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回折現象(小絞りボケ)とは仲良く付き合うべきだ

2014年12月16日 00:00

高台から望む

高台から望む

Pentax K-5, Sigma AF17-70mmF2.8-4OS HSM

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最近のレンズ、特に135未満の小さなセンサーを持つカメラ用の場合、回折現象によって絞り過ぎると像がボヤけてしまうので、ピークが早い。今日はそんな最近のレンズ達との付き合い方でも書こう。

手持ちのSigma 17-70mmF2.8-4(旧型)は中央部に関しては解像感が高く、余程の遠景で細かい風景でない限り、十分に絞り開放が使え、しかもたった半段絞っただけで遠景でも使えるレベルに達し、1段絞っておおよそどの焦点距離でもピークを迎える。17mmならF4、24mm~はF4.5、50mm~はF5.6でカリッとする。

そして幾つかのレビューサイトのテスト数値を見る限り、中央部に関してはそれ以上絞ってもほとんど向上せず、回折現象によって絞れば絞るだけ解像力が落ちるので、このレンズは浅い絞りで勝負するべしと結論付けられている(しつこいけど旧型の話、現行型は改善されているらしい)。

これは情報としては間違いじゃなく、実際私も無意味に絞り込むなんてしない。しかし実践では頭の片隅にボヤッと記憶しているくらいで良い。決して100%信じちゃ駄目。実際には撮影距離によってF11まで絞り込んだ方が(全体の解像感は回折現象により失われても)周辺部の描写は良くなるので、周辺までしっかり見せたい、そんな風景ならF11も使うべきだと思っている。失った解像感は後でシャープを足せば良いだけ(そんな場合、RAW前提で撮影するべきだろう)。

12月8日の記事の通り、このレンズは像面湾曲があり、浅い絞りだと周辺部は全く解像しない。輪郭も無いから後でシャープネスで誤魔化せない。

だからわざと後ピンに設定して、像面湾曲があっても周辺部も被写界深度に入るようにする訳だが、この手の変化球な設定をしたくないなんてカメラマンもいるだろうし、AF微調節機能のないカメラも存在する(そんな時はMFにすれば良いのだが)。となると周辺部をある程度解像させるには絞り込むしかない。

このレンズは(AF微調節しない場合は)F8まで絞ってもまだ周辺部は物足りず、どの焦点距離でもF9.5が基準となるだろうし、風景によってはさらに半段、F11まで絞り込む必要が出てくる。当然、ここまで絞ると全体の解像感は損なわれている。

あくまでも個人的見解であるが、Sigma 17-70mmのF11の解像感は絞り開放の中心部の解像感よりも劣るが、手持ちのレンズと比較するならDA18-55mmやTamron 18-200mmの絞り開放よりは良い描写をするし、周辺部も改善される。だったら使えるじゃないか!。しかも成果物はA3ノビ前提でしょう?。その程度の大きさなら回折現象なんて通常は気にならない。

また回折現象によるボケは遠景で目立つもので、例えばカメラから50センチ、1メートルの被写体に向けてパチリすれば画素数が多いAPS-Cセンサーでも見た目の影響は少なく、5メートル、10メートル先の被写体でもさほど気にはならない。

DA17-70mmF4ALはPentaxレンズでは珍しく像面湾曲のないレンズ。中央の解像感はSigma 17-70mmに少し劣るが、浅い絞りでも周辺までビシッとしているのは使い勝手が良い。

AFが遅いとかSDMがすぐに壊れる(実際にうちのDA17-70mmも昨年SDM不良で新品交換された)とか世間ではあまり評価されていないが、絞り開放からもへっちゃらだし、絞っても問題がない。このレンズが優秀なのは間違いじゃない。

DA16-85mmの発売で、今後、DA17-70mmとDA18-135mmはより安価になって行くだろう。簡易防滴機能よりも安くて写りの良いレンズが欲しいのならDA17-70mmは買いだ。


さて、1メートルの先の被写体にピントを合わせ、前後に被写界深度を稼ぎたい、そんな撮影だってあるのに、やたらにレビューサイトのテスト数値を気にしちゃうと「回折現象は悪以外の何物でもない」と思い込み、そういう表現を自ら捨て去っちゃう。これは勿体無い。

将来、A2やA1プリントが当たり前になるかもしれない?。確かにA1とか全倍くらいの大きさだと素人さんでも「この写真、全体にボヤッとしていないかい?」と疑問を持つかもしれない。でもそれはその時に改めて考えれば良いだけの話で、それを今から気にしていてもしょ~がない。

そう言えば、昭和世代では「人が生活するのに快適な温度は18度である」と言う言葉を聞いた事がある筈。恐らく人間を科学的に紐解き、加えて多くの人からデータを収集した統計上の数字だと思う。

でも春の18度と秋の18度は丸で違うでしょう?。寒かった冬から春に向かえば18度は最適、人によっては暑いくらいかもしれないが、暑い夏から秋の18度は肌寒く感じる筈だ。当然、男女でも異なるだろうし、座っているだけの人と動き回っている人とでも大きく変化する。これを書いている今、目の前の温度計はちょうど20度を指している。それでもちょっと寒い。

同じくエアコン(冷房)の最適温度は28度、これも外気が32、3度を超えていれば28度は丁度良いだろう。しかし、気温は30度前後だけど湿気が半端じゃない、そんな時は28度設定は暑く感じる。なのに一般のエアコンは室内の温度しか見ていないから止まっちゃうんだよ~。

それで昔、エアコン制御で「ファジー」なるシステムが発明され、言葉としても流行ったんだと思う。そして写真も「ファジー」な要素は多くあるのではなかろうか?。

Pentax K-5でもISO3200の像は使えないと言う人がいる反面、撮っている風景の違いもあろうが、私のようにISO6400まで常用なんてタイプもいる。Olympus E-P3の抱き合わせレンズの17mmF2.8を及第レベルと言う人が多い中、私はこのレンズは及第以上、自分にとって十分戦力になるレンズだと思っている。

だから像面湾曲の激しいレンズは中央部の解像感(この場合は解像力でもいいのかな)を犠牲にして周辺部にピントを合わせる手法について、中央部の解像感が減少するのは絶対に嫌だ!、像面湾曲の少ないレンズに買い換えれば済む話!、そんな人もいるだろうし、所詮A3プリント、誰も気付かないさ、それよりも周辺部がカッチリするから・・・、そんな私のような人間もいる。

反対に他の人より相当神経質であろうと思うのが風景に対し水平が取れずに曲がった写真だ。これはLプリントでも判る、「あっ、曲がっている」って。写真でこれほどかっこ悪いのはないと思っている。だから撮影中、かなり気を配るし(Pentaxカメラの自動垂直補正や電子水準器は使わない)、万が一曲がったら必ず後から補正する。

でも写真系のブログを巡っていると平気で曲がった写真を掲載している人が結構多い。そうかぁ、私なんて見ているこっちが恥ずかしくなっちゃうのに、気にならない人もいるんだなぁと・・・。

話を戻そう。

フィルム時代、APS-Cよりも大きな135フォーマットで写真を撮っていて、被写界深度はAPS-Cと比較するとおおよそ1絞り、フォーサーズとなら2絞りも浅い。だけど普通に写真を撮るのだったらやはりF8が基準で、光の加減によってF5.6に開けるか、F11と絞るか。

F11半(F13)、F16まで絞るのはNDフィルターがない時に、水流をスローシャッターで撮るくらいでほとんど遣った記憶はない。

これは回折現象を回避しているのでなく、APS-Cよりも1絞り、フォーサーズより2絞り浅いけど、プリントサイズが今よりも小さかったから、パンフォーカスを得るだけならそれで十分だったんだ。人に見せる写真は2L~六つ切りワイド(A4に相当)、フォトコンテストや写真展向けには六つ切りワイド~四つ切ワイド(長辺がA3より一回り小さい)だった。

それが今では最低でもA4、そしてすでにA3ノビプリントが普及している。A3ノビは四つ切ワイドよりも長辺が10センチ以上、六つ切りワイドよりも20センチ近く長い。だからフィルム時代の被写界深度計算はマッチしないんだ。

プリントサイズが大きければ大きい程、距離を離して鑑賞するから被写界深度は変わらないと言う人がいるが、そういう人は写真展に足を運んだ事がないんだと思う。

絵画でもそうでしょ。最初は離れて見ているが、何か惹かれる、もしくは気になると人は必ず一歩、二歩とそれに近付く。写真だって同じ。全倍やA1プリントでも50センチくらい距離で鑑賞している人、仰山いる。それが正しい写真や絵画の鑑賞法ではないにせよ、現実にそういう人が多いのだから。

こういう話題がネットで交わされるようになってから、結構気にして、人がどの距離で写真を鑑賞しているか、写真展を訪れるとチェックする癖が付いている(笑)。

すると面白い事が判った。四つ切ワイドでもA3ノビでもまず1.5メートル以上離れて見ている人なんていない(会場の規模にもよる)。だいたい1~1.5メートルで眺めている。ちょっとそして気になる1枚を発見するとさらに近付く。結局、フィルム時代の四つ切ワイドと、デジタル時代の長辺が10センチ長いA3ノビとで鑑賞者の距離は同じなんだ。

※A1とか全倍くらいの大きさになると当然全体を見渡す為に人は離れて鑑賞するが、それでも1.5メートルくらいで眺めている人が多いと思う

私はどうかと言うと、サラリと眺めるだけなら1メートル以上離れていると思うが、「おっ!、これは素敵だ!」と感じた写真はやっぱり1メートル以内に近付いている。

K20Dを手にしてから、このカメラでA3ノビプリントに十分耐えられると判ってから、人が1メートル離れて見た時のA3ノビプリント前提で写真を撮影している。そうなるとAPS-Cカメラでもセットする絞り値は135と変わらないんだな。

だからF11を使う機会も多い。APS-CはF8を超えたら回折現象で像がボケる、これは正しい意見ではあろうが、そんなの関係ない、F11まで絞る必要性があるから絞る。

本日の写真、確か、以前に掲載したような気もするが、絞り込む必要のある写真と言う事で一番判り易いので再掲載となった。焦点距離は19mmで絞りはF11を選んでいる。

額縁状態の木々は目の前にあり、これが少しでもボケていたら写真としては成立せず、被写界深度に頼る見せ掛けのピントではなく(被写界深度から外れる可能性の方が高い)、この木々にピントを合わせ、奥の風景を被写界深度で見せようと意図している。等倍にすると奥の風景は被写界深度から外れているが、A3ノビ前提なら被写界深度に入っている。

そう言えばPentax、Fujifilm、Olympusの一部のカメラには回折補正機能が設けられている。残念ながらRAWに作用するものではなく、JPGレベルのシャープネスの一種でしかないが、この手の機能が搭載されると言う事は、レンズを絞り込みたいと思っているAPS-C、m4/3ユーザーが多いからだろう。

おいらのカメラには回折補正がないから、やっぱり絞るのは嫌だ!・・・、まぁ人によって感じ方は異なるが、回折補正だってシャープネスの一種なのだから、RAWからシャープネスやディテールレベルでコントラストを強めに掛けるだけでいいんじゃないの?。

最後に余談を・・・。

あるプロカメラマンがテレビで「僕は写真展では畳一畳くらいの大プリントをする時があります」と言っておきながら、記憶に間違いがないのなら「50mmレンズの場合、手前5メートルにピントを合わせてF8まで絞ったらパンフォーカスになりますから・・・」、と能天気に述べていた。

Canon EOSにアダプター経由でZeissのレンズを付けていて、マニュアルフォーカスだから面倒ではあるけど・・・、そんな話から「むしろピント固定で撮っているから楽だよ!」なる発言だったと思う。

「そりゃ、違うだろ!?」、とテレビに向かって大声で叫んだのだった(笑)。そもそも、この人、135カメラ使いだから、フィルム時代の計算でも六つ切り前提で50mmレンズならF16まで絞らないとパンフォーカスにはならない。

勿論、畳一畳の大プリントでそんな適当な撮影はしないとは思うが、畳一畳発言をしつつのこのパンフォーカスネタだから、それは見る人をミスリードさせる。


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コメント

  1. お写真お上手ですね〜^^

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