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再び、撮って出しJPG VS RAW現像

2015年10月02日 00:00

都会のお墓

都会のお墓

Olympus E-P3, 14-42mmF3.5-5.6II R

※ブログに視覚要素を加えるlightboxを導入しています。上記画像をクリックすると少し大きな画像をポップアップして見る事が出来、暗くなった部分をクリックするか、画像下部のCloseをクリックすると元に戻ります。



レタッチとは? その1
レタッチとは? その2
レタッチとは? その3

上の3つのネタをご覧になれば「俺はレタッチしない」とか「レタッチが嫌い」なんてアホの戯言でしかないのが判ると思う。

今日は再びこれに関するネタを・・・。




デジタルカメラが出力するJPG像はメーカーが我々に代わって現像、レタッチしてくれている。いわば代行業務。土地や遺産に関して正式な書類を作るのが面倒、だから司法書士や代行業者にお願いする、それと同じ。つまり「結果」は同じ。デジタルカメラを利用した写真の全てがレタッチされている。

前回の記事の最後・・・。

そしてわざわざコントラストが高くなるAdobe Standardをプロファイルとして読み込むよりも今回のようにニュートラル設定でコントラストが弱い状態から現像、レタッチを進めれば、アホセンサーのE-P3も今でも十分に活用出来るのだった。

そう、撮って出しJPGに拘らず、RAW現像を行えば一世代以上前のデジタルカメラでも現行のカメラに限りなく近い、良質な画を作れてしまう。

撮って出しJPGしか写真として認めないカメラマンはその時代の技術だけが利用されたセンサー、画像処理エンジンの能力しか使っていないし、しかもそれはセンサーの性能を最大に引き出した画ではない。

ご存知の通り、Olympus E-P3は当時のPanasonicの実力不足から、しょ~もないセンサーを搭載していた。しかもE-P3内の画像処理エンジンもそのしょ~もないセンサーを無理矢理使っているから、ISO200の感度であってもシャドー部分にノイズリダクション処理を施しディテールを捨てた。

このE-P3から吐き出されたJPG像は今見てもビックリする。日陰部分がモヤっているからだ。A3プリントくらいなら人間の目にそのモヤ感はさほど気にならない事の方が多いが、気になる人は気になるんだ。

この画がおかしいと感じOlympusに調査を依頼したくらい。まぁ得られた回答は「ノイズリダクション処理は行っていない、もしそう感じるのならそれは我々の仕様でそれがどういうものかは教えられない」、確かそんな糞回答を頂いた。

当然このモヤモヤはLigtroomで現像すれば発生せず、シャドー部であってもディテールか確保されている。その代わりシャドー部にISO200であってもノイズが見えてしまうが、そこはLightroomのノイズリダクション処理でE-P3の撮って出しJPGよりも具合の良いノイズ処理が可能。

これをどう捉えるかなんだ。上記にリンクしたネタでも「メーカーの撮って出しJPGが最高だと思うのならわざわざRAW現像にこだわる事がない」と書いていて、私はそれが最高だとはちっとも感じていないからRAW現像に拘っているんだ。

もし撮って出しJPGだけしか認めない世界だったら・・・?。

今以上にカメラマンに格差が生まれる。金持ちしか良い写真を撮れなくなってしまう。Sony α7RIIにZeissレンズを買えるカメラマンだけがもてはやされる事になる。

でも5年後にはα7RIIと言えども、、、

「あのカメラの撮って出しJPGってやっぱり2015年の技術だよね、もう古いぜ!」

と言われちゃい、東京オリンピックが開催される頃には、、、

「えっ?、二世代前のα7RIIを使っているの?、恥ずかしくないのかい?、良くもまぁそんなしょ~もないただ画素数だけ多いカメラを使っているね!」

と笑われちゃう。

話をE-P3に戻そう。このカメラ、私が撮る風景ならISO1600まで許容出来るものの、一般ではISO800が限界だろうと思うし、撮って出しJPGだけで写真を製作している人はISO800ですら不快に思われるかもしれない。

でもISO400までしか認められなくてもRAW現像をすれば「あれっ?、ISO800も使えるか?」となる場合だってある。イコール、RAW現像はそのカメラが持っている性能の100%を発揮させる事が出来るツールなんだ。そして現像処理、レタッチ処理が得意なカメラマンがそれを行えば120%くらいの実力をも出せちゃう。

すぐにノイズが出ちゃうカメラ、イコール、ダイナミックレンジも狭い。DxO Markのデータを信用するとE-P3は10.1EVs、現行のE-P5は12.4EVsの2段もの差がある。結果、E-P3はE-P5よりも輝度差の激しい風景は苦手となるのだが・・・。

撮って出しJPG像になるとE-P5でも確実に10EV以内に収まっている筈で(多分ネガフィルムと同じくらいで7~8EV程度じゃないか?)、となるとE-P3からRAW現像を行えばE-P5に勝りはしないもののおおよそ劣らない像を作れる事になる。

E-P3は確かにシャドーは弱い。ISO200であっても1段持ち上げただけでノイズが目に見えて増えてくる時がある。でもハイライトは意外と強く、2段くらいの余裕があると思う。

RAWから現像する、これが前提なら上のデータを踏まえ、ハイライトが多少明るくてもシャドーが潰れていない、そんな露出で撮影するようになる。空の濃度が浅く見ようによってはしょ~もない画が保存されるが、そこからどう作り上げていくか、現行のE-P5に限りなく近付ける良質の画を作り出すか・・・。

E-P3と同じくシャドーに弱かったのがPentax K-7。それでもISO1600くらいまではなんとか粘ってくれるから、廃墟撮影が趣味でなかったら今でもK-7で写真を撮っていたかもしれない(機能面だけならK-5とK-7の差はセンサーだけ)。一般的な風景ならRAW現像を施せばK-7でも十分だからだ。

フィルム時代、ダブルズームレンズキットでヨンキュッパの入門機と20万円以上するフラッグシップ機、特殊な撮影を除き、フィルムとレンズが同じなら出てくる画は全く同じ。本来デジタルカメラもそうじゃなくちゃならない。E-P3でもK-7でも現行のE-P5、K-3IIと同じ画にならなくちゃおかしい。

実際低感度ISOで撮影された一般的な風景なら撮って出しJPGでもほとんど変わらないのは確か。日中、そこらの風景を撮影して「やっぱりK-3IIじゃなくちゃこの風景は撮れないよね」なんてA3ノビプリント前提ならばほとんどあり得ない。

しかし最良の画質を望むのならその時々の技術で作られたカメラ内の画像処理エンジンよりも常に最新の技術が利用出来るパソコン用の現像、レタッチソフトを使うに越した事はない。Lightroomで言えば「霞の除去」、これはコントラストの弱い部分にローカルコントラストを付けメリハリのある像にするツールだが、これは世界中の現行のカメラにもない機能。

FujifilmのX-Transセンサー。これの撮って出しJPGの等倍像はベイヤーセンサーに慣れたカメラマンからするとかなり気持ち悪い像になる時がある。でも製品として発売されているし、Fujifilmユーザーだっているのだから、それが他社のカメラよりも劣っているとは言い切れない。プリントしたら尚更。

しかしである。いずれ時代の波に押されてX-Transeセンサーも改良が加わり、画素数がアップしたり画質に大きな変化があれば、今、Fujifilmカメラの画質を必要以上に擁護されている方でも「やっぱり2014年の技術でしかないX-T1は駄目だよね」と当たり前に言うようになる。

その時にRawTherapeeを初め最新のパソコン用現像、レタッチソフトを使えば「2014年のカメラでも今でも十分に使えるじゃないか!」となるに違いない。

こういう面をどう感じるかである。そりゃぁ常に最新のカメラを使えるに越した事はない。でもアホノミクスのせいでカメラ、レンズの価格はどんどんと上がり、消費税だってもうすぐ10%。メーカーも以前よりも強気の価格設定を出してきている。誰もがα7RIIなんて買えやしない。

強がり、貧乏人の僻みと言われても仕方ないが、私の撮影する風景、写真の用途を考えるとα7RIIは不要に思え、2年後くらい、α7RIIIが発売された頃、やっとこさ中古のα7IIに手を出すか?・・・。でもα7IIでも自分が納得する画をRAW現像ソフトを用いて作れる自信はかなりあったりする。

1年くらい前だったろうか?、都内の日本庭園でPentas istDを持つおじいちゃんに出会った。こういうおじいちゃんにこそRAW現像のありがたさを教えてあげたい!。

いや、もしかしたらそんな10年以上前のデジタルカメラで写真を撮っているおじいちゃんが自宅でLightroom CCとPhotoshopを駆使してとんでもない作品を作り出し、各種フォトコンを荒らしているかもしれない。少なくともA4プリントならistDでも十分に現行カメラに対抗出来る。

本日の写真、手前のお墓が標準的な露出になるように設定して撮影したもので、そうなると空の濃度がかなり浅くなってしまった。でもRAW現像ありきだとその露出が正しく、再現像において空の濃度を濃くした。当然、シャドー部は持ち上げていないのでノイズはほとんどない。

では下。これは空の濃度に露出を合わせて1.5段アンダーに撮影したコマ(レンズの焦点距離に違いはあるが)。現像時にシャドー部を持ち上げてトップ写真と全体にほぼ同じ濃度になるようにした。でも等倍像をご覧になれば判るだろう。ノイズの酷さ!。

※等倍切り出し像はマウスクリックで1000x1000ピクセルになる

トップ写真から-1.5EVの写真

2015-10-02-02


トップ写真のシャドー部の等倍像

2015-10-02-03


-1.5EVで撮影したシャドー部の等倍像

2015-10-02-04


この程度のノイズならLightroomのノイズリダクションで消えてくれるし、A3プリントならノイズリダクション処理を行わなくてもノイズがあるなんてバレやしない。

ではこの風景よりもさらに輝度差があったらどうする?。ノイズはもっと浮いて出る、そうなるとプリントしても見えちゃう。だからシャドー部に合わせた露出で撮影し、再現像でハイライトを下げた方が質の高い写真を作れる。

そして撮影中、輝度差がどれくらいかなんて細かい事を気にする時間もないから、シャドー部にすぐにノイズが乗ってしまうカメラの場合、この手の輝度差があるだろうと思われる写真はシャドー基準の露出(おおよそシャドー部をスポット測光し、マイナス1~1.5EVの露出補正)で撮影した方が救える写真が多くなる。

RAW現像やレタッチとはそういう事なんだ。失敗写真を救ったり、電柱を消したりするだけじゃない。なのでこれを否定する意味がないでしょう?。


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コメント

  1. tsunomagari | URL | -

    BigDaddy様、こんにちは。

    輝度差があれば、ハイライトを下げるか、シャドーを上げる。RAW現像だと基本ですね。
    Nikon機にはアクティブDライティングなるシャドー上げ機能がありますが、機種やエンジンによってその性能差は頗るあるように思います。ADLを使ってもJPEGだからレタッチしていないのだ!と言い張るユーザーがいるかもしれません。
    画像エンジンを外出ししているRAW現像であれば、カメラを買い替えずとも最新エンジンを手に入れることが出来る訳ですから、貧乏人にはRAW一択ですよね(笑)
    高級機と入門機で同じ画像エンジンを搭載していてもセンサーによって吐き出す絵が違うってことは、センサーが取得するデータが違うってことですから、α7Ⅱが欲しいと言いながら、フラッグシップ機のセンサーを載せたDfの値崩れを待ってる私です(^^;;

  2. 6400K | URL | -

    BigDaddyさま、はじめまして。ペンタのカメラでも買おうかとネットを彷徨ってたら、こちらにたどりつき、ここ暫く、楽しくROMさせて頂いておりました。

    さて、ちょっと見当違いかもしれませんが、アメリカの有名な自然科学グラフ雑誌「ナショナル・ジオグラフィック」のフォトコンテストにおけるデジタル写真加工の注意事項をみつけましたので、かなりいい加減ですが訳してみました。それによりますと・・・

    リアリスティックなカラーバランスやシャープネスを実現する為の基本的必要性を越えてデジタル的に写真を強化・変更しないでください。
    デジタル的に無いものを加えた写真、有るものを取り去った写真は提出しないでください。
    焼き込み・被い焼き(シャドー持ち上げ、ハイライト落とし):OKです。だだし、やり過ぎないでください。デジタル暗室技術を使う目的は、あなたが見たことにより近づけるようダイナミック・トーン・レンジを調整することにあります。
    彩度:焼き込み、被い焼きと同様OK。ただし、極端な高彩度・低彩度は避けてください。
    ソラリゼーション、メゾティント、ダブルトーン:避けてください。多くのデジタル・フィルターがあり、カッコイイし楽しいですが、本コンテストでは役に立ちません。
    モノクロ:可
    クロップ:可
    合成パノラマ:不可
    HDR:不可
    魚眼レンズ:水中での使用以外は不可

    となっております。私がこれを紹介した理由は、「レタッチの基準かくあるべし」ということではありません。権威ある自然科学雑誌のフォトコンのポリシー、つまりデジタル加工について相当保守的なポリシーでも、この位の加工は当然「あり」だということと、こういったポリシーは個人や媒体が、それぞれの写真表現の目的に合わせて、自ら考え、必要ならちゃんと宣言すればいいということです。

    なんか、偉そうな話になってしまいましたが、写真やレタッチは、まるで「ヘタレ」でございます(笑) ウンチク、楽しみにしておりますので、今後ともよろしくお願いします。

  3. BigDaddy | URL | -

    > tsunomagari さん

    ネットを見ているとカメラにある、画像処理エンジンの機能で補ったものはレタッチじゃないと言い張っている人が多いみたいですね。要するにメーカーのお墨付きは使う、でも自分で好き勝手にやる奴は嫌だ、と不思議な拘りがあるみたいですね。

    貧乏人にはRAW一択、まさにその通りでD90のADLのオートの場合、3分の1くらいの確率で撮影者の意図と違った感じになるんですよねぇ(笑)。とは言え、Nikon純正で仕上げる場合、Capture NX-Dで十分に細かい作業が可能なので結局は全て現像ソフトでやっちゃいますねぇ。

    Df、デザインが気に食わないので私には魅力的には映らないのですが、確かにあのセンサーは凄いらしいですね。ぶっちゃけ動画を撮らないのならα7Sより遥かに良いと思っています。

  4. BigDaddy | URL | -

    > 6400K さん

    コメント、そして情報ありがとうございます。またこちらこそ今後とも宜しくお願い致します。

    確か本国のナショジオってRAWファイルの提出を義務付けていたと思います。となるとその注意事項にちゃんと沿ってレタッチされているか、それを厳密に審査するのではないかと。

    面白いのは魚眼レンズ水中以外では不可。これってレタッチとは関係ないですよね(笑)。まぁ魚眼で撮影された風景には良いものはない、そういう判断なのでしょう。

    6400Kと言うニックネームでふとホワイトバランスはどうなんだろうと思いました。「あなたが見たことにより近づけるよう」とありますから、日中にタングステンモードにするとそれは自分が見た風景ではないですよね。レンズフィルターにLBBフィルターを使った青い写真はセーフで、カメラのホワイトバランスをいじったらアウト、これはおかしいだろって話にもなりますよね。

    今回コメントを頂いて2014年の入賞作品を幾つか見ましたが、日本のナショジオフォトコンの絵はやっぱり地味でして(日本のナショジオフォトコンではRAW提出はないみたいです)、日本人の真面目さが出ているかなと思いつつも、海外のどこかの国主体のナショジオフォトコンでは明らかに「おめぇ、かなりいじっているんなぁ!」ってのもありましたよ(笑)。その辺は国毎に文化みたいのがあるんでしょうね。

    日本は未だに「レタッチ不可」のフォトコンが多いみたいなんです。フォトコンなどに関わる各団体、法人が積極的に現像、レタッチの指針を出すべきなのでしょうね。日本って性善説が好きですから、「フォトコンに応募するカメラマンで大胆なレタッチを加える人はいない」、そんな想定でいる気がしてなりません。

    単純に幾つかの団体でRAW提出を義務付ければ良いと思うんですけどね。RAWが保存出来ないカメラを使っているけど・・・、要は資格ですよね。全て団体でそうしろとは言いませんが、権威あるものに関してはRAWを撮れるカメラを持っている事、そういう資格もフォトコンには必要かと思いました。

    また、今の時代、プロ、アマ問わず、カメラマンの作業は撮影だけでなく、現像、レタッチに及ぶべきだとも思っています。

  5. ハッセルじいちゃん | URL | lalX43Vc

    こわい~
    こんな眺めのマンションには住みたくないですね。
    宗派にもよりますが、あの板切れが怖いです。

  6. BigDaddy | URL | -

    > ハッセルじいちゃん さん

    周辺はほとんど商業施設なんですが、それでもマンションも幾つかあります。私はお墓って全く怖くないんですよ。ここは六本木、あの芸能人御用達のギロッポンですが(笑)、もし周辺に住みたい願望があり、墓が目の前にあるってだけで平均よりも3割安いマンションに住めるぞ!、ってなったら住んじゃいます。しかもこのお墓から数分のところにドンキホーテもあるんです。買い物にも最適だったりします(笑)。

    板切れ、確かに子供の頃はあれと火の玉とお化けのセットでしたよね(笑)。四角い石のお墓よりもあの塔婆の方が確実に雰囲気はありますよね。でもあれも「最新のお寺ではインクジェットプリンターで梵字を印刷している」と思えば怖くありませんぞ!。

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