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レタッチとは? その1

2015年09月06日 00:00

ある日本家屋にて

ある日本家屋にて

Fujifilm X-E2, XF18-55mmF2.8-4
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那和秀峻の写真論 - 写真の「レタッチ」は恥ずかしいことなのだろうか?を読んで「へぇ、世の中にはレタッチをしていない、しているで逆切れしちゃう人がいるんだ!」とびっくり。

今日はそんなお話を・・・。




本ブログでは再三に渡り、JPG撮って出しが良いと言う人々に無理に薦める気はないが、RAWから現像するのも写真の幅を広げる意味で有意義だと説いてきた。

撮って出しJPGとRAW現像とは何が違うのか?。

単純明快。カメラから吐き出されるJPGやTIFF像はRAW現像の結果である。メーカー、そのカメラ独自の調整が施されたRAWからの現像結果を我々は見ている事になり、作用としては個人個人が行うRAW現像と全く同じで違いなどない。

強いて言えば、カメラからのJPG像は専用の画像処理エンジン(カメラに組み込まれているソフト)が使われていて、我々個人はカメラに添付されているソフトや市販のLightroomやCapture One Pro、DxO Optics Proと言ったパソコン用の現像ソフトを使っているくらいか?。

前者は「メーカーがデザインした発色になるようにRAW現像された成果物」であり、後者は「個人の好みの発色になるようにRAW現像した成果物」でしかない。ここには差はない。違いがあるとしたらメーカーのセンスと己のセンスだけ。

ノイズリダクションを考えよう。兼ねてより撮って出しJPGのノイズリダクション処理が気に食わない。手持ちのカメラ全て、そして昨年お借りしたFujifilm X-E2も、今年初夏にお借りしたSony α7のノイズリダクション処理が嫌いだ。

Sonyなんて内製センサーを用い、どのメーカーにも勝っている画像処理エンジンを使っていると開発者が豪語していたが、そのノイズリダクション処理は大した事がない。勿論ノイズリダクションにも質があり、その絵は好き嫌いでしかないが、明らかにLightroomやその他の汎用現像ソフトを使った方が意図にマッチした像になってくれる。

つまりメーカーデザインの発色などが気に食わない人がパソコン用の現像ソフトを使ってRAWから現像するんだ。よってメーカーの発色が好みならわざわざパソコンを使ってRAW現像する必要はない。

「メーカーのセンスと己のセンス」・・・。おおよその掲示板でこの手の話になると必ず「なんだかんだと撮って出しJPGが一番クオリティが高いよね」と発言する人がいる。

Fujifilmのフィルムシミュレーション、例えばベルビアとしようか。そのベルビアの発色とそっくりになるように我々個人がパソコン用現像ソフトで設定するのは難しい。Fujiflmのベルビアには門外不出のレシピがあるからだ。

しかしRAW現像をするカメラマンの誰もがFujiflmのベルビアと同様の発色を作り出そうとは思っていないだろう。思っているのは「記憶にあるベルビア」である。

いや、中にはFujiflm以外のカメラを使っていてFujiflmのベルビアが気に入り、なんとかそれに近づけようと努力されている方もいらっしゃるかもしれないが、そう言った場合は、素直にFujiflmのデジタルカメラを買うべきだ。

「Fujifilmのフィルムシミュレーションのベルビア」と「Lightroom等で作り上げた記憶にあるベルビア」とで何が異なる?。それは「好き嫌い」でしかなく「クオリティ」なる言葉には全くマッチしないんだ。ここで言われている「クオリティ」は「画質」でしょう?。

画質を語るのなら1600万画素でローパスフィルターレスの癖に遠景においては大した解像感もないFujifilmのベルビア(暗部を容易に潰すので細かいディテールが出ない)よりも4000万画素を超えたSony α7RIIを使って記憶にあるベルビアを作り上げた方が遥かに高いでしょう?。

Fujifilmのフィルムシミュレーションベルビアのクオリティが高いと言っている人は単にFujifilmのフィルムシミュレーションベルビアの発色が好きなだけ。そこを履き違えると話はずっと平行線を辿ってしまう。

参考までに以前書いたネタ。

Fujifilm X-E2にやっと対応、Raw File Converter EX Ver2とLightroom 6/CC
Fujifilm X-E2の各種現像ソフト、フィルムシミュレーション比較

Fujifilmユーザーには申し訳ないが、Fujifilmフィルムシミュレーションのベルビア、プロビア、アスティア、どれもピンと来ない。唯一気に入ったのはプロネガハイだ。これは色気を感じる発色だった。良く本ブログで表現する「生っぽい描写」になってくれる。

しかし初夏にSony α7を使って、それに類似する発色してくれるクリエイティブスタイルのクリアを見つけた(以前からLightroomのそれを改ざんして手持ちのカメラに使っていた)。プロネガハイ同様にコントラストが少し高くデフォルト設定では使い辛いがほんの少しコントラストを抑えるだけで好み発色になってくれる。

しつこいけどこれは「FujifilmのフィルムシミュレーションのプロネガハイとSonyのクリエイティブスタイルのクリアが同様のクオリティである」と言う意味にはならない。あくまでも「FujifilmのフィルムシミュレーションのプロネガハイとSonyのクリエイティブスタイルのクリアとも好きな発色をしている」だけ。

ここからようやくレタッチへと話は進む。

たった今、Sonyクリエイティブスタイルのクリアに対し、「プロネガハイ同様にコントラストが少し高くデフォルト設定では使い辛いがほんの少しコントラストを抑えるだけ・・・」と書いた。おっと、これはレタッチかな?。

各種掲示板を見たり、那和秀峻の写真論 - 写真の「レタッチ」は恥ずかしいことなのだろうか?を読むと、JPG撮って出し以外をレタッチだと思っているレタッチ毛嫌い人間もいるようだ。

コントラストを抑えるのだからこれはオリジナルのSonyのクリア像ではない。方法は3つ。

1、α7のカメラ設定でクリアのコントラストを抑える
2、Sony Image Data Converterのクリアをセットしコントラストを抑える
3、Lightroomのカメラプロファイルのクリアをセットしコントラストを抑える

カメラの撮って出しJPGしか認めない人は1以外をレタッチだと言い張るのかもしれない。しかし2、3がレタッチならば1だって立派なレタッチなんだ。JPG撮って出し原理主義者はこれを全く理解出来ないのだろう。

そうそう、Fujifilmのカメラはノイズリダクションが強過ぎるのでカメラ内で-2に設定する人が多い。私も昨年X-E2を借りた時はそうしていた。これも立派なレタッチである。己の思考が少しでも入った時点でカメラの機能を借りてレタッチしているんだ。

もっと言えばFujifilmのフィルムシミュレーションやSonyのクリエイティブスタイルで何が良いか決めるのも自分なのだから、その時点で己の好みになるように設定しているのだから立派なレタッチである。

また最近のカメラにはレンズ補正機能が内蔵されている。歪曲補正や色収差補正、ヴィネット補正etc・・・。これをオンにした時点でレンズから入っている像を歪めている事になり、立派なレタッチになる。

唯一カメラ内の機能にある電子水準器や自動垂直補正だろうか?。これはシャッターを押す前、またハードウェアで制御しているのでレタッチとは言えない。でもNikonやSonyのカメラに付いているクロップ機能、はたまたコンデジに搭載されている電子ズームはトリミングと同じであるからレタッチの分野に入る。

那和秀峻氏も仰っているが、この世のデジタル写真は全てレタッチされたものを我々は見ているんだ。まずはそれを知っておいた方が良い。あとはそのレタッチの度合いの問題だ。

この話、もうちょっと長くなりそうだ。これは2つに分けられるね!(笑)。と言う事で尻切れトンボではあるが今日はおしまい。続きはまた次回!。

本日の写真、昨年お借りしたFujifilmのX-E2のRAWを現像している。Fujifilmのカメラを買う可能性は少ないが、もし購入したら、運用はRAW保存でRawTherapeeにて現像、これは確かである。それしか選択肢はない。

今回の現像処理、カメラプロファイルをLightroomから借用したX-E2用のAdobe Standard、そしてRawTherapee内のフィルムシミュレーションでProvia 100 Genericを使い、レンズ補正にLightroomにはFujifilmレンズプロファイルがないのでPentax DA18-50mmF4-5.6のプロファイルで代用、そしてLightroomの明瞭度のような操作をする為にディテールレベルのコントラストを少々弄り、ブログ用に写真を縮小しただけ。これは現像?、それともレタッチ?。


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コメント

  1. tsunomagari | URL | -

    BigDaddy様、こんばんは。

    レタッチの認識は「写真」と「光画」の差ですかね。
    レタッチ否定派の方は真実を写しているから、後から手など加えてはいけないのだと思われているのでしょうね。
    以前はフォトコンテストでもレタッチ禁止って多かったですから、その影響もあるのかもしれません。
    RAW撮り基本の私としては、露出補正、WBの調整が出来るだけでも非常に有効だと思っています。
    Nikonで言うところピクチャーコントロールでもコントラストや彩度など調整して、なるべく自分の撮りたいイメージに近づけて設定するので、デジタルの場合、仰るとおり、撮影前にするか、後にするかの違いなんだろうと思います。Nikonもフラットなるピクチャーコントロールを追加してますし、フォトコンでもレタッチ容認の方向性にあると思います。
    またトリミング否定派の方は断ち切り、フチなしプリントって、どう思われてるのかと改めて考えた次第です。そういえば、リンク先の記事にもありましたが、写真屋さんでプリントしても、補正無しを指定しないと自動補正されちゃいますね。以前、アンダーに撮った写真が明るく補正されてガックリした経験がありました。
    書き出せば長くなりそうなので、続きの記事を楽しみにしております。

    最後にトップのお写真、時間帯によっては、想像力が働き過ぎて、見えないものが見えてしまいそうです(笑)
    長文失礼しました。

  2. BigDaddy | URL | -

    > tsunomagari さん

    ああ、光画ですか!。光画と言う言葉は全く意識していませんでしたし、そもそも光画の本来の意味も良く判っていませんでした(笑)。

    真実を写す、フィルム時代から真実を写しているのか否かなる話題が出るので私ははなっから写真はフィルムでも嘘だと思っていますからどうなんでしょうかね。レタッチではありませんが、レンズ枠に付ける各種フィルター、PLフィルターとかCC、ゼラチンと言った色温度補正フィルターも嘘表現ですもんね。

    デジタルの今、ホワイトバランスで蛍光灯を撮るとおおよそクリアな発色をしますが、肉眼では濁った発色ですもんね。また夕景をドラマチックに撮影するのならホワイトバランスをアンバーに振る必要がありますし、肌の発色も日本人の場合、マゼンタが効果的であり、かつ森と言った木漏れ日で撮影するとレフの位置によって顔は緑被りするのでそこでもマゼンタが必要になりますし・・。それをレンズ枠のフィルターを使うか、デジタルのフィルターを使うかですから(笑)。

    フィルムでもプリントの場合、リバーサルフィルムならデジタル処理をしないダイレクトプリントじゃないと意味が無く、今のプリントは補正無しでも一度スキャナーで取り込んでデジタル作業ですから、補正無しと言うレタッチを施しているとも言えますよね。

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