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フィルムに似せるには? ~デジタル写真は綺麗過ぎる その3

2014年11月28日 00:00

廃墟にて

廃墟にて

Canon NewF-1AE, NFD50mmF1.4, EBX

※ブログに視覚要素を加えるlightboxを導入しています。上記画像をクリックすると少し大きな画像をポップアップして見る事が出来、暗くなった部分をクリックするか、画像下部のCloseをクリックすると元に戻ります。



前回の記事からの続き・・・。

今までの話を纏めると・・・。

「リバーサルフィルムは多少の違いはあれど5500K前後の色温度で正しい発色をするように設計されているので、辺りが5500Kとはかけ離れた色温度だと主にブルーやアンバーに色被りを起こす。

そしてそれがリバーサルフィルムの大きな特徴で、それをデジタルカメラで模倣するのなら、オートホワイトバランスは使わず、デイライト(太陽光モード)を使う事」

リバーサルフィルムで写真を撮った事がない方は、デジタルカメラで撮影された写真の中から、曇天の風景を探し、そしてRAWファイルを現像ソフトで読み込み、ホワイトバランスの設定値を見て、それが6000K以上になっているコマを探し出して欲しい。

そしてホワイトバランスの設定値を5000~5500Kにし、さらにLightroomでは色かぶり補正を+20~+30くらいにすると良いだろう。Lightroomでなければ、色かぶり補正と同等の項目、グリーンとマゼンタだけを調整する機能がある筈なので、それをマゼンタ側にセットする。

すると一気に青味が増す筈だ。これで曇天や晴天時の日陰のリバーサルフィルムの発色に近い状態になってくれる。

本日のトップ写真。これはベルビアと同様に彩度の高いコダックのダイナハイカラーを使っている。デジタルカメラ写真では意図してホワイトバランスを変えない限り、こんな色合いで出てくるなんて有り得ない。

リバーサルフィルムだと日陰ではおおよそこんなものだから全く気にならないし(それでもコダックは富士フイルムよりも青味が強い気がする)、むしろこの風景ではこの色被りが丁度良いと感じるが、デジタルカメラでこんな発色の像が突然出てきたら「げっ!、壊れとる!?」と思っちゃうかもしれない。

次の写真なんてきっと「有り得ない!」と叫ばれるに違いない。決してレタッチで誇張している訳じゃない。ライトボックス上の発色に限りなく似せている像だ。私自身も久々にこの手のフィルム写真を眺めて、「うわぉっ!、やっぱりスゲェな~、この発色!」と驚いている。


2014-11-28-02

Canon NewF-1AE, NFD50mmF1.4, EBX

勿論、光の加減によって様々な発色をする。それが下。

※EBX、商品名はコダックのダイナハイカラーでベルビアと同様に派手な発色をするフィルム、RAPは富士フイルムのアスティアで忠実色、あっさり系


2014-11-28-03

Canon NewF-1AE, NFD50mmF1.4, EBX


2014-11-29-04

Contax RX, Planar 50mmF1.4, RAP


極端な事を言えば、デイライトタイプのリバーサルフィルムが正常な発色をするのは晴天下の午前9時~午後3時くらいまで。朝日や夕日ではアンバーに傾くし、曇天や日陰ではブルーに被って行く。

その為におおよそのカメラマンはホワイトバランスを調節する(レンズ先端に付ける)色温度フィルターを常備していた。街中の撮影では、上の色被りも1つの表現だと思っており、フィルターは付けなかったが、ネイチャーを撮る際にはアンバー系のLBA4とLBA8は常に携帯していた。

さて・・・。

うちにあるライトボックスは5000Kの蛍光灯が使われており、パソコン用モニターのキャリブレーションが正しいとすれば、現像ソフトでもホワイトバランスを5000Kに設定すれば理論上、うちで見ているリバーサルフィルムとデジタル写真は同じホワイトバランスになる。

先に「ホワイトバランスの設定値を5000~5500Kにし、さらにLightroomでは色かぶり補正を+20~+30くらいにすると良い」と書いたが、本日掲載したフィルムでのコマ、これくらい色被りをさせるのなら、それどころでは済まない。その時の実際の色温度にもよるが、同じようなピーカン時の日陰では3500Kらいまで大幅に変更を加えないとこんなに青は出てくれない。

5000~5500Kとされているデイライトタイムのリバーサルフィルムを使うと今回掲載しているような青に大きく傾く、でもデジタルカメラで5000~5500Kを指定したところで、決してこんな発色にはならない。デジタルの不思議・・・。

どうもリバーサルフィルムの方がブルーに対して敏感な気がしてならない。またデジタルカメラの方が青よりも黄や赤への彩度が高いのだろうなぁ。デジタルカメラで紅葉を撮っていると、空の青さはリバーサルフィルム程でないのに、モミジやイチウの赤、黄が丸でPLフィルターをかましたような色合いになり、下手すると飽和しちゃう。

Pentaxカメラのカスタムイメージの鮮やか、雅(miyabi)のデフォルトで使ってもモミジの赤が飽和しちゃう時があるのだから、鮮やかも雅も彩度を-1にするか、ナチュラルを利用し、コントラストを+1~+2くらいにし、ホワイトバランスでは青が強くなるように設定するが一般的なリバーサルフィルム、プロビア、ダイナ(EB-2)などの通常の発色に近い気がしてならない。

※大袈裟に言えば、雅(miyabi)なんて使っていると、緑の発色が半端じゃないので、ちょっと露出オーバーの写真をボォッとパソコンを見ていると太陽光がドーンと当たっている竹林が黄色く色付いているように感じちゃう

人の記憶なんて曖昧だから、私の世代だとネイチャーと言えば、どうしても竹内敏信氏の印象が強い。ベルビア+PLフィルター、表現は悪いがカレンダー写真だ。これのインパクトがあるから、リバーサルフィルムは彩度、コントラストが強烈に高いと思い込んじゃうが、実は違う。これはリバーサルフィルムと言うよりもPLフィルターの仕業。

※勿論、フィルムだって遠景で真っ赤なモミジを撮影したら光の加減によっては色飽和を起こす時があるようだが、フィルムでの色飽和はもしかするとダイレクトプリント、印画紙側の問題かも・・・

本ネタを書くに当たってベルビアで撮影したコマを探したが、まぁ見つからない。ベルビアを使っていた時期は短く(ISO50の感度がネック)、訳あって2000年以前のフィルムはほとんど残っておらず、見つかってもプロビアとアスティアしかない。

まっ、その辺の話はまた次回って事で・・・。


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コメント

  1. あっちゃん | URL | rbj6yZGk

    懐かしい色調ですね。
    ブローニー判ではRD、RDP、RVPなどを使っていたことを思い出します。
    あの頃のフィルムは何処へ行ったやら。

    当時、色調が青っぽいのは「そういうもの」という感覚でいたような気がしますね。
    フジのダイレクトプリントを頼むと
    程よく色調補正してくれていたような記憶も有りますね。
    色彩の職人の様な人々が支えてくれていたのでしょうか。

  2. BigDaddy | URL | -

    > あっちゃん さん

    私はある時プッツンし(笑)、フィルムは半分以上処分しちゃっており、現存するのほとんどが2000年以降のもので、整理も一切していません。

    仰る通り、青っぽくなってもリバーサルはそういうもの、それが嫌ならネガで撮れ、これが常識でした。ただ、ダイレクトプリントは多少の補正は出来たのでしょうが、青被りを修正するまでは出来なかったように記憶しています。ある時からポジもデジタルプリントになりましたから、それからはネガと同じく自在に変更出来たのでしょうが、まぁ私もその頃の記憶はかなり曖昧です。

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