てる事になる。ここをどう考えるかがポイントだろうか?。主観で言えば、Fujfilmのフィルムシミュレーションなんてどうでも良いからPhoto Ninjaで解像感を得たいね。

ところで、デジタル写真はシャープネスが強ければ強い程、全体に平坦化し、立体感が薄くなってしまう。シャープネス論争では常にこの話を中心に戦われる。

X-E2のレビュー記事を書き始めてから、やたらに高感度写真の現像をするならCapture One Pro 7以外あり得ない!、とPhase Oneから金を貰っているんじゃないか?、くらいのレベルで褒めちぎっているが、確かにシャープネスとノイズを両立させる技術は半端じゃない。

でも私が超高感度域で撮るような風景は廃墟の屋内。だから構図上の色は実に地味。グレーからブラックしかないと言っても良いくらいで、そうなるとCapture One Pro 7のデフォルトのコントラストだと何せ全体にシャープネスだから立体感が皆無になる。

勿論、そこから全体にコントラストを付けたり、ブラシを使って部分レタッチをし、ディテールのある部分をわざと潰したりして1枚の写真に仕上げるので、全く問題はないが、全体がシャープネスに見えると立体感がなくなるのは高感度写真でCapture One Proでノイズを消すと良く判る。

フィルム時代、Canon EFレンズとZeissレンズは、前者は解像力(解像度かな?)で見せ、後者はコントラストで見せると言われていた。そして数値大好き人間は前者を好み、実際には人間の目はお馬鹿だから、解像力が高いレンズよりもコントラストが高いレンズの方がシャープに見えちゃう。

以下、勝手な憶測なので丸ごと信じないように・・・。

FujifilmはこのZeissの思想をデジタル写真の仕上がりに利用しているのではなかろうか?。元々リバーサルフィルムは今のデジタルカメラよりもずっとダイナミックレンジが狭い。特にベルビアは高コントラストだから、それを模倣しているフィルムシミュレーションのベルビアもハイライトは意外と粘るものの、シャドーは簡単に潰れる。

そしてフィルムシミュレーションのベルビアで撮影したX-E2の写真を等倍表示で見ると、山肌の木々が時折、綿飴に見えてしまう。

これがどのような風景で出るのか良く判らない。しかもそんな時、枝が妙にツルッとしていて、枝ではなく木々に絡まっている光沢のある蛇のように見える時もある。ヌルッ、ヌメッとしているんだな。かなり気持ち悪い像だ。だから「油絵」なんだ。

ベルビアの場合、コントラストが高く、シャドーはすぐに落ち込む。でも等倍で見ると、それが木々の陰影にでなく、ただの黒い模様に見えたりする。判りやすくたとえると、強風の日、遠くにある柳の木をスローシャッターって撮ってコントラストをガツンと上げたような気持ち悪い模様を描いちゃう。

でも同じような遠景でもカリッとしている木々になる時もあり、光の加減?、順光、逆光、半逆光・・・、大気の影響とかもあるのかもしれない。

恐らく、A3ノビにプリントすると、その気持ち悪い図形は縮小されるから、人はベルビアの強い陰影に目を奪われ、結果、コントラストの強い写真の方がシャープに見えるし、しかもコントラストで構成された「立体感」もそこに生まれ、ハッとするドラマチックな写真として成立するんじゃなかろうか?。

Fujifilmのカメラに興味を持つ以前、Pentax K-3レビューその12で、同じような事を書いている。

これはローカルコントラストの調整と言い、解像感を高めるなるネタで、輪郭に掛ける線でなく、何て表現しようか、「ゾーン」と言えば判り易いだろうか?。そのコントラストを上げ下げする。まさにZeiss的なレタッチ法だ。

Lightroomには残念ながらローカルコントラストなる項目はないから専用ツールやフリー現像ソフトのRawTherapeeを使う事になるが、Lightroomなら明瞭度調整がそれに近く、シャープ量を変えずとも、明瞭度をプラス側に20も振れば像がクッキリするのが判るだろう。

またCapture One Proはこれがクラリティとなる。明快、明晰と言う意味らしく、明瞭度と同じく、ローカルコントラストの上げ下げをするが、3つのクラリティを利用できたりと、Lightroomよりも細かく調整できる。

フリーソフトのRawTherapeeでは「ディテールレベルのコントラスト」と言う名称が、このローカルコントラスト調整で、これもLightroomの明瞭度よりも細かく調整出来、一般的なシャープネスでなく、ローカルコントラストで写真をシャキッと見せるのなら、Capture One Pro、RawTherapeeの方が自分の好みに仕上げられるので良いかもしれない。

※残念ながらRawTherapeeは未だにX-Transセンサーには対応していない

話を戻して、X-E2のそれは悪い表現をすると、ローカルコントラスト調整が雑で、だから時々、気持ち悪い風景を見る事になる。しかし良い表現をすれば「限りなくフィルムに近付ける、プリントしてナンボ」、となり、Fujifilmが考える写真のあり方、これは否定するべきではないと思う。フィルム時代のノスタルジックなロートル思考と言えば聞こえは悪いが、今も尚、それを好むカメラマンも多い。

コントラストと言うとカリカリを想像しちゃう人もいそうだから、Fujiflmの場合、濃淡と表現するのが良いかも知れない。彩度の濃淡でなく、輝度の濃淡。

とにかくプリントしてから文句を言えって事かね・・・。ただ、その綿飴や木の枝が蛇に見えたりするのはローカルコントラストとシャープネスの設定が悪いだけとも言え、X-Transセンサーはローパスフィルターレスでも突出した解像感を持っていないから、ソフト的にレタッチする必要が出てくる筈で、点像復元もその1つ。Photo Ninjaの解像感はローパスフィルターらしい感覚になるのだから、Fujifilmの画像処理エンジン、デモザイクはまだ完成の域には達していないと勝手ながら思う。

前回の記事の通り、X-E2はこれで良かった。でもプロ機として位置付けられ、ネイチャー系のカメラマンを囲おうとするのならX-T1が1600万画素のままで、この油絵現象なのは納得が行かない。それが2400万画素にすれば、解消される気もするんだ。

ネイチャーフォトって細部まで記録する事に意義があり、これは等倍鑑賞の是非やフィルムシミュレーションのベルビアは暗部を潰すからそもそも細部なんてない!、そんな話ではない。Fujifilmに135センサーを作る気がなかったら、次のX-T2ではX-Transの2400万画素センサーを用意するべきだと素人なりに感じる。

X-Eシリーズはストリートスナップで今の路線でより高感度に強い1600万画素センサーを。X-Tシリーズはより精細な像を記録出来る2400万画素センサーを用いてネイチャーフォト路線、そうやって棲み分けを考えても良いと思う。

そしてX-E3、X-T2が発売され、価値の落ちたX-E2を手に入れる、当然、その頃には我がPentaxもK-3IIとかK-1なんてのを発表しているだろうから、K-3も安く手に入る、これが私のカメラ購入妄想スケジュールである。


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コメント

  1. のっぽ親父 | URL | -

    素晴らしいタイミングで、レビューしていただいたおかげで本日無事にDP2メリルをポチしました。(笑)はっきり言って等倍鑑賞ファンですし、シャープネス派です。おのずとシグマのレンズが増えてくるのもそういう理由からでしょうか。昔のカメラはプレビューもないし手ぶれ補正もない。そんなメリルがどんな描写なのか、PCのパワーがついていくのか不安だらけです。フジのカメラはもう少し落ち着いてから考えます。

  2. BigDaddy | URL | -

    > のっぽ親父 さん

    おお!、おめでとうございます!。

    当倍鑑賞ファンなら現状のFujifilmのカメラはクエスチョンマークが点っちゃいますねぇ。本文の通り、海外のシェアウェアのPhoto Ninjaでしかクリアーな描写を得られないってメーカーとしてちょっと微妙ですよね(笑)。

    私もネイチャー専門だったら素直にSigmaのSD1 merrillと17-50mmF2.8を買っていたでしょうね。日中ならISO400くらいまでしか使わないでしょうし。DP2は換算45mmですよね。お散歩写真には最高の画角で、EVFがあれば(笑)是非とも欲しいカメラです。

    Fujifilmは次世代、X-Pro2だのX-E3だのX-T2だの・・・、そうなって初めて正当に評価出来るのかなと感じています。私は街撮りなのでX-E2で十分ですけどね。のっぽ親父さんは本日DP2を買われたので当分物欲は湧かないでしょうけど、レビューはまだまだ続きますので引き続きご覧になって下さいませ。


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