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フィルムに似せるには? ~デジタル写真は綺麗過ぎる その1

2014年11月24日 00:00

下町散歩

下町散歩

Canon NewF-1AE, NFD50mmF1.4, RDP II

※ブログに視覚要素を加えるlightboxを導入しています。上記画像をクリックすると少し大きな画像をポップアップして見る事が出来、暗くなった部分をクリックするか、画像下部のCloseをクリックすると元に戻ります。



フィルムの特徴って何だろう?。ネットをウロついていると空気感とか立体感なる言葉が出てくる事があるが、そんな数字に表せない曖昧な言葉で語っちゃ駄目。いや、語るのは勝手だし、否定もしないが、もっとデジタルカメラと比較して明確な違いがあるでしょ!。

今日はそんな話を主観で!。

大きな違いの1つにラチチュード(デジタルカメラで言うダイナミックレンジ)がある。最新のデジタルカメラはダイナミックレンジが14EVくらいあるのかな?。勿論、成果物で14EVなる広いレンジを表現している訳じゃなく、どのメーカーもそれを半分くらいに圧縮してJPG像を作っていると思う。

リバーサルフィルムは5~6EV、ネガフィルムは8~10EV程度なのかな?。両方ともプリントすると5~6EVになり、だからネガフィルムは2~3段分の余裕があると言われている。

良く、黒を黒く表現するのに-2.5EV、白を白く表現するのに+2.5EVの露出補正をすると言われているが、厳密には、黒を黒にするには-2.7EV以上、白を白にするには+2.3EV以上。フィルム時代の写真入門書には確かそう書かれていた。

OlympusのOM4にはスポット測光にハイライトコントロールとシャドーコントロールの2つがあり、ハイライトに設定すると勝手に+2EV、シャドーに設定すると-2.3EVにしてくれた。これは白を限りなく白く(飛ぶ寸前)、黒を限りなく黒く(潰れる寸前)してくれる機能で、これには憧れたなぁ。

そしてデジタルカメラの今、ダイナミックレンジが広く、特にシャドー部が粘るので黒を黒に表現するには-3.5EVくらい掛ける必要が出てくる。

さらりとテストしたところ(露出制御がメーカーによって異なるのであくまでも参考に)Nikon D90では黒を潰れるまでするのに-3.5EV程度だったのが、ダイナミックレンジが広いPentax K-5では-4.5EVになった。

フィルムとデジタルカメラではラチチュードが全く違う。しかし各デジタルカメラが出力するJPG像はおおよそフィルム時代に従ったレンジに収めている。14EVと言う広いレンジがあっても半分程度に圧縮された出力になるので、実際にはフィルムとデジタルカメラのプリント像(階調の表現幅)はさほど違わなかったりする。

余談だが、検証した訳じゃなくあくまでも推測として、(一般的な)ネガフィルムからのプリント、そして(一般的な)デジタルカメラのJPG像は6EVよりもレンジは広い気がする、7~8EVくらいあるんじゃなかろうか?。

硬調な表現になるベルビアが5EVしか表現出来ないだけで、プロビアなら6EV、アスティアなら6EV以上は表現出来ていた気がするし、印画紙の幅も8EVくらいの広さを持っているんじゃないかなぁ。この辺、詳しい方がいらっしゃったら是非お教え願いたい。

ではフィルム写真とデジタル写真で簡単に見出せる違いは何だろうか?。それは「カラーバランスの崩れ、色被り」だと思っている。今で言うホワイトバランスが容易に崩れるのがフィルムで、そうじゃないのがデジタル。技術が発達してデジタルカメラのオートホワイトバランス(以下AWB)が綺麗過ぎるんだ。

AWBでもろうそくの炎やタングステン光だとアンバーに傾く機種もあるし、屋内、特に蛍光灯の明かりだと補正し切れていない時もあるようだが、日中屋外で大きくカラーバランスが崩れているデジタルカメラなんてほとんど見掛けない。

ネット上ではNikonカメラの像は黄色いとか言われているけど(ホワイトバランスだけの問題じゃなさそうだが)、D90を使った限りでは適正なカラーバランスを保っていると思う。Pentaxはどちらかと言うとアンバー寄りではあるが、それでもやはり目にした瞬間、「えっ?」と首を捻る写真にはまず出くわさない。

Pentax K-3に至ってはマルチパターンホワイトバランス機能を持っていて、構図中に異なる光源が複数あってもおおよそそれぞれにマッチしたカラーバランスにセットしてくれる。それほど各社のAWBは優れている。

フィルムの場合、特にリバーサルフィルムは光源によってフィルムを使い分けるか、色温度、色補正フィルターをレンズ前面にかまさないと正しい発色をしない。

リバーサルフィルムを使った事が無い方はびっくりするかもしれないが、屋外晴天時でもカラーバランスを崩すのがリバーサルフィルム。特に日陰ではフィルムによって大きく青系に色被りを起こす。

勿論、デジタルカメラでも日陰をAWBでなくデイライトで撮影すればリバーサルフィルムと同じように青被りを起こすが、余程意図しない限り、日陰が多く構図されている風景をデイライトで撮影する人はいないだろう。大多数は屋外ではAWBを使っていると思う。

Pentax K-7から装備されたホワイトバランスのCTE、これはAWBの逆のような効果を持ち、その光源をより強調した発色になっていく。だからドピーカンで青い空がドーン!、そんな風景、特に青い空や日陰が多く構図されているとデイライトよりも色温度を低くセットし(6000K以上の光を4000K以下の設定で撮るような)、青、もしくはシアンが強くなる。

※CTEは太陽が真上にある時は色温度を低くセットし、朝夕は色温度を高くセットする仕組み

どこかの掲示板で「CTEは日中でも青く被るから使い物にならない」、そんな発言があった。いやいや、そうする為の機能なんだが・・・(笑)。もしかしたら、そう発言する人はリバーサルフィルムの特徴も知らないのかもしれない。

下がK-5を買って間もない頃、CTEで撮影したコマ。午前11時、太陽はほぼ真上。こんな時でもAWBなら手前の日陰部分を中心にアンバーに傾くが(結果、良好なバランスになる)、デイライトで撮影するとリバーサルフィルム同様に青味が掛かり、さらにCTEでより青に傾く。

しかもこのCTEは(個人の好みにおいて)カスタムイメージの雅(miyabi)ととても相性が良く、特にこの手の日向と日陰が混在するような風景だと、かなりエロい絵になると思っていた(過去形に注目!、後でこれを解説する)。


2014-11-24-03


この写真をAWBで撮影するとカメラ内の色温度設定は7000Kを超えてくる。それをデイライトでは5000~5500Kくらい、CTEでは4500~4500Kくらいの設定で撮影されるんだ。

もう1枚CTEで撮影されたコマを紹介しよう。これは太陽光が微かに入っている廃旅館の屋内。これも4300Kくらいの設定で撮影されていて、もしAWBで撮影すると、7500K前後にセットされる。


2014-11-24-04




ところがである!。次の写真。これは今年の夏に撮影したコマで、ホワイトバランスはCTE。時間は上と同じく午前11時。そしてドピーカンの日陰。本来なら青く被ってもおかしくない筈が、丸でAWBのような発色をしている。色温度設定を見ると5700K。

そしてこうなると、先にカスタムイメージの雅(miyabi)とCTEは相性が良いと書いたが、それがど~でも良くなってしまう。この色合いだったら雅(miyabi)のように尖がった絵でなく、ナチュラルでしっとりとさせた方が遥かに良い(この写真は鮮やかで撮影している)。


2014-11-24-05


海抜数百メートルと海抜ゼロメートル(標高によっても色温度は変化するらしい)、秋と夏との違いもあるが、ここでは青くなる事を前提にCTEで写真を撮っていただけに、肩透かし、ありゃっ?、となっちまった。

ここで撮影した写真だけが青味が薄い訳じゃない。どの段階からCTEの青味が薄れたのか流石に面倒でチェックはしていないが、少なくとも今年の夏からはかつてのCTEじゃない発色をしている(気がする)。

この時にはこうなる!、そんな確かな手応えがあれば良いのだが、ランダムに発生させるデジタル処理されたクロスプロセスと同じく、最近はどうも当てにならないから困ったもんだ。人間の目には同じに見えてもカメラはそう判断せずに異なる発色をしたりするから・・・。

それでもここまで色が落ち着いているのはやっぱりおかしい。特にアンバーとブルーよりも、CTEを使うと大抵はマゼンタ被りをしていたんだ。それが最近、それが減少している。結果、全体が正常な黄緑を出しちゃう。勝手な憶測として、K-5、どこかの段階で(ファームウェアのアップデートにて)CTEの仕様に変更があったんじゃないか?。「日陰で青、マゼンタに被り過ぎる!」、そんなユーザーの声が多く、こっそりと修正しちゃった?。

しかし、もし、同じ機種で「アナウンスもなく」、ホワイトバランスの仕様を変更していたら、それはおかしいと思う。今度聞いてみようかな。まぁ仮に変更していたとしてもこそっとだろうから、そんな事していないと言い張るだろうけど・・・。

ではリバーサルフィルムでの青被りとは?。それがトップ写真。フィルムはプロビアを使っている。勿論、これもこうやってブログに掲載している段階でデジタルフォトであるが、5000Kのライトボックス上にフィルムを置き、K-5、勿論、ホワイトバランスは5000K設定で撮影し、ほぼフィルムと同じ発色を保った。そして下がPhotoshop Camera RAWで調整したもの。


2014-11-24-02


せっかくなのでリバーサルフィルムからもう1コマ。スリーブを見る限り、他のコマで青い空が多く写っているので晴天時。だからこうやって日陰では青(シアンが強い?)に被っている。


2014-11-24-06


勿論、リバーサルフィルムでの日陰撮影で常に強烈に青に被る訳じゃない。忠実色を目指しているアスティアやセンシアは比較的安定しているし、上の自転車が写っている写真はコダックのダイナ100で撮影しており、これはエクタクロームE100と発色はほぼ同じ、アスティアらと同じく地味系なので、それ程、強い青は出ないし、撮影時の色温度によって高彩度のベルビアであっても問題ない描写をする時だってある。

それでもデジタルカメラの写真とリバーサルフィルムからの写真で違いを挙げろと言われたら、この色被り、デジタルフィルムでの色被りと答えるだろう。

そしてタイトルの通り、デジタルカメラの写真、AWBがしっかりと機能しているからこそ綺麗過ぎてしまう。そこが何となく鼻に付いちゃう。

いや、相手がネイチャーフォトであればホワイトバランスはしっかりと働いて欲しい。でも街風景、特に私が撮るような風景ではどんどんと青系に被って欲しい、そんな我がまま。

まぁどう転ぶか判らないCTEよりも素直にデイライトで撮れば良いのだが、以前はCTEを使っていれば全く問題が無かったからなぁ・・・。


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