にほんブログ村 写真ブログ デジタル写真へ
にほんブログ村のランキングに参加中です

RawTherapee Ver 4.2.xxxのシャープネス 基礎編

2015年05月27日 00:00

ポッポー邸

ポーッポー邸

Pentax K20D, DA18-55mmF3.5-5.6AL

※ブログに視覚要素を加えるlightboxを導入しています。上記画像をクリックすると少し大きな画像をポップアップして見る事が出来、暗くなった部分をクリックするか、画像下部のCloseをクリックすると元に戻ります。



5月23日の記事からの続き。

今回は「ウェーブレットのレベル」から少し離れてRawTherapeeのシャープネスの基本的な事を書こうと思う。。

RawTherapeeのシャープネスは「ウェーブレットのレベル」の他に「アンシャープマスク」、「RLデコンボリューション」、「エッジ」、「マイクロコントラスト」、「ディテールレベルのコントラスト」、(シャドウ/ハイライトタブの)ローカルコントラスト」と幾つか手法がある。

そしてこれらを組み合わせて利用する事で汎用現像ソフトの中で一番カリカリな像を提供してくれるのがRawTherapeeだと思う。だから無理をして「ウェーブレットのレベル」を使わなくても良い(ウェーブレットのレベルで絶大な効果が期待出来るのはFujifilmのX-Transセンサーの像だけ)。

繊細なシャープ化には「アンシャープマスク」、「RLデコンボリューション」を使う。「マイクロコントラスト」は先の2つよりも線は太いものの、壁や草木の葉脈と言ったディテール強調に使える。明瞭度を上げる為に大胆にガツンとするには「ディテールレベルのコントラスト」と(シャドウ/ハイライトタブの)ローカルコントラスト」が適している。

「エッジ」はクエスチョンマーク。うーん、用途が判らない。単体で使うのでなく、何かと組み合わせるものだろうが、どうやっても像がキモい。

これでエッジを強調すると、ベイヤーセンサーカメラの写真でもFujifilmカメラのいわゆる「ポップコーン」、油絵のような表現が出来ちゃう(笑)。わざわざそんな仕上げにする気もなく、全く使っていないんだ。

オンラインヘルプを見ると「回数が多いとポスタリゼーション効果が強まります」とあり、Fujifilmカメラの画像処理はこのポスタリゼーションに似ているなぁと思う・・・。
アンシャープマスクとRLデコンボリューションの違いは意外と大きい。私個人が感じた印象としては・・・・。

アンシャープマスクはLightroomのそれよりもかなり効果が強いのか、写真によってはしきい値調整をしないとハローが出易い。また構図全体にガツンと効く。一方RLデコンボリューションはLightroomのアンシャープマスクに近い掛かりで、かつ、「等倍で見て」被写界深度から外れている部分にはさほどエッジを強調しない。

よって前者はパンフォーカス、構図全体にピントがあるような写真、もしくはレンズの質が悪く、全体が眠い写真だったり、期待した位置にピントが行っていないピンボケ写真に、後者は被写界深度が浅く、ボケている部分を強調したくない時に効果を期待出来る気がしている。

また輪郭部分をハイライトのエッジで強調するのがアンシャープマスク、RLデコンボリューションはハイライトのエッジを掛けないので、フィルムからの印画紙プリントのような描写を好むのなら後者を使うべきだろう。

アンシャープマスクには幾つかのオプションがある。

しきい値設定はどの輝度に対してエッジを強調するかが可能になる。通常はデフォルトのままで良いだろうが、高感度ISOで撮影された写真の場合、シャドー部にノイズが多く乗るのでその部分にはシャープネスを掛けないなんて作業が出来るし、ハイライト部を抑える事でエッジの白飛び(これがハロー)もある程度回避出来る。

エッジのみシャープ化設定ではトーンが同じの面にはシャープが掛からない設定が出来る。これも高感度ISOで撮影された写真のノイズ対策に有効だろう。但し、見る限り、これをオフにして単にシャープネスの適用量を減らしたものと大きな変化はないように感じる。

こう書くと風景によってアンシャープマスクとRLデコンボリューションを使い分ければLightroomよりも勝手が良いと思うでしょう?。でもね・・・。

アンシャープマスク
 半径0.75、適用量100、しきい値デフォルト

RLデコンボリーション
 半径0.75、適用量100、減衰40、繰り返し30

この2つの設定値で等倍写真を確認しても同じに見える。200%にして輪郭部分のハイライトエッジを見て違いが判るようになる。よって風景によってはアンシャープマスクでもハイライトエッジを掛けない時もあるようで、そうなると200%拡大でも判別し辛い時もある。

つまり、大半の写真はアンシャープマスクで十分、そんな結論に至っている次第だ。増してやA3ノビ程度のプリントであればアンシャープマスクの一択でも良いと思う。

ただ、せっかく2つのアルゴリズムがあるので上述したようにパンフォーカス系の写真ではアンシャープマスク、被写界深度の浅い写真ではRLデコンボリューションを使うようにはしているし、例えば黒文字の看板なんかはアンシャープマスクだとハイライトの白いエッジを掛けるので、RLデコンボリューションを採用したりもする。

注意点として・・・。

アンシャープマスクのしきい値を変えても写真に全く変化がない。記憶が曖昧なのだが、少し前のバージョンはしきい値のスライダを変更しただけで写真に反映されていた気がするが、少なくとも現バージョン(Windows 64bit 4.2.173)では変化しないんだ。変化させるには「シャープ化」のオンオフボタンをオフにして再度オンにする必要がある。

またRawTherapeeの2つのシャープネス、特にアンシャープマスクは(しきい値によって)かなり細かい設定が可能なので、ハイライトのハローやシャドー部のノイズなどを見極める為に等倍だけじゃなく、常に200%、300%に拡大して各部分をチェックするのが望ましい。これを忘れなければ難しい事はないだろう。

勿論、成果物、プリントするサイズを考慮してシャープネスを設定するのを忘れちゃならない。

では具体的に本日の写真から、現像時の等倍切り出し像をご覧頂きたい。写真としてつまらんでしょ、単なる鳩山邸の記録写真。でもこれがRawTherapeeのシャープネスを語るのにちょうど良かった。

Pentaxデジタルカメラ史上最悪と呼んでいるセンサーでレンズも遠方においての解像力が皆無のDA18-55mm初期型。またピントを手前の植木に合わせF11まで絞り込んでいる。本来、A3ノビプリントなら奥の家屋にも被写界深度内に入る筈なのにレンズが糞描写だからA3ノビプリントでもちょいとボヤッとしちゃう。

また右下、左下が影になっていて落ち込んでいる。この写真はISO200で撮影しているのに関わらず、ここにノイズが乗るんだ。しかもこれはセンサーの性質なのだろうか?、それが縦縞になるんだ。これはA3ノビでもシャープネスを強めちゃうと判るレベル、それくらい汚いノイズだ。

まずはシャープネスを設定していない状態を示そう。まぁレンズがレンズだけにこれでも解像している方だろう。

※以下、マウスクリックで長辺1200ピクセルの編集時の等倍切り出し像になる


2015-05-27-02

次にアンシャープマスクで半径0.75、適用量350、そしてマイクロコントラストをオン(値はデフォルト)にしたのが下。


2015-05-27-03

これでシャープネスに関しては十分なんだが、右下のシャドー部を200%表示させたのが次。これが縦縞ノイズ。200%表示でこの程度なのでA3ノビプリントには影響は無いものの、A2くらいだともしかすると目立っちゃうかもしれない。

今回の写真はISO200だし、シャドー部が少ないからまだましなんだ。これがISO800くらいでシャドー部が多い写真になると、A3ノビでもこの縦縞ノイズが目立つ筈だ。

同じセンサーを使っているK-7ではこの縦縞ノイズにはならない。その分、別の輝度ノイズが発生し、どっちが良いのか何とも言えないが、少なくともK-7はISO800の写真ならば無理にノイズリダクションを掛ける必要もないので、高感度が駄目と言われているけど、K20Dよりも少しは進化しているんだろう。

そう考えるとK20Dって実は糞カメラだったんじゃねぇかと思ったり・・・(笑)。

2015-05-27-04

そこでしきい値を変更してみる。この部分にシャープネスを加えたところでもともとレンズのせいで解像していないので意味が無く、シャドー部のしきい値を上げ、またシャープネスの適用量を350と多めにしているので、ハイライトのハローも多少出ているから、ハイライトのしきい値を下げている。


2015-05-27-05

まだ縦縞ノイズが残っているが、これは200%表示なので、それでこの程度なら等倍でも気にならない。そして等倍で気にならないのならA2くらいのプリントでも人の目では判らないレベルにまで落ち着くと思う。こうする事により、わざわざノイズリダクションをオンにする必要が無くなるので、風景によってしきい値設定は大変重要なんだ。

表示を等倍に戻し、再び中央部を表示したのが下。シャープネスのここで必要なエッジの大半は調整したしきい値内に入っているので問題なく綺麗に解像している。ハイライトのハローも見当たらない(200%表示だとハローが出てるのが判るのだが)。


2015-05-27-06

LightroomやPhotoshopのアンシャープマスクのしきい値はハイパスフィルター的な機能だ。太いエッジ、細いエッジを見ているだけのようなので、シャドー部にしっかりとしたエッジがあるとしきい値を上げてもそこを強調してしまい、ノイズが発生する。

またDxO Optics Proのレンズブラーによるシャープネスは線が少し太いのとすぐにハイライトが飛ぶのでハローがやたらに目立つんだ。

あくまでも主観だが、RawTherapeeの輝度によってシャープネスの掛かりを変えるタイプのしきい値設定の方がLightroomやDxO Optics Proのそれよりも使い勝手はある。だからベイヤーセンサーの場合、無理して「ウェーブレットのレベル」を使う必要はなく、従来通りアンシャープマスクでも問題はない。

※FujifilmのX-Transeセンサーだとウェーブレットのレベルでシャープネス設定をしてもカリカリに仕上がる


にほんブログ村 写真ブログ デジタル写真へ
にほんブログ村のランキングに参加中です



コメント

  1. のっぽ親父 | URL | ibdEl2N.

    本日RawTherapee導入してみました。実はSSD 256Gの残りが少ないのでこれ以上はインストール無理だとよくよくCドライブを見ると Adobe Photoshop CC と2014CCと二つ入っていて、古い方は削除できそうなのでアンインストール。余裕出来たので導入してみました。いろいろ調べながらのんびりやってみます。(笑)

  2. BigDaddy | URL | -

    > のっぽ親父 さん

    私も少し前までCCと2014が入っていまして、削除して共有ファイルなどが壊れてもまたインストールすりゃいいやと思って問答無用でCCを削除しました(笑)。一応、2014もLightroomも問題なく使えています。

    RawTherapeeはデフォルト像がとっても地味なのでそこで「なんだ、しょ~もないなぁ」と思われない事です。まずは提供されているプロファイルを変えたり、下、、、

    http://50.87.144.65/~rt/w/index.php?title=Film_Simulation/jp

    フィルムシミュレーションを導入し、幾つか試されて下さい。

    それとRawTherapeeの唯一の欠点は遅い点ですが、SSDにインストールされておられるのなら本体の処理スピードは速いでしょう。しかしハードディスクに保存されている写真ファイルのフォルダの読み込みは糞遅いの別途、SigmaカメラのRAWも表示出来る画像閲覧ソフト(私はFastStone Image Viewerを使っています)から、RawTherapeeアイコンにドラッグ、ドロップするか、画像閲覧ソフトの外部プログラム起動機能などを用いて、RawTherapeeを立ち上げると画像閲覧ソフトで選択された1枚のファイルしか読み込まないので無駄な時間を省けます。

  3. のっぽ親父 | URL | ibdEl2N.

    ありがとうございまし。素晴らしいほどお詳しいですね。全く知らないソフトですが評価はなかなか高いようですね。早速調べてみます。

  4. BigDaddy | URL | -

    > のっぽ親父 さん

    日本語の解説ページが少ないのがネックですが、基本はLightroomなどと同じなので、あとは発色をどう作りこむかと、ノイズリダクションでしょうかね。悩みつつ是非楽しまれて下さい。

  5. のっぽ親父 | URL | ibdEl2N.

    しつこく引っ張ってすみません。m(._.)m まず、FastStone Image Viewer はかなり当たりのソフトでした。シグマのファイルが見事に綺麗に表示してくれます。ここであらかた選別してファイルコピーすることにしました。もう一点はRawTherapeeでのシグマのファイルですがこれは厳しいですね。(笑)でもそれ以外のファイルは無事に編集できました。ただ非常に懐の深いソフトですので相当勉強が必要そうです。おいおい頑張ります。BigDaddyさんのブログよりRawTherapeeの記事を全て引っ張り出して同じような動かし方をしてみながら覚えていくつもりです。

  6. BigDaddy | URL | -

    > のっぽ親父 さん

    FastStone、紹介した甲斐がありました。メニューなど日本語化されていなかったら、

    http://tiltstr.seesaa.net/article/125999663.html

    上から日本語化パッチをダウンロード出来ます。Image Viewerの唯一の欠点はキャッシュするフォルダの上限が480しかなく、それ以上読み込むと、古いキャッシュフォルダが削られちゃう点でしょうか。

    RawTherapeeとSigma、うーん、駄目でしたかぁ。私もさっき試しに海外で拾ったSD1Merrillの像を現像しましたが、写真によって綺麗に現像出来るのがあるのですが、ノイズが半端じゃない写真もあり、なんでかなぁと思っています。カラーノイズは簡単に消えるのですが、輝度ノイズを使うとせっかくのカリカリ描写が塗り絵になり、確かにノイズのある写真は厳しいかもしれませんねぇ。RawTherapeeは凄い時は週1で最新が出て来ますので、常に最新にして試していくしかないのでしょうかね。

コメントの投稿

(コメント編集・削除に必要)
(管理者にだけ表示を許可する)