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Olympus OM-D EM-5markIIレビューその25 ISO感度粉飾の問題 後編

2017年04月24日 00:00

産業遺構にて

産業遺構にて


Olympus OM-D E-M5 markII, M.Zuiko 12-50mmF3.5-6.3


※ブログに視覚要素を加えるlightboxを導入しています。上記画像をクリックすると少し大きな画像をポップアップして見る事が出来、暗くなった部分をクリックするか、画像下部のCloseをクリックすると元に戻ります。



前回のレビューでOlympusのISO感度仕様、そして4/3センサーはハイライトが弱い、それを認識していれば問題のない写真を撮れると書いた。

そこに1つ不満が出てくる・・・。

Olympusのカメラの多くはISO200スタート。そして拡張感度としてISO100が盛り込まれている。これはLumixのGX7でもそうだが(GX7はISO200スタート、拡張感度はISO125)、ISOオートに拡張感度が含まれないんだ。ISO200からのスタートとなる。

それっておかしいでしょう?。拡張感度のISO100やISO125で撮影すると著しく画質が劣り、おまけ的な意味合いなら納得もするが、そうでなく、単にハイライトが飛び易い(ダイナミックレンジがほんの少し狭い)ってだけでISOオートから排除されている。こういうメーカーの思考が理解出来ない。

デフォルトでISO200スタートで、ユーザーの設定により拡張感度もISOオートに含められる、何故そうしないのか?。これならユーザーの手によって拡張感度も加えたのだから、仮に画質が劣っていたとしてもメーカーに文句を垂れる馬鹿者なんていない。

特にOlympusはISO100とISO200の実効感度はどちらもISO100相当なのだから目に見えて画質云々って話ではない。

画質に大きな違いが無ければIS0200スタートでもいいでしょ?、って話にもなるが、大口径レンズで絞りを開けていると快晴時では1/8000secでも足りない時があるし、輝度差があまりない順光の写真ならば適正な露出を与えていればむしろ拡張感度のISO100で撮影した方が良いのではないかと疑っている程。

Olympus i-Finishの怪

前回のレビューに引き続き、もう一度上のページをご覧頂きたい。

E-M5markIIのi-Finishとは異なるだろうが、E-P3でこれを使うと撮って出しJPGとLightroomのデフォルト像とでは見た目1段以上の露出の違いが出る時がある。本来、Lightroomはカメラメーカー独自の情報も参照し、カメラに見合った露出をデフォルトで与えるのだが、それが出来ていない。

これはE-P3のi-Finishの仕様が馬鹿過ぎるだけの話であるが(輝度差が大きいとシャドー~ミドルをやたらにプッシュする仕様のようだ)、恐らくISO100で撮影していればそこまで明るさに変化が出ないと思う。

つまり汎用現像ソフトで再現像する場合、Olympusカメラに限ってはISO100の像が扱いやすいんだ。撮影時と現像時の意識がしっかりとリンク出来る。再現像派(RAW派)はEVFで目の前を風景を覗いている段階から現像処理を意識しているものだ。

だからこそISOオートはE-M5markIIならISO100スタート、GX7はISO125スタートも可能な仕様に変更して貰いたい。切実な願いである。

※追記

上に記述したISOオートの解釈が誤りである、ISOオートでもLOWになるとご指摘を受けた。これに関しては下にある「ISOオート追記」と書かれた囲み部分を参照して頂きたい。
話をISO感度粉飾問題に戻そう。この話はDxO Markのベンチテストによって暴かれた訳だが、その後、RawTherapeeで現像したデータによって「ほらっ!、数値だけじゃなく実際にも1段アンダーの写真になっているぜ!、やっぱり粉飾だぜ!」となった。

そう、RawTherapeeはLightroom等の市販ソフトと異なり発色や明るさをメーカーの仕様に合わせない。あくまでもRAWファイルの一般的な公開データのみで現像されている。だからメーカー毎の明るさ設定(主にトーンカーブ)は当然無視される。

しかしここで「やっぱりOlympusは粉飾しているよね」と言っている方達。だったらFujifilmはどうなんだろうね?。

RawTherapeeでFujifilmのフィルムシミュレーションを実現する 序章

上の記事の通り、Fujifilmはダイナミックレンジ拡大をカメラに設定している場合(DR200%、DR400%)、RawTherapeeでRAWファイルを開けるとびっくりするくらいドアンダーの写真が出てくる。DR400%だと2段アンダーの写真になってしまう。さらにISO1600を超えてくるとこれまた粉飾している節がある。詳しくは上のリンクをご覧になって頂きたい。

またDxO Markのテスト結果を参照する限り、Olympus程ではないがCanonは機種によって2/3段くらい、Nikonは半段程度実効感度が低いのがあるし、同じm4/3軍団でもLumix GX8はOlympus同様に約1段実効感度が低い。Olympusが粉飾ならばFujifilmもCanonもNikonもLumixも粉飾である。

Lumixのレンズ交換式カメラの大半は実効感度が指定感度より半段弱低いのだが、何故かGX8だけ1段近く低くなっている。これの意味するところは・・・。

GX8はLumix初の2000万画素オーバー機。画素数が増えた分、ダイナミックレンジが1600万画素センサーよりも狭くなってしまった(ハイライトの白飛び限界点が低下した)のかもしれない。そこでOlympusと同様の仕様にしたと考えても良いのではなかろうか?。

またGX7markIIはどの感度でもおおよそ2/3段実効感度が低いが、ISO感度曲線はOlympusカメラと同一、ISO100とISO200の実効感度がほぼ一緒なのだ。これも白飛び対策なのだろう。

本記事を書いている時点で最新のGH5のDxO Markのテストが出てないが、このカメラもGX7 markIIやGX8と同様であったらLumixもOlympusと同様に白飛び対策としてISO感度の仕様を変更した事になる。

面白いのがOlympusの最新フラッグシップであるE-M1 markII。拡張感度のISO100が廃止され、その代わりにISO64が拡張感度となった。

そして実効感度がISO64とISO200で同じISO83となり、ISO64では実効感度が1/3段高く、ISO200からは今までの1段を通り越して1.3段も低い。「E-M1markIIのISO12800は実はISO5500だ!」、確かにこの数値だけを見ると粉飾しているって思っちゃうよねぇ。
そんな訳でほとんどのメーカーがISO感度を粉飾しているのだからこれを追求するのは不毛でしかない。Pentaxを除く全てのカメラメーカーと戦う事になるのだから・・・。そういう仕様だと思って前回のレビューで示したように各自が最良の撮影法を考えれば良いだけの話。

写真初心者はそこまで気が付かないのでは?・・・、そんな意見もあるだろう。しかし写真初心者はISO感度粉飾問題なんて知らぬが仏。やがてネットなどで知識を得ても「なるほど、そういうカメラなんだ」と思えば結果的に最良の撮影法を各自で編み出す。

仮に知識を得たのに何も努力、思考せず、単に「あのメーカーはISO感度を粉飾している!」とクレームを付けている人間がいたら、それは己で成長を止めている可哀想な輩、そう思うしかないでしょう。

だってそういう輩は現時点で最高級のカメラ、レンズしか使えない、その手の機材を使わないと写真を撮れないと自分で公言しているようなものでしょう?。それって恥ずかしくないか?。2年後、3年後、それが旧機になったら「古いカメラは機能が悪い」と言ってすぐに新しい機材を買い求めるのか?。メーカーの思う壺、美味しいお客さん状態に成り下がってしまう。

※ポートレートや鳥、飛行機、スポーツと言った一部の被写体を撮影するにはそれに見合う機材が必要なのは事実ではあるが・・・

私もかつてはISO感度粉飾問題に目くじらを立てていた人間。でも今は平気。糞センサーのE-P3で写真を撮っていてもLightroom等の汎用現像ソフトで現像し直せばどうにでもなるのが判っているから。

E-P3(E-M5markIIも含め)を使ってISO粉飾問題のせいで写真が駄目(失敗)になった事なんて一度もないのだ。ISO感度粉飾問題で写真が台無しになってしまった人っているんかいな?。もしそんな人がいたらそれこそOlympusととことん戦って頂き、その仔細をブログにて発表して欲しい。

今は冒頭で述べた通り、拡張感度が何故ISOオートに設定出来ないのか、これに憤慨している次第である。各メーカー、これについてはちゃんと考えて欲しい。

ユーザーが求めているだろうから拡張感度を設けたのでしょう?。だったらどうしてそれをISOオートに組み込まないんだ?。

※ISOオート追記

上に記述したISOオートの解釈が誤りである、ISOオートでもLOWになるとコメント欄にてご指摘を受けた。追記を書いている今、出先なもので手元にカメラがなく、そこでまずインターネットでカメラの仕様を見ると、、、

「オート ISO:ISO LOW(約100相当)~1600まで自動(初期設定)、200 ~25600まで上限変更可能」

と書かれている。ありゃ?。そこでOlympusのお客様相談室に電話してみると・・・。

『OlympusのISOオート設定は「基準値」と「上限値」の設定であって「基準値」とは「下限値」とは異なるので露出オーバーになる際にはカメラ側でISO LOWまで下げる』

えぇ!?。確かに明るい風景で絞りを開けるとファインダー上でISO感度のところがLOWと言う表示に変わり、ピコピコと点滅する。これは何度も経験している。

でもピコピコ点滅は「重要な注意喚起」だと勝手に解釈しててっきりカメラが「ISO LOWでないと露出オーバーだからマニュアルでISO感度をLOWにしなさいよ」と教えてくれているものだとばかり思っていた。でも実際には「今、感度がISO LOWになっていますよ」、と言う状況説明でしかなかったんだ。

だとすると疑問が出る。そこでサポートの方に、、、

「上限値を3200、基準値を1600にして1600~3200の間だけISO感度を動かしたい、そんな事は出来ないのか?」

と問うと果たしてその通りなんだ。基準値をISO1600にしても露出オーバーになれば800、400、200、LOWと下げていくそうだ。これはOlympus全てのカメラに当てはまると言う。

となると今度は「基準値の意味ってなんざますか?」、そんな疑問が浮かぶ。問うと・・・。

「シャッタースピードがカメラの上限を超えない限り、基準値を維持し、それを超えて露出オーバーになると基準値よりも下げていく。またプログラムオート時にISOの基準値を中心に絞りとシャッタースピードを決められるものであり、だから『下限値』ではなく『基準値』なのだ」

なるほど!。うーん・・・。

ISOオートでISO LOWまで勝手に落ちてくれるのは望んでいた通りなのでそれはそれで嬉しいものの、「下限値ではなく基準値である」、この仕様そのものがおかしいし、撮影中、表示がISO LOWのピコピコ点滅はユーザーに間違った解釈をさせるので、この辺の仕様は修正した方が良いと思う。
※4/25 ISOオートさらに追記

自宅に戻って早速明るい光源を使ってE-M5markIIでチェック。ホントだ!、1/8000sec(電子シャッター使用ならば1/16000sec)でも露出オーバーになる明るさだと上述の通り、ファインダー上に「LOW」と表示されチカチカした状態で撮影するとちゃんと撮れている。

しかも中にはISO125と記録された写真もあるのでISO200から一気にISO100に落ちるのでなく、ISO感度ステップで設定した値通りに適正露出になるようにカメラ側が感度を設定してくれていた。1/3段ステップなら状況によってはISO160にもなるのだろう。

だとしたらファインダー表示は「LOW」の点滅ではなく、ISO200未満の拡張感度では色を変えてISO100、125、160とするべきだろう。

そして現行のE-M1markII。これの拡張感度はISO64。何故ISO200から一気に64まで落としたのか疑問だったが謎が解けた。ISO固定をさせて撮影するとISO200の下はISO64になってしまのだろう。しかしISOオートで撮影していればISO160、125、100、80、64と1/3段ステップでカメラが自動的に変更してくれるに違いない。

ではLumix GX7はどうだろう?。ありゃ~。駄目だった。ISOオートにしても最低感度はISO200まで。拡張感度まで下がってくれない。

このカメラもISOオート下限設定なる項目はないので、GX7ではISOオートで拡張感度を使うのは無理みたいだ。となると他のLumixカメラでも同じだろう。だとするとこの辺はOlympusの方が優れている。
本日の写真、ISO1600、F5.1、1/4secで撮影している。DxO markの値を信じるならば実効感度はISO800となり、画像処理エンジンにてトーンカーブが操作されISO1600相当までプッシュしている。

もしこの写真で「ISO1600の割にはノイズが半端じゃないなぁ、おかしいなぁ」、そう感じたのならばISO粉飾問題と戦うべきだろう。でも等倍でも見てもノイズなんて全く気にならない。それだけ最近の4/3センサーは優れており、実効感度、粉飾云々なんて話はどーでも良くなる。

RawTherapeeで現像した写真をお見せしたい。

RawTherapeeだとデフォルト像ではISO800相当で撮影された明るさにしかならないのでトップ写真よりも1段アンダーの写真になる。そこで+1EVし、これに海外の有志が作成したFujifilm X-T2のフィルムシミュレーションのプロネガハイをシミュレートしたカラーをセットしている。

等倍像(クリックで1000x1000ピクセル)をご覧になって欲しい。これはカラーノイズを除いただけで輝度ノイズは一切処理していない。どうだろう?、ISO感度を粉飾しているからノイズが目立つ?。輝度ノイズを処理していない等倍像でこれなんだから50インチの4KテレビやA2プリントくらいでも多分へっちゃら。


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コメント

  1. けんけん | URL | 64imwDtM

    感度

    記事、楽しく読ませていただきました。(^^)
    粉飾ですかー、でも出てくる画に影響ないなら別に、って感じです。笑
    私はE-M1なんですが、AUTOでも拡張感度100になりますよ。ファームウエアV4.3しか知らないのですが。笑

  2. BigDaddy | URL | -

    > けんけん さん

    いやぁ!、有用な情報ありがとうございます。けんけんさんがこうやってご指摘下さらなかったら今後もずっと間違った解釈をしていました。出先なもので今はカメラチェック出来ませんが、ネットで仕様をチェックしたり、疑問が浮かんだのでOlympusのサポートに電話をしたりで、その内容を本文に追記しました。

    感度粉飾は仰る通りで、確かにE-P3の時代では思考によってはハイライトは飛んでもいいけどシャドー部のノイズだけは勘弁!、そんな人もいたと思いますが、それ以降のカメラのセンサーは比較的優秀なのでほとんど影響はないと言って良く、また本文の通り、他社も程度の差はあれどPentax以外は全社同じ事をやっているんですよね(笑)。

    結局、ちょうどこの問題が話題になった頃、Olympusの経営陣が内部紛争と言うか本当に粉飾めいた事をやっていたのでそれと合わせて揶揄された、これが正しいのでしょう。よって当時の経営陣が馬鹿だったからこういう話が出てきちゃったって事なのでしょう。

  3. auf | URL | 3eyVfeeo

    すると18%グレイの標準反射板をオートで撮った場合カメラによって明るさ
    が違うってことですか.カメラ内で作ったJPG画像はつじつま合わせちゃう
    んでしょうね.

  4. 型落ちハンター | URL | 4ARdecsc

    m4/3の基準感度がISO200になったのは、かつてフォーサーズの時代に白飛び問題でさんざん叩かれたせいでしょうね。

    フォーサーズはもともとISO100が基準感度だったんですよ。ところが白飛びが酷いと寄ってたかって非難されたため、今のようにISO200を基準感度にして一段アンダーで撮影するようになったんです。まあOlympusにとってはトラウマみたいなものですね(笑)。

    その結果、確かに白飛びは改善されましたが、弊害としてシャドーにノイズが浮くようになりました。E-620もISO100で撮れば結構綺麗に撮れるんですが、ISO200にした途端にノイズ出まくりです。これは明らかに改善ではなく改悪でしたね。ノイズよりは白飛びの方がまだ許せます。しかしやはりISO100は拡張感度扱いでISOオートにはならないんですよね・・

    ところで今はじめて気付いたんですが、E-620も絞り開放でシャッタースピードが1/4000秒超えると自動的にISO100まで下がるんですね。ファインダー内では4000がチカチカしてますが、ISO表示はちゃんと100と出ます。確かにOlympusのカメラはすべてそういう仕様になっているようです。

    今は糞パナセンサーと違ってISO200でもノイズが浮くようなことはなくなりましたが、それでもAPS-CのISO100に比べると何となくノイズっぽいんですよね。私がAPS-Cにこだわる理由はそこなんです。それならば、せめてm4/3でもISO100を基準感度にできるようにカスタマイズは必要ですね。

  5. BigDaddy | URL | -

    > auf さん

    一部のカメラ(一般にPentax)を除けばほとんどのカメラはオートでも任意設定でもはたまたどんなISO感度でも標準反射板を撮影してもRAWに記録される明るさ情報の値は全く異なり、各メーカーがRAWに情報として加えているトーンカーブ値を使ってカメラ内のJPG像の明るさを基準まで持ち上げている、さらにはRawTherapeeを除く汎用現像ソフトもそのトーンカーブを利用して明るさを保持しているって考えて良いと思います。

  6. BigDaddy | URL | -

    > 型落ちハンター さん

    なるほど、E-P3よりも遥か以前に問題の始まりがあった訳ですね。そしてE-P3辺りまで本ブログで何度も書いていますが、ノイズリダクションを掛けているのに掛けていないと言い張るアホ対応があったと(笑)。

    拡張感度をISOオートに加えるか否かですが、ユーザーが拡張感度をオンにしている訳ですから、ISOオートでそこまで下がるのは本来当たり前なんですが、そうとは判らない、判りづらい表示のせいでこっちはてっきり・・・(笑)。GX7は拡張感度がオンでもISOオート時はISO200スタートってんですから同じm4/3規格、この辺くらい揃えて欲しいですよね。

    E-M5markIIのISO200でも暗い風景を肉眼のまま暗く写すとノイズが出ますね。仰る通り明らかにAPS-CのISO100、200の方が画質は良いです。ですから私はあえて暗い風景は少し明るく写すようにしています。やっぱり入ってくる光の量が多ければノイズは少ないようです。あとはRAWで再現像して暗くすりゃ良いだけで(笑)。

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