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ひょんな事からFujifilm X-E2を使ってみた その14 ダイナミックレンジ拡大

2014年06月24日 00:00

都市の風景

都市の風景

Fujifilm X-E2, XF18-55mmF2.8-4

※ブログに視覚要素を加えるlightboxを導入しています。上記画像をクリックすると少し大きな画像をポップアップして見る事が出来、暗くなった部分をクリックするか、画像下部のCloseをクリックすると元に戻ります。



ダイナミックレンジと露出について、どこかで書いたと思って、自分の書いたレビューを見直したら一切触れていないのに今、気付いた・・・。今回はタイトルの通り、先ずはダイナミックレンジ機能について・・・。

X-E2はダイナミックレンジ100%(変化なし)、200%(1段広がる)、400%(2段広がる)の3つ、もしくはこの3つをカメラが自動で判断するオートを選べる。

でもこれが使った限り、ネットの評判と感触が違う。ネットでは「おお!、スゲェ!」なる声が多いのだが、使ってみると「はぁ?」。

まずこのダイナミックレンジ拡大はハイライトのみだそうだ。シャドー部は広げてくれない。撮影時、シャドー部を基準に露出を決定しないと、意味がない。

「シャドーが潰れず、ある程度ディテールが出るような露出を設定するとハイライトが白飛びしちゃうな・・・」

一番判り易いのはスポット測光で、ディテールを少し残したいシャドー部を測光して(上の写真なら階段)、-1.3~-1.7EVの露出補正を掛け、AEロックして構図を整えたらハイライトが飛んだ!、そんな時に利用する機能。

ハイライトを1段拡大、これはPentaxカメラでも出来るが(しかもRAWに作用する)、K-5でもK-3でも1段の拡大は「おっ!、一気に空が青くなったぜ!」なんて事はない。白く飛んでいた空がなんとなくディテールが出てきたか?、程度だ。

だからハイライトだけを2段も拡大してくれる、これはあり難い。「なんとなくディテールが出てきた」からさらに青い色が付いてきたぞ、になってくれる筈だ。でも実際にやってみると、2段でもこの程度?、と思っちゃうんだなぁ。

結局、輝度差が激しい時って、ハイライトが2段広がったくらいじゃ大した絵にならない。勿論、JPGだけを保存しているのなら、この機能を有効に使うのは判るから、要らない機能とは決して言わない。むしろ輝度差のある風景では積極的に利用するべきだ。

でもRAW保存するのならダイナミックレンジは後からど~にでもなる。そしてX-E2だろうがPentaxカメラだろうが、シャドー部の情報を多く持っているから、反対にハイライトをギリギリ飛ばない状態にして、シャドーが潰れる、そういう写真を目指す訳だ。そしてRAWでシャドー部を持ち上げる。少なくともISO400までは私ならハイライトを基準にした露出にする。

そしてダイナミックレンジ400%はISO800スタートになるのもちょっと不快。これはFujifilmのカメラだけじゃなく、どんなメーカーのカメラでも2段の拡大をするには最低感度から2段感度を上げる必要があるから、ISO200スタートのカメラならISO800になるのは仕方がない。

でもISO200のまま撮影し、Lightroomでシャドーを上げたり、ハイライトを落とした方が、表現力が広がるでしょ?。X-E2の最高シャッタースピードは1/4000sec、感度がISO800になると絞りを開けて写真を撮れない、結果、背景をぼかす、この表現を失う。

本日のトップ写真、極普通の都市風景。空の青さも綺麗に出ているし、手前の階段も潰れずに何とかディテールを保っている。これはLightroomでRAWからの現像で、ハイライト、シャドー補正をし、ダイナミックレンジを広げた風景。

でも実際には輝度差が激しく、ダイナミックレンジ200%のJPG像が下。EVFで空の青さを確認してシャッターを押した(ハイライトを基準に露出を決定)。でも階段部分、ほぼ潰れてしまった。


2014-06-24-02


そこでダイナミックレンジを400%に上げて、従来通り、シャドーを基準にしたのが下(ちょっと構図が違っちゃったけど)。これを見て、上述の通り、「2段でもこの程度?」と感じちゃった。


2014-06-24-03


それとFujifilmのダイナミックレンジの拡大はRAWには効果がない。カメラ内現像の項目にこのダイナミックレンジ拡大が含まれているからレタッチの範囲でしかない。

実際にもこの写真、Lightroomで見たRAW像の空は白く飛んだまま。ならば(RAWも保存するのであればLightroomでフィルムシミュレーションをシミュレートしているのだから)ISO200のまま、輝度差のある風景に関しては、シャドーを基準にして撮影し、RAWファイルで後からハイライトを落とした方が良い。

ネットでX-E2を含め、Fujifilmカメラユーザーの声を拾っていると、他社のカメラよりJPG派が多いみたいで、Fujifilm自身も自社の画像処理エンジンは優秀で、カメラ内で処理されるJPG像に拘りを持っているようだ。

JPGかRAWか・・・、これは各ユーザーが用途に合わせて使い分ければ良いだろうが、単なるレタッチでしかないようなダイナミックレンジ拡大は400%にしたらISO800スタートになり、上の通り、1つの表現力を失い、画質だってベースのISO200より悪いだろう。そこまでしてJPGに拘る必要はない、そう感じる。

X-E2のRAWファイルは1600万画素の癖して、2400万画素のPentax K-3と同じくらいファイルサイズだ。X-Transと言う特別なセンサーだからだろうが、これだけでかいサイズのファイルなのだから、幾ら優秀とは言え、撮って出しのJPGでは表現し切れない部分がRAWにはしっかりと記録されている筈で、使わない手はないでしょう。

ところでPentaxカメラは上述の通り、ハイライト補正は1段のみであるが、これはRAWにも作用する。またシャドー補正機能があり、こちらはJPGのみのレタッチ機能であるが、これを最大限に効かせると、結果的にハイライトとシャドーの両方で2段ダイナミックレンジが広がる仕様になっている。

K-3でハイライト補正をすると最低感度はISO100なのでISO200から作用し(K-5は最低感度がISO80なのでISO160で作用)、シャドー補正はISO200(K-5ならISO160)のまま明るくしてくれ、都合2段のダイナミックレンジが広がり、X-E2は最低感度をISO800にしてようやくK-3やK-5と同じダイナミックレンジ2段分を確保する。

Fujifilmのカメラのダイナミックレンジ拡大はJPGに作用するレタッチなので、ISO100の絵のままISO800の露出で写真を撮り(結果、-2EVのアンダーとなる)、そこからハイライト以外の濃度を+2EVする手法の筈で、両センサーともシャドーの情報を多く持つから出てくるJPG像、画質的にはFujifilmもPentaxも、恐らく見分けは付かないと思う。

と言う事で、私個人は今後Fujifilmのカメラを使う機会があっても輝度差のある風景はLightroomでRAWから仕上げるので、拡大400%はISO800スタートだから不快、またいちいち撮影時にそれをセットする煩わしさを考えると、使わないだろう。


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コメント

  1. のっぽ親父 | URL | ibdEl2N.

    やはり、明るい部分と暗い部分の協調は難しいですね。空を取ると潰れるし。いろいろ検証していただくとわかってくるものがありますね。私はどうも情報過多の時代に正しいものを見つける努力がなくなってしまっています。一番いいのはやはり自分が人柱?になって使って見ることでしょうけど投資する余裕もないですが。DP2Mきました。今のところ、現像ソフト以外これといって騒ぐほど問題はありません。一コマに対しての気持ちが増えた事が逆にいいのかな?もっと精進します。(笑)

  2. BigDaddy | URL | -

    > のっぽ親父 さん

    フィルム時代はカメラ、写真雑誌か知り合いからの情報しかなかったのですから、今の時代、簡単に多くの情報を得られますが、仰る通り、それを取捨選択する暇があるか否かですよね。

    私は興味あるカメラに関しては情報を得る努力を惜しまないのですが(笑)、645D、GXR、K-5IIs、K-3、X-E2と気になるカメラを短期間ですが使ってみて、ネット上の情報は、嘘とまでは行かないにせよ、レビュワーの感覚によってミスリードさせるものや、そのテスト法、撮影法だとレビューにならんだろ!?、ってものが多かったように感じますねぇ。

    各ユーザー求めているものが違うんですよね。だから私のように解像感と高感度特性、ボタン類などの使い勝手に興味のある人間は、同じ臭いを持つユーザーのレビューを如何に探せるかでしょうか。

    DP2Mは(これも正しい情報か否か何とも言えませんが)1枚の保存に数秒掛かるそうで、確かに1コマに対しての気持ちは増えるでしょうね。でも少なくとも撮影前に液晶で構図や露出の確認は出来ましょうし、撮影後もすぐにチェックは出来るでしょうから、やはりフィルムとは異なる感覚かなとは思います。


  3. Shiro | URL | AtAzYqQU

    ダイナミックレンジ拡張

    カメラ界ではダイナミックレンジという言葉,本来の意味以外に別の意味があるので,ややこしいです。ご指摘の通り,白トビしないように絞って撮って,下を持ち上げればいいだけなので,このようなメンドクサイ設定は全部省いてほしいのですが,メーカーも営業的にいろいろ事情があるのでしょう。
    店から消える前に最後のK5Ⅱsをもう一台と考えています。へぼな冷却CCDよりうまく撮れます。価格差を考慮するとこのカメラは素晴らしいです。

  4. BigDaddy | URL | -

    > Shiro さん

    多分、私なんかが思っているよりもRAWではなくカメラの撮って出しJPGで写真が完了しちゃう人が多いのでしょうね。結果、ダイナミックレンジを広げるようなレタッチツールがカメラ内部に作られるのでしょうね。

    でもISO200スタートのセンサーでそれを使うとISO800スタートになり、これはちょっとその手のJPG利用者でも使い渋ってしまうのではなかろうか?、そう感じます。

    K-3がようやく10万を切り、あと半年も我慢すれば8万円台になるでしょうから、それを考えるとK-5IIsよりもK-3か?、と思う時もありますが、なんだかんだとSonyの1600万画素センサーの優秀さですねぇ。ですから私は、仮に新品が店から消えても中古で入手しちゃうでしょう。

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