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像面湾曲の激しいレンズの扱い方

2014年07月12日 00:00

東京駅

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Pentax K-5, Sigma AF17-70mmF2.8-4OS HSM

※ブログに視覚要素を加えるlightboxを導入しています。上記画像をクリックすると少し大きな画像をポップアップして見る事が出来、暗くなった部分をクリックするか、画像下部のCloseをクリックすると元に戻ります。



像面湾曲・・・、最近のレンズ、特にズームレンズは像面湾曲を無理に修正しない設計ならしい。詳しくは知らないが、像面湾曲を無理に修正しようとすると、他の収差が発生してしまい、そっちの方が写真としては厄介だとか何とか・・・(安く仕上げようとしているだけな気もするが)。

今日はこの像面湾曲の付き合い方について・・・。

※像面湾曲、これをご存じない方は詳しいサイトが仰山あるのでそれをキーワードに検索を掛けて頂きたい

この世に存在しているズームレンズ(広角~中望遠クラス)のほとんどで像面歪曲を持っていると思う。周辺部の描写が甘い、周辺部がピンボケしている、これのほとんどがこの像面湾曲のせいだ。

デジタルカメラが高画素化してからは等倍で写真を見ると中央はピントが合ってちゃんと解像しているのに周辺部がボヤッとしている、大半の方はこれを経験しているに違いない。

「写真を等倍で見るからいけないんだよ!」、とブツクサ言う人がいるだろうが、等倍で見るのが良い、悪いなんて話じゃない。等倍で見られちゃうから等倍で見るのだし、その時に「わぉっ!、俺のレンズって周辺部がグチャグチャだぜ!」と思うから文句を垂れる。ただそれだけの事。

以前、何のネタで書いたか覚えていないが、1600万画素のK-5の場合、サイズを半分にしてパソコンで見た際、悪くない描写をしていれば問題ないと書いたと思う。

K-5をパソコンのモニターで等倍で見ると、おおよそ長辺が140センチの像を見ている事になる。これはB0サイズとほぼ同じ。そしてそれを半分にするのだから長辺70センチ、これはA2よりも少し大きいサイズになり、3分の1なら成果物がA3やA3ノビと同等の像。だから2分の1もしくは3分の1でチェックすれば解像感、ピント(被写界深度)が意図通りなら、問題のない写真に仕上がる。

実際にプリントするコマはPhotoshopでプリントサイズになるように設定して最終判断を下すが、コマ毎にPhotoshopで見るなんて面倒なので、使える写真の合否に関してはLightroomで半分のサイズでチェックしている。

これを踏まえた上での等倍チェックである。だから「等倍で見るなんて・・・」、そんな無駄なコメントは是非されないように願いたい。

そして等倍鑑賞をしていて気になると言えば、ピントの位置と、中央部と周辺部の画質の違いだろう。

ピント位置がずれていたら今のレタッチ技術ではそれを修正するのは不可能。実際にプリントするサイズで被写界深度内に入っているのを願うだけ。でも像面湾曲によって周辺、四隅がボヤける現象は撮影時にある程度防ぐ事が出来る。

うちのレンズで像面湾曲がひどいのはSigma 17-70mmF2.8-4とPentax純正のDA18-55mmF3.5-5.6で、周辺部の描写なんて語りたくないと感じる程酷い。

遠距離の風景にて、中央にピントを合わせると周辺部は強烈な前ピンになるし、周辺部にピントを合わせると中央部が後ピンになり、ボヤっとしちゃう。

ならどうするか?。単純な話で、(遠景、無限遠近辺の風景を撮るのならば)まずレンズを画質が低下する限界まで絞る。APS-Cセンサーの場合、おおよそF8を超えたら小絞りボケで画質が低下すると言われているので、F5.6半~F11が妥当だろう。

そしてAFで中央にピントを合わせる。この時、大半のレンズは無限遠辺りまでピントリングが動く筈だ。これでも周辺部が前ピンになるのだから、そこからほんの少しだけピントリングを後ろに(レンズによっては無限遠よりも遥か奥に)ずらしてやる。

Sigma 17-70mmの17mm側では最後までピントリングを回すと丁度良くなり、24mm~35mm近辺では1ミリくらいピントリングを動かすと丁度良くなる。

これはレンズによって駆動量は異なるので手持ちのレンズでテストするしかないが、とにかく気持ち後ピンにするだけで周辺部の描写は劇的に良くなる。勿論、これの意味するところは中央が後ピンになり、回し過ぎると今度は中央部がピンボケするので、最初はピントリングが動いたか動かないかくらいでシャッターを押すのが良いと思う。

それと不思議とこのレンズは17mm側よりも20~30mmくらいの焦点距離の方が像面湾曲の影響が強い。被写体が17mmよりも大きくなるからそう見えるだけかもしれないが、どうもそれくらいの焦点距離で遠景を撮るとそもそもが前ピン傾向にあるようだ。

だからそこらで遠景を撮影する時が一番気を配る。何しろピントリングを回し過ぎると中央部がピンボケちゃうので指先の神経を研ぎ澄ます必要がある。

間違っちゃいけないのはこの方法で周辺部がキリッとした場合、中央部は被写界深度内に収まっているだけで厳密にはピントは遥か後ろにあり、解像感は若干落ちる。でもそれはシャープネスで補えば、最低でもA2サイズまでは十分だろう。

※何も考えないで中央でピントを合わせると、レンズによってはA3ノビプリントでも周辺部の甘さが見えてしまう

像面歪曲が厄介なのは被写界深度から外れ大きくピンボケしちゃう点。デジタルカメラのシャープネスはエッジの立っている部分を強調するのでピンボケしている部分には掛かり辛く、それはPentaxカメラのファイン、エクストラシャープネスと言ったステロイド剤でも全く効果は無い。

しかも現像ソフトのレンズプロファイルを使って歪曲補正をすると周辺部を無理矢理縮めたり引っ張ったりするので余計に画質が低下する。だから全体をキリリと引き締めた像にしたいのなら中央部を多少犠牲にしても周辺部が被写界深度に入るようにピント位置を調節する必要がある。

以下、うちのK-5での検証。

Sigma 17-70mmF2.8-4(旧型)は最広角の17mmではピントリングは問答無用で最後まで回す。24mm~35mmはかなり像面湾曲が目立つが、感覚的にピントリングは0.5~1ミリ後ろ回すとちょうど良くなる。そして35mmを超えてくると像面湾曲が目立たなくなるので、通常の撮影をする・・・。

DA18-55mmF3.5-5.6AL(それとK-mキットレンズのDA-L)は18mm~24mmくらいではピントリングをおおよそ1mm後ろにずらせば良く、Sigmaと同じく35mmを超えてからはカメラの決めたAF位置で十分だと思う。特に何故かDA18-55mmの55mm側はかなり良い絵を出してくる。

※DA17-70mmF4ALだとPentaxレンズには珍しく像面湾曲がそこそこ修正されていて、K-5を使っている分なら何も考えず中央にピントを合わせてパチリすれば良い(17mmだけは気持ち後ろに下げた方が良いかも)

Sigmaには17-50mmF2.8と言う安価で優秀なレンズがある。写真のシャープさを求めるのなら17-70mmよりも断然17-50mmF2.8だ。でも買わずに今に至っているのは、上述したように17-70mmでも多少面倒ではあるが遠景においては運用でピントを奥に置く、これだけで周辺部が改善されるので踏みとどまっている。

当然17-50mmF2.8でも像面湾曲があり、17-70mmと同じように少し後ピンにすれば周辺部描写が改善されるから、画質だけで言えば明らかに17-50mmに軍配が上がる。でも17-70mmの利点は70mmがあるってところ。70mmってなんだかんだと良く使ってしまうから・・・。

17-50mmだともう1本望遠系のレンズが必要になるところ、17-70mmだと交換レンズが要らない。この便利さが堪らない。だからもうすぐモデルチェンジするであろう17-50mmよりも現行型の17-70mmを買った方が私には向いているのでは?、そう感じている次第(17-50mmがモデルチェンジしたら旧モデルとしてもうちょっと安くなるかもしれないし)。

今日の写真は像面湾曲が一番目立つ焦点距離29mmで撮影している。

※以下クリックすると等倍の1000x1000の切り出し像になる(手持ちなので構図がずれているのはご勘弁)

普通に撮ったもの(左端) ピント位置をほんの少し奥にしたもの(左端)
2014-07-12-02 2014-07-12-03
普通に撮ったもの(右端) ピント位置をほんの少し奥にしたもの(右端)
2014-07-12-04 2014-07-12-05



少し違うでしょう?。但し、A3ノビ程度のプリントするならこの差はほとんどないと言って良く、周辺部の画質に神経質になり過ぎても疲れるだけとも言える。ここをどう考えるかだが、デジタルカメラはフィルムと違って何枚撮っても懐は痛まないので時間に余裕があればこう言った作業をするべきだとは思う。

次の写真の方が判り易いかもしれない。右端の下を部分切り出ししてみた。奥のマンションの壁、電柱、手前の屋根瓦、木々、全く異なっていると思う。


2014-07-12-06

普通に撮ったもの ピント位置をほんの少し奥にしたもの
2014-07-12-07 2014-07-12-08



もう一度述べよう。

遠景において、Sigma 17-70mmF2.8-4(旧型)の17mmではピントリングを目一杯回すと中央部の解像感は若干失われるが、周辺部の描写が良くなるから撮影は楽。

しかし焦点距離が増えるにつれてピントリングの補正量に細心の注意を払う必要が出る。奥にし過ぎると中央部がピンボケしてしまうからだ。だからこそ、像面湾曲に悩まれている方は、どの焦点距離でどれくらい周辺部が甘くなるのかご自分のレンズで入念にテストするべきだし、感覚的には「もうちょっとずらした方が良いかな?」程度に留めると丁度良いかもしれない。

24mmくらいになると1mmずらすとは書いたが実際には私もそんなに回していないと思う。気持ち奥に合わせると言うだけ。

もしくは最初からMFにし、無限遠側からピントを合わせ、フォーカスエイドで合焦マークが付くか付かないかのギリギリのところでシャッターレリーズ。近距離側から合わせて合焦マークでピントリングを止めちゃうとおおよそ前ピン気味になるから、その逆をしてやりゃ良い。


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コメント

  1. 型落ちハンター | URL | 4ARdecsc

    こんにちは。

    像面湾曲番長(笑)のDAL18-55mmですが、最近はあまり気にせず使ってます。というのも写真って中央に主題があることが多いので、周辺が多少ボケようが中央がハッキリ写ってる方が良いと思えるからです。

    周辺に合わせるために後ピン気味にすると当然中央はやや甘くなるわけですし、さらにf8まで絞ると回折の影響で明らかに甘くなります。周辺を気にするあまり主題が甘くなっては元も子もないので、なるべく絞らずに普通にピントを合わせた方が良いのかなと思っています。

    以前うちのブログでも検証しましたが、DAL18-55mmは絞りf7.1以上で自動ピント補正が働いて前ピンになるため、絞りf6.3で一番遠方にピントを合わせる、それが今のところベストの使い方かなと思っています。この使い方であれば遠景の風景であろうと周辺までほぼ気にならない程度にシャープに写っています。

    ちなみにSIGMA17-50mmは私の知る限り像面湾曲はないです。開放で周辺が甘く見えるのは球面収差とか別の収差だと思います。少なくとも絞って良くなるのは像面湾曲ではありません。同様にフォーサーズの標準ズームも像面湾曲がありません。像面湾曲を気にしなくて良いのは何と楽なことかと思いました。(笑)

  2. BigDaddy | URL | -

    > 型落ちハンター さん

    昨年末まで私もさほど像面湾曲に対して神経質じゃなかったのですが、例のレンタルK-3のせいで!(笑)。当倍で見た瞬間のガックリさはもう・・・。それから今日のネタのような撮影法になったんです。仰る通り、気にしなくても良いのは楽だと思いますねぇ。今年になって初めて連れがメインに使っているDA17-70mmF4を羨ましいと思った次第です(まぁこのレンズもK-3には微妙なんですけどね)。

    私の場合、シャープネスを平気でガンガン掛けるタイプなので中央部が犠牲になってもその辺は何とかしています。反対に本ネタにも書いた通り、周辺部が被写界深度から外れるとそれはボケですからシャープネスが付かないのが嫌なんですよねぇ。DxO Opticsのレンズブラーもここまでひどいとさほど効果ありませんし。

    Sigma 17-50mmF2.8、わぉっ、これ、どこかのブログでこのレンズも広角で像面湾曲があるとか書かれていて信じていましたが、これはちゃんとテストされている型落ちハンターさんのご意見の方が正しいのでしょう。やっぱりネット情報って鵜呑みにしちゃいかんですねぇ。

    17-50mmF2.8は欲しいレンズではありますし、多分、今K-5IIsを買うよりもK-5に17-50mmF2.8の方が遥かに幸せになるとも思っています。でも今回のネタのように運用で何とかカバー出来るからもうちょっと我慢出来るかな。

    またDA18-135mmのように18mm側での像の流れとパープルフリンジはA4プリントでも判る事であり、像面湾曲の良いところは実際のプリントサイズ(A3~A2)ではほとんど気にならないんですよね。明日もまたこのネタ続きます!。

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