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RawTherapeeを難しくしている理由、だから・・・

2015年09月04日 00:00

Tokyo Bay

Tokyo Bay

Pentax K-5, Sigma AF17-70mmF2.8-4OS HSM
※ブログに視覚要素を加えるlightboxを導入しています。上記画像をクリックすると少し大きな画像をポップアップして見る事が出来、暗くなった部分をクリックするか、画像下部のCloseをクリックすると元に戻ります。



RawTerapee初心者向けに良いサイトを見つけた。

フリーのRAW現像ソフト RawTherapee(RAWセラピー)

WEBブラウザにAdBlockをインストールして広告削除をしている場合、上記コンテンツのほとんどが見られない状態になっている。アフィリエイト、どうして広告を出したいのだろう。

このサイトを見る場合は、AdBlockを解除する必要があるが、このページだけの為にセットするのも癪だろうから、AdBlockを一旦解除し、ページの全てをローカルディスクに保存して、以後はローカルの環境で閲覧する事をお勧めする。
上のページを含め5回に渡ってRawTherapeeを解説している。非常に判り易い。製作者のセンスの良さを感じる。それでもこれからRAWを現像し、理想の写真に仕上げて行きたい!、そんな方にはRawTherapeeはかなり敷居が高いと思う。

今日はそんなお話を・・・。




ある結果を得たいと考えるとLightroomだと「これとこれを使えば・・・」と簡単に答えを導き出せるのだが、RawTherapeeだと回答が1つではないんだ。2つにも3つにもなる時があり、さらには1つめの回答と3つめの回答を組み合わせて4つ目の答えとする・・・。

こうなるとどれが正しいのか、勿論、回答が4つあるのだから全てが正しいのだが、その中で最適なものは?、そう考える始めるとどつぼにハマってしまう。

例えば写真をクッキリと鮮明にさせる、これお考えてみよう。Lightroomでは「シャープ」、「明瞭度」、「かすみの除去(Lightroom CCのみ)」の3つを使う事でクッキリ、ハッキリとした像になる。風景や鑑賞サイズによってそれらを組み合わせるだけ。非常に判り易い。

ところがRawTherapeeになると・・・。

まずシャープネスが2種類ある。アンシャープマスクとRLデコンボリューションだ。もう何年もRawTherapeeを使っていて未だにこの使い分けがはっきりしないし、最近ではウェーブレットが搭載されたからウェーブレットタブの「コントラスト」、「ノイズ低減とリファイン」、「エッジのシャープネス」の3つが加わり、シャープネス関連で同様に作用するのが5つも存在するんだ。

しかも「エッジのシャープネス」には「エッジ検出」と「高度なアルゴリズム」と言う拡張機能があり、もう訳が判らない。

そしてRawTherapeeはLightroomでの明瞭度やかすみの除去と言ったものはないが似た機能といえば露光タブの「シャドウ/ハイライト」、ディテールタブの「マイクロコントラスト」と「ディテールレベルのコントラスト」、ウェーブレットタブの「コントラスト」、「残差画像」、「最終調整」辺りが関係してくる。

写真を鮮明にするだけでこれだけの選択肢があるのだから・・・。

高感度ISOで撮影された写真はノイズを減らさないとならない。いわゆるノイズリダクションだ。おおよその現像ソフトの場合、輝度ノイズ軽減をするに当たって設定する項目は3つ、4つくらいでしょう?。

でもRawTherapeeは超~細かくノイズリダクションを設定出来るから大変だ。ディテールタブの「ノイズ軽減」の項目を見るとびっくりする。さらには「メディアンフィルター」って何ですか?、「インパルスノイズ低減」って?。

これにウェーブレット操作が加わったからもう大変。シャープネスと同様にウェーブレットタブでもノイズ処理が可能だからだ。

シャープネスとノイズ軽減は相反する作用なのでこれらをどう組み合わせるべきなのか?。無限大!、とは言い過ぎかもしれないが、やりようによっては様々な選択肢が出て来ちゃう。まさにどれが正しいか判断が付かない。

残念ながらRawTherapee、日本ではさほど人気がないようで、マニアックに追求したサイトが1つも存在しない。冒頭で紹介したサイトはあくまでも基本的な作業を教えているに過ぎない。しかし!。この基本的な作業だけでも十分と言っちゃ十分であり、だから冒頭で紹介している。

いつだったか?、RawTherapee、訳の判らない項目が多いがどうするべきか?、と自問自答した時があった。その時の結論は単純明快。

「訳の判らない項目は使わない」

訳の判らない項目を弄らないと現像結果が悪くなる訳ではないでしょう?。だったら無理に使う必要はない。己が理解している知識内で現像するだけ。

そしてもう1つ。

「RawTherapeeだけで処理を完結させようと考えない」

である。RawTherapeeを使ってみよう、そんな方は写真をRAWで保存し現像しようと言う方だ。ならば最低でもカメラメーカーが添付している手持ちの機種専用の現像ソフトをお持ちの筈だ。

PentaxならDigital Camera Utility、NikonならばCapture NX-D、OlympusはOlympus Viewer、SonyならImage Data Conveter、FujifilmならRaw File Conveter EX etc・・・。

中には使い勝手が悪かったり、現像結果に不満を持つソフトもあるが、これらメーカー添付の現像ソフトで最低限の処理は可能である。

本ブログで糞未満、糞と言ったら糞に失礼だ!、と糾弾し続けているDigital Camera Utilityでも使いようによってはこれだけでどうにでもなる。

RAW現像の薦め 1、Pentax Digital Camera Utility 4編
Digital Camera Utility 5(DCU5)が良くなった?、嘘吐くな!

Digital Camera Utilityの活用は上を参照されたし。

また巷で不評のNikonのCapture NX-D、SonyのImage Data Conveterは何故不評なのか理解出来ないくらい出来の良いソフトだし、Olympus ViewerはOlympusカメラの特徴を十二分に堪能出来る。

どのカメラメーカーの現像ソフトもノイズリダクションだけは汎用のLightroom、RawTherapeeなどの機能よりも大きく劣っているから超高感度ISOで撮影された写真はこれらメーカー添付の現像ソフトは使わない方が良い。
例えばだ。Pentaxカメラが吐き出すカスタムイメージの色合いが好みだとする。でもDigital Camera Utilityのシャープネスは気に食わない・・・。そんな方はシャープネスだけをRawTherapeeに委ねれば良いだけである。

本日の写真はDigital Camera Utility 5でカスタムイメージにポップチューンを設定した(Pentaxのポップチューンはこの手の風景にとてもマッチする)。また若干垂直が取れていなかったので補正。但し、シャープネスが気に食わないのでここでのシャープの値は最低の-4にセットし、TIFFで出力。

それをRawTherapeeで読み込んで、シャープネスを調整。またDigital Camera Utilityは細かいコントラスト調整は出来ないので、より見た目の印象が深くなるようにコントラスト調整を行っている。

※ブログに掲載する大きさならシャープネスを調整するのは全くの無意味な行為だがプリントを想定してセットした

こう言った用途でも十分にRawTherapeeを活用していると思う。勿論、これはLightroomでも可能だ。でもLightroomなどの汎用現像ソフトをお持ちでない方も多いだろうし、Lightroomはたった1枚の写真を現像するだけでカタログを開かないとならない。それが面倒な時もあるんだ。

大量の写真をデータベース化して独自のキーワードやEXIF情報、GPS情報を元にしっかりと管理をしたい、それならLightroomを使うしかない。そうでないのならまずは無料のRawTherapeeをカメラメーカー添付の現像ソフトを補助するような使い方をされてみては如何だろうか?。

超高感度ISOで撮影された写真の場合、ノイズの質はデモザイクの時点でおおよそ決定されるので、メーカー添付の現像ソフトを使わずに最初からLightroomやRawtherapeeを起動した方が良い。

PentaxのDigital Utility、NikonのCapture NX-D、FujifilmのRaw File ConveterはSilkypixの古い画像処理エンジンが使われているのでデモザイク、そしてノイズリダクション機能は著しく劣っていると考えるべき。

またSonyのImage Data ConveterやOlympus ViewerはSilkypix製ではないが、使っている限り、ノイズリダクション機能が優秀だとは一切感じない。

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コメント

  1. のっぽ親父 | URL | ibdEl2N.

    冒頭のページ良いですね。わかりやすいです。早速ブックマークしました。自己流で使っていますが これ何?が多くて困っていました。少しずつ勉強できそうです。文面にもあるように解らないものは使わない。これ正しいですよね。間違えれば戻れば良いのだし。でも、動かしても画像に変化がないと頭の中は⁇だらけです。(笑)

  2. BigDaddy | URL | -

    > のっぽ親父 さん

    多分あのサイトが一番基本的で判り易いかと思います。

    私の場合、露出タブのLABモードとCIEなんちゃら2002、ウェーブレットタブのカラー関連の設定は一度使って、判らん!、って事で以降触っていませんねぇ。また「動かしても変化がない」、確かにそういうのあるんですよね(笑)。何かと連動していてその何かをいじっていると大きく変わったりもするんですが、まぁやっぱりその手のものは触っていませんねぇ。

    ですからまずはLightroomと同じ事をする、そこからスタートで良いんじゃないでしょうか?。ですから今回、Lightroomのカラープロファイルとレンズプロファイルを使おう!、そんな主旨で書いてみました。この2つさえ踏まえていればやる事はLightroomと一緒ですからね。

  3. おかべさせ | URL | -

    わたしはノイズリダクション用のプリセットを作ってデフォルトにしてますね。そこから少しずつ調整してという感じで。
    あとは、その時々のノリでいじるだけいじって、プリセットを作っていくしかないのかなと思ってます。使わなくなったプリセットも、あとで試した時、以外に良かったりして困ってしまう時が多いですが。

    話は変わりますが、Dng ConverterのLCP試してみました。同じレンズでもLensFunとは補正値が違いますね。もっとも、RawTherapeeではカメラプロファイルまで指定できませんので、SD15のセンサーサイズがAPS-Cより小さいことが影響しているからかもしれません。DngCの方が補正値が大きいです。
    歪みが気になる素材が見当たらなくて、どちらが良いのか、まだはっきりをしたことは言えませんが。

  4. BigDaddy | URL | -

    > おかべさせ さん

    私もRawTherapeeを使う時はその時のノリが多いです。写真を現像、完成させると言うよりもRawTherapeeと言う「趣味」と言っても良いかもしれません(笑)。趣味だから色々な事をあーだこーだと。

    LCPは本文にも書いたようにどうもSigmaレンズを含め一部のレンズで過剰補正しちゃうようで、Lightroomで使うと問題は無いので、LCPが悪いのでなくRawTherapee側のバグっぽいですね。

    時にカメラプロファイルのDCPは読めませんでしたか?。だとするとあのDCPファイルってWindowsとMac専用なんですかね?。うーん・・・。

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