にほんブログ村 写真ブログ デジタル写真へ
にほんブログ村のランキングに参加中です

MarkIIじゃないPanasonic Lumix GX7レビューその28 iDレンジコントロールの落とし穴

2016年10月04日 00:00

この牛、スゲェ!

この牛、スゲェ!

Lumix GX7, M.Zuiko 17mmF2.8


※ブログに視覚要素を加えるlightboxを導入しています。上記画像をクリックすると少し大きな画像をポップアップして見る事が出来、暗くなった部分をクリックするか、画像下部のCloseをクリックすると元に戻ります。



今日でまとめるつもりだったのだが、なんとこの期に及んで新たな発見をしてしまった。それはiDレンジコントロール(ダイナミックレンジコントロール)。

とその前に・・・。

My Favorite Things ~写真と音楽の生活~ : ジミー・ペイジのサウンド分析(妄想) Whole Lotta Loveのあの音

上にてギター演奏を録音したMP3を掲載した。特に凄い訳じゃないが、久々に、多分20年振りくらいにジミー・ペイジやマイケル・シェンカーを真似てみた。文章中程辺りから3つのMP3プレイヤーを設置したのでどうぞお聞きになってくださいまし!。

では本題へ。

一昨日、東京は久々のピーカン!。そこでお散歩写真をしたのだが、帰宅し撮影した写真をLightroomに登録していて「えぇ?、なんじゃこりゃぁ?」・・・。

LightroomにはJPGとRAWの両方を読み込んでいる。読み込んだ直後のサムネイルではJPGもRAWも同じ発色をしているが、ひとたび編集モードに入るとRAWはAdobe Standardで現像されるのでカメラ内の画像処理エンジンで処理されたJPGとRAWとでは異なる発色をする。

そしてJPGとRAWを比較してビックリ仰天したんだ。発色が違うのは当たり前であろうが、ここまで全く異なる写真になるか?。ご覧頂いた方が早いだろう。

撮って出しJPG

2016-10-04-02


Adobe Standard 2016-10-04-03


この日、300コマ近く撮影していて、多くがこのようにRAWからAdobe Standardで現像された写真がドアンダーになっているんだ。

光学ファインダーではなく電子ファインダーなのだから、ここまでドアンダーだったら撮影中に気付くし、見た感じ撮って出しJPG像をファインダーで見ていたと確信している。

そう言えばこの日の撮影の少し前にフォトスタイルのコントラストをデフォルトからマイナス2にしたんだ。でもコントラストを減らしたくらいでこんなに変化が出る筈も無い。

フォトスタイルは常に「風景」を使っていて、Adobe Standardよりも発色が豊かだったりメリハリのある写真になり、それまでもJPGとRAWは異なる発色をしていたが、ここまでハッキリと判る写真が連続した事が無かっただけにかなりビックリ。

カメラが壊れたのか?。いや、そうじゃない。これを見て自宅で50枚くらいテスト撮影したがカメラもレンズも全く問題無し。

うーん、なんだろう?。

もう一度上の2枚を比較されて欲しい。良く見るとハイライトの明るさは変化ないでしょう?。ミドルからシャドーに掛けてJPGが圧倒的に明るい、そんな絵作りになっている。

となると露出の問題じゃないのが判っている。考えられる原因はただ1つ。タイトルの「iDレンジコントロール」しかない。iDレンジコントロールは、ノイズ軽減コンポジットやHDR用の露出ブラケット以外は今の今まで全てオートで撮影していた。なるほど、このオートが曲者でこの日の撮影では風景そのものに輝度差が多かったのだろう。

iDレンジコントロールはオートの他、「弱、中、強」を選べて、この日以前まではオートでもおおよそ弱~中レベルでミドルからシャドーをプッシュしていたのが、この日に限って中~強にプッシュした写真が大量生産された。加えてフォトスタイルのコントラストを-2にしているから余計シャドーが明るくなってしまった。

これが結論だろう。

この日のコマ全てをチェックすると輝度差のない風景、構図の全てが日陰で光が均等に回っている風景では撮って出しJPGもAdobe Standardも発色こそ違えどミドル~シャドーの明るさはほとんど変化がないんだ。

本日トップ写真は撮って出しJPGのままリサイズしただけの像。下にLightroomのAdobe Standardで現像した写真を掲載する。

Adobe Standard

2016-10-04-04


輝度差の無い風景だとiDレンジコントロールはほとんど働かない。オフ状態なんじゃなかろうか?。

さらに過去の写真もチェックし、輝度差のある風景だと撮って出しJPGはAdobe Standardよりもミドル~シャドーがかなり明るく写り、輝度差の無い風景だと上写真のようにほぼ同じ濃度になっているのが判った(何しろ普段は撮って出しJPGの像なんてまともに見ないから・・・)。

そう言えばOlympus E-P3でも同様のブッタマゲがあったっけ!。

Olympus i-Finishの怪

この時はOlympusの「i-Finish」が悪さをしていた。i-Finishはカメラが風景を判断して明るさ、発色、コントラストを自動でコントロールする機能で、やっぱりこの時もドピーカンだったんだ。

当時は訳が判らず、OlymspuのISO感度粉飾問題や、微ブレ問題でカメラをOlympusに調査して貰った後に微ブレがすっかりと収まったので、こっそり何かハードウェアか内部ソフトを組み替えたんじゃないかと疑っているが、今回の件を踏まえるとi-FinishとiDレンジコントロールのオートは風景の具合によってカメラマンが予期せぬ明るさ、発色をする、そう考えた方が良いだろう。

ここでこんな疑問を持つ方がいらっしゃるかもしれない。

「iDレンジコントロールはJPGにしか作用しないからオートだろうが弱だろうが強だろうがRAWは同じでしょ?」

確かにそうなんだ。私もそう思っていた。

シャッタースピードはおおよそ無意識に確認していて、この日はやたらにシャッタースピードが高かったんだ。絞り開放で撮影している訳じゃないのに1/2000secは当たり前、1/4000sec、1/8000secなんて数字を何度も見ている。

撮影中に「おかしいなぁ~、でも基礎感度がISO200だからこれくらい晴れていたらそうなるのかなぁ」とかなり疑問を持ちながらの撮影だったんだ。

牛さんじゃない方の比較写真、これはISO200、F6.3の絞りで1/1250secがセットされていた。EV14.6!。あり得ないでしょう?。まともな露出計であればこのJPGの明るさなら1/500~1/750secがセットされる筈で、それよりも1段以上アンダー露出。

事実、Adobe Standardがそんな露出の明るさになっているでしょう?。しかもこの風景で-2EVの露出補正をしている。これもあり得ない。この風景なら-1EVだ。

だからiDレンジコントロールが強烈にお仕事をしてくれちゃう風景だと通常よりも1段以上露出を切り詰めて撮影されてしまう。言い換えるとiDレンジコントロールがオフとオートでは露出が1段以上違ってしまう、結果、RAWにも大きな影響を与える。

推測でしかないが、露出が決まる前にiDレンジコントロールが働いちゃうんじゃないかと考えている。そしてiDレンジコントロールが演算した値、ミドル部分が反射率18%になるように露出が決定される?。

「この風景で何故1/8000secなんて数字が出るんだ?」
「えっ?、ここで-2EVかいな?」

経験値からの感覚とカメラが全くリンクしてくれない。これまた300コマの全てをチェックすると-1EV以上露出補正しているコマに限って輝度差が多く、iDレンジコントロールが強く働いているのが判った。

今回は屋外で撮影した写真全てが基礎感度のISO200だったから良かったものの、このiDレンジコントロールがISO感度を全く無視していたらどうなるだろう?。

ISO1600が必要な風景をISO640で撮影しちゃったら?。恐らく画像処理エンジンはISO640に相当するノイズリダクションが施されるだろうし、RAWから現像するとノイズが出易いシャドー部を1段以上も明るくしなくちゃならない。

ISO1600が必要な風景ならばそれはそれで仕方ない?。いや、違うんだ。そういう思考は机上の空論に結びつく。撮影前にISO1600になるのが判ったら露出を工夫するでしょう?。絞りを開けるかシャッタースピードを遅くし、ISO800、ISO400に収めようと試みる。

でもiDレンジコントロールが強烈に働くとISO感度が640と表示されているから、まさがそれが本当はISO1600が必要だったとはカメラマンは知らずに撮影しちゃう。結果、ISO640なのにRAWではISO1600相当の現像を強いられる。

ノイズ耐性のあるGX7だからまだ良いんだ。E-P3は当時のPanasonicの技術力の無さ、史上最低のセンサーを搭載していたから基礎感度のISO200でもノイズが目立つ時がある。実際にi-Finishが強く働いている時の撮って出しJPG像のシャドー部にはISO200でも強いノイズリダクションが掛かる。

Olympusはそれを一貫して「ノイズリダクションではない!、プロからも絶賛されたi-Finishの優れた機能である!」と訳の判らない事を抜かしていたが、誰がどう見たってノイズを軽減させている。これも同じで「ノイズが出るんじゃないか?」、と感じたらカメラマン側でちゃんと工夫する。

E-P3もGX7もミラーレスカメラなのでEVFで覗いている像は撮って出しJPGとほとんどイコールなので撮って出しJPGを採用するカメラマンはi-FinishをオンにしたりiDレンジコントロールはオートのままで良いだろう。E-P3もA3プリントなら風景によってはISO800までならノイズに対して神経質にならなくても良い。

しかしA3プリントよりも大きく印刷する人や、主にRAWから再現像するカメラマンはi-Finishはオフ、iDレンジコントロールもオフもしくは弱を選択するべきだろう。実際E-P3はこの件以来、i-Finishはオフにしているし、今は連れが使っているOM-D E-M5markIIもi-Finishはオフにしている。

カメラがカメラマンの知らないところで勝手に何かをやっちゃっているって怖い。上のE-P3でもi-Finishを使わない方が良いと気付いたのはE-P3を手に入れてからかなりの期間を経ていたし、GX7も3000コマ以上撮影して初めてiDレンジコントロールが強烈に作用した。どんな時にどういう結果を生むか判らない機能は使わないに越した事は無い。

仮に!、「iDレンジコントロールはISO感度が高くなったらオートでも中以上の補正はしない」、そうだったとしよう。それでも問題があるんだ。

意図的に露出を切り詰めて撮影していた場合。iDレンジコントロールが強く作用していたら、カメラマンの思考以上に露出を切り詰める事になる。

そんな写真のシャドー部の大半はディテールが少し残っている程度まで落ち込んでいる。そう望んで撮影したのだから・・・。でもiDレンジコントロールが強烈に作用していてその状態だからLightroomのAdobe Standard像を見ると完全に真っ黒く潰れている。

これを意図通りの明るさに戻そうとすると+1.5~2EVの補正が必要だ。比較的優秀なGX7のセンサーでISO200で撮影されていたとしてもノイズが出てきてしまう。

iDレンジコントロールはシャドー~ミドルを持ち上げる機能なので撮って出しJPGでも露出不足の写真を無理矢理明るくしているのだからノイズが出てしまう。しかも私はGX7のノイズリダクションが大嫌い、フォトスタイルのノイズリダクションは-4にセットしているからISO200でもノイズが見えてしまう。

このようにミドル~シャドーのディテールを重視したい、もしくはハイライトが飛ばないようにようにと露出を切り詰めた写真にはiDレンジコントロールは悪でしかない。特にオートにセットしたらカメラが勝手に悪さをする。露出を切り詰めたいのにその反対にシャドー、ミドルを持ち上げてしまうのだから・・・。

次の写真をご覧頂きたい。これがまさにそんな意図で撮影した写真。


撮って出しJPG

2016-10-04-05


Adobe Standard

2016-10-04-06


撮って出しJPGは意図通りに仕上がっている。しかし(等倍で確認すると)画像処理エンジンのノイズリダクションを-4にしているからノイズのせいでシャドー部にザラツキが出ている。

この程度であればA2プリントをしてもノイズが気になる事は無いだろうが、では同じような意図で夕方、ISO800で撮影していたらどうなる?、ってお話なのだ。本来ISO1600以上で撮影する写真をISO800に落としてその分無理矢理明るくしているのだからISO1600相当のノイズが出てしまうでしょう?。

こういう時も絞りやシャッタースピードに余裕があるのだから本来はカメラマンが工夫をする。通常この手の輝度差のある風景を撮る場合、RAW現像を前提とすると、空の青さがほどほど出ている、青を色として認識出来るくらいまで露出を開けるんだ。

この写真もISO200、F6.3、1/1250secで撮影されているが、iDレンジコントロールがオフだったらシャッタースピードを1/500secくらいまで開けてやる。それでもまだ空の青さは残っている筈だ。要するに極普通のなんの変哲も無い中庸的な写真を撮る。あくまでも素材だ。

当然そうなるとシャドー~ミドルは意図した明るさにはならない。それを現像ソフトを使って黒く潰してやり、ハイライト部分も輝度補正、色補正を行う。そうする事でシャドーにノイズが乗るなんて事は一切ないんだ。

ISO200、F6.3、1/1250secで撮影してiDレンジコントロールで無理矢理ミドル~シャドーをプッシュされてノイズが出ている写真と、ISO200、F6.3、1/500secで撮影し、Lightroomで現像して意図通りに仕上げノイズが皆無な写真のどちらが良い?。

iDレンジコントロールはハイライトには変化は無い。よってハイライトとミドル以下の輝度差を判断してミドル以下を持ち上げ、それを基準に露出が決定されるから、カメラマンがハイライト重視(ハイライトが18%グレーになるような)で撮影しているとどんどんと露出を切り詰められエライコッチャになるんだ。

さて・・・。

これまでiDレンジコントロールの悪口を垂れてきたがメリットもある。RAWを使わない撮って出しJPG派には当然有利に働く。

「輝度差のある風景で露出を切り詰めてくれ、暗く落ち込んだ部分を自動で持ち上げてくれる」

これの意味するところ、「ISO感度を落とせる」、「絞りを絞れる」、「シャッタースピードを上げられる」であり、動きの速い被写体を撮影するのには便利。

晴天時、日陰に黒猫がいた!、そんな時、ハイライトも飛ばず、日陰の黒猫のディテールも保て、さらに勝手にシャッタースピードを上げてくれるから、黒猫がとっさに動いても平気。

但し、レンズを絞っているのに1/8000secとか、そんなに暗い風景ではないのに-2EVも露出補正しなくちゃならない・・・、こんなのは脳味噌にクエスチョンマークが灯りながらの撮影となるのでストレスが溜まり、それを不快に思う人もいる筈。私は不快だ。

要するにE-P3、GX7発売時のi-FinishやiDレンジコントロールはまだ完全じゃない、発展途上の機能って事なんだ。

これが判明したのが一昨日。当然今はiDレンジコントロールは弱に固定し、フォトスタイルは風景のまま、コントラストを-2、これを継続している。これでLightroomのAdobe Standardに近い絵をEVF上で見られる筈だ。

ファンクションボタンが余っているのなら、fn1~fn4のいずれかにiDレンジコントロールをセットしても良いかもしれない。撮って出しJPG派の方にはお勧めだ。

デフォルトでiDレンジコントロールはオフにしておく。そしてカメラを構える度に輝度差を考慮し、己の意図通りの写真になるように弱、中、強を選んでいく、面倒だろうが、そうやってこそ撮って出しJPGがより活きると思う。

撮って出しJPGって100点満点じゃないと駄目でしょう?。撮って出しJPG派の方はまさか妥協している訳じゃないでしょう?。妥協せずに100点の写真を撮れるからRAWを使わないのでしょう?。ならばダイナミックレンジのコントロールも己でしっかりと管理するべきだ。

上述の「晴天時の日陰に黒猫」、こんな場面に出くわしたらiDレンジコントロールを中~強にすりゃ良い。それを瞬時で行いたいのだからfn1~fn4のいずれかにiDレンジコントロールをセットする。

ふと思った。

各メーカーの各カメラ、Lumixならフォトスタイル、Pentaxならカスタムイメージ、Sonyならクリエイティブスタイル・・・、これらの中にAdobeから情報を貰ってAdobe Standardってのを入れて欲しい。

そうしたらRAW派、Lightroom派のカメラマンは万歳三唱だ。特にミラーレスカメラはEVFで覗いた状態がAdebe Standardなのだからその時点でプリントまでの最終工程まで把握出来る。撮影前に仕上がりが判るなんて最高だ。

AdobeだってLightroomをより販売出来るだろうからノーとは言わないと思うんだが・・・。Pentaxなんて昔からAdobeが提唱するdng形式のRAWが保存出来るのだから、それくらいやっても良いんじゃなかろうか?。


にほんブログ村 写真ブログ デジタル写真へ
にほんブログ村のランキングに参加中です



コメント

    コメントの投稿

    (コメント編集・削除に必要)
    (管理者にだけ表示を許可する)