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ニューカラーをご存知? その3

2011年01月28日 00:00

「New Color」

New Color

Pentax K20D, Tamron_AF18-200mmF3.5-6.3II

※ブログに視覚要素を加えるlightboxを導入しています。上記画像をクリックすると少し大きな画像をポップアップして見る事が出来、暗くなった部分をクリックするか、画像下部のCloseをクリックすると元に戻ります。また複数枚の掲載の場合、写真上の左右をクリックすると画面が遷移します。



この連作を読まれていない方はまずは以下のその1、その2を御覧下さい。

ニューカラーをご存知? その1
ニューカラーをご存知? その2

アサヒカメラの2011年1月号を見て、ありゃ!?、と思ってしまいました。「現代写真の地図」と題されて、その中で1ページでニューカラーがしっかりと語られているじゃあーりませんか!。昨日、一昨日の記事、このアサヒカメラをパクったと思われるのは癪です。パクった時はパクったって書きます(笑)。こんなところで見栄を張っても仕方ないですからね。今回はホント、ただの偶然です。

但し、その1ページを読んで、わぉっ!、オレちょっと勘違いしていたぞ!、とたまげたのが「訓練途中でかぼちゃの品定めをしている消防士(下写真)」と言う写真があるんですが、今の今まで、この写真はウィリアム・エグルストンが撮っていると思っていましたわい。確かに手持ちの写真集を見ると右側に小さく「Joel Stemfeld」って書いてあった(笑)。


Joel Stemfeldの写真


とにかく、写真史に造詣が深い訳でなく、70年代から80年代に掛けてアメリカでニューカラーと言うムーブメントが起こった、それらの写真はロードムービーのように街道沿いや街の一角の何気ない風景を大判カメラ等を用い、カッチリと撮られた写真である、私個人はニューカラーに対してそんな感覚があります。

アメリカ被れ、これは仕方ありません。子供の頃、アメリカのドラマや映画を仰山見てきましたからね。何もかもカッコ良く見えちゃいます。ですから10数年前、初めてウィリアム・エグルストンの写真を見て、これだ!、と思った訳です。

今の若い世代はファッション1つ取っても(ブランドへの憧れはどの時代もありましょうが)海外に被れているイメージはなく、写真を趣味としている者も、海外の滅多にお目にかかれないカメラマンよりも、身近の日本のプロカメラマンに憧れる人が多いようです。

そもそも昔から思っていた事・・・、アサヒカメラ、日本カメラ、この2冊は日本を代表する、写真、カメラ雑誌ですが、どうも海外のカメラマンに目を向ける率が非常に少ない気がします。そして目を向ける時は、いつでとロバート・キャパとアンリ・カルティエ・ブレッソン、ロバート・フランク、そうマグナム・フォト寄りの記事ばかりの気がしてなりませんでした(ロバート・フランクはマグナムじゃない?)。

ウィリアム・エグルストンを筆頭としたニューカラー作家、先日も紹介した、恐らく自分の写真に最も影響を与えたであろうアンドレ・ケルテス、ほとんど話題になってはいないのではないでしょうか?。そして我々日本の写真を趣味としている人間は、情報の仕入先の多くはこのアサヒカメラ、日本カメラですから、世界的には勇名であろうカメラマンを知らない人が多い、これが日本の写真事情のような気がします。

でも私は違いましたね。外人の撮る外国の写真が一番カッコイイと思っていました。勿論、それが偉いと言う訳ではありません。上述した通り、単なる海外被れ人間ですから(笑)。

子供の頃、親に博物館等に連れて行って貰うと、決まって欲しがったのがポストカードでした。それも海外の街風景を写した写真達。異国の風景がとても新鮮でカッコイイと思っていたのでしょう。日本のカメラマンが撮った日本の写真なんて肉眼やテレビでいつでもお眼に掛かる事が出来ますしね。

そして時は20年が経過し・・・。写真を趣味とするようになってからもそのイメージは多々あり、海外のカメラマンが写した海外のカッコ良くてお洒落な風景を日本でも撮れないものだろうか?、そんな自問自答で自分の写真人生が始まった気がしますねぇ。

勿論、日本で、しかも自分のテリトリーである東京下町で、お洒落な写真ばかりを撮れる筈もなく、普段は下町の風景を撮っていますが、いざ、海外をイメージ出来るような風景を見つけたり、車での旅行中では、すぐにウィリアム・エグルストンらの写真が脳裏に浮かんでくるんです。

今日の写真も昨日、一昨日と同様、正にそんなニューカラーを意識した写真です。ニューカラー風に写真を撮るには、色々と条件、足かせ?、があり、それは意識しないと撮れないんですよ。

まず第一に「写真は寄れ」、そんな概念は捨てる事でしょうかね。とっ散らかって良いと言う意味でなく、大きな目的物だけを撮る事にはなりますが、無駄な余白があった方が「らしい」んですよ。空が無駄に写っていても良いでしょうに、ロードムービー風に道路が大きく写っていても良いでしょう。

そしてニューカラーはカッチリと写真を撮る事。自分の中で「これは記録写真にしかならないんじゃないか」と感じるくらいカッチリ撮る事。ですから当然縦位置でなく横位置で撮らねばなりません。加えて妙な遠近感が出てはそこに「個性」は入り込んでしまうので困るから広角レンズはペケ。

また被写界深度を深く、全てにピントが合っているかのようにパンフォーカスにしたいので、遠近感は強調されないものの望遠レンズも駄目、結果、人の眼に一番近く、レンズの個性を出しにくい扱い易い35mm判換算で50mm前後の焦点距離で写すのが一番適していましょう。

またどうしても後ろに引けない等で広角レンズを用いる場合は、後からphotoshopでシフト補正、歪曲補正する事を前提に、思った構図よりも広めに写真を撮らねばなりません。と言うのもシフト補正や歪曲補正すると、画像全体が歪むので必ず一回りか二回りくらいトリミングせねばならないからです。

とにかく広角レンズでニューカラー風の写真を撮らねばならない時は、周辺に妙な物が写っていても気にしないでパチリ、どうせ最終的にはトリミングされてしまいますからね。

色合いは最近流行のローキー、ハイコントラストなんてご法度です。コーヒーもアメリカンなら写真もアメリカンなんです。若干露出オーバー気味に撮影し、コントラストも弱めた方が「らしい」写真になるでしょうね。但し彩度はそれほど下げずに、さらにアメリカの太陽の光をイメージし、全体に軽くオレンジやイエローを被らせるとかなりそれっぽくなってくれましょう。

あとは何を被写体にするか、いや、これが一番大切なのでしょう。誰もが知っている観光地や有名な神社仏閣を撮るのでなく、自分だけが感じる事が出来るような風景とでも言いましょうか?。他人が不思議がろうが、「オレだけの風景!」を箱庭っぽく撮る方が「らしい」気がします。


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コメント

  1. BigDaddyさんに質問させてください! | URL | -

    ニューカラーの写真集

    BigDaddyさん

    とても素敵なサイトですね。
    ニューカラー関連で検索して来まして、
    まったく知識がなかったものですから
    その3まで興味深く一気に読ませていただきました。

    知識がないのになぜ…というのも
    上記のニューカラーの写真集なのですが、
    数年前図書館で借りて一目で気に入りコピーしまくったのですが、
    もう一度本を手に読みたいと思ったところ書棚に見当たらず
    どうも書庫に回されてしまったようなのです。
    しかし検索しようにもタイトルがわかりません。

    このページの真ん中に写真というレイアウト、
    番号と撮影者とタイトルの表記、
    この本に間違いないのです!

    この本のタイトルは
    『New Color/New Work』
    で良いのでしょうか?

  2. BigDaddy | URL | -

    > BigDaddyさんに質問させてください! さん

    本サイトをお褒め頂きありがとうございます。

    さて、ご質問の件ですが、本文の写真集は「記憶のランドスケープ・筑摩書房」です。これは76ページしかない薄いもので、日本人が編集し、ニューカラー入門書的な写真集です。中古で見つかれば千円くらいでしょうか。

    もし、図書館でお読みになったのが200ページ以上ある分厚いものであれば仰る通り「New Color/New York」です。amazonで見ると中古のハードカバーで1万円ちょっと、ペーパーバックで4千円弱でした。

    さて、ニューカラーに興味がおありでしたら、、、

    http://bigdaddyphoto.blog41.fc2.com/blog-entry-1060.html

    上のページもどうぞご覧になって下さい。私もさほどニューカラーについては詳しくはないのですが、ニューカラーの第一人者、エグルストンについて感じた事を書いております。

    今後ともどうぞ宜しくお願い致します(コメントのお名前の欄は何らかニックネームをお考えください(笑))。

  3. BigDaddyさんに感謝させてください! | URL | -

    本当にありがとうございます!

    夜分遅くに、迅速な対応をしていただきお礼の言葉もありません。
    とても、とても、うれしいです。

    このタイトルは絶対ひとりでは永遠にわからなかったです。
    今回探している中で遠い記憶ですが日本人が関わっていたような
    気がしていたので間違いなさそうです。
    ですがまあそれは思い違いでやはり洋書だろうと信じ
    かれこれ数時間探し続けておりました。

    BigDaddyさんのおかげで今ものすごい達成感を感じております。

    お金さえあれば「New Color/New York」を
    ささっと買いたいところですが、
    まずは図書館で記憶のランドスケープを借りたいと思います。

    今はもう脳が完全に機能を停止しているので、
    ウィリアム・エグルストンについては
    後日ゆっくり拝見させていただきたいと思います。
    今日サイトを拝見していてBigDaddyさんのおっしゃる
    ニューカラーの雰囲気の良さというものが
    自分にもわかるような気がするなぁと感じましたので、
    これまた楽しみにしております。

    まさに記憶のランドスケープといった夜半でしたが、
    BigDaddyさんのおかげでいい夢を見られそうです。

    本当にありがとうございました!

  4. BigDaddy | URL | -

    > > BigDaddyさんに感謝させてください! さん

    いえいえ、参考になったようで情報発信側、ブログ作者としても嬉しいです。

    記憶のランドスケープ・・・、ニューカラーなんて文字1つも入っていませんから、タイトルを忘れていたらどうにもならないですよね。

    また通販でも図書館でも「ニューカラー」をキーワードにしてもあまり出てきませんしね。私自身、どうやってニューカラーを、そしてそれに属するカメラマンの名を、そしてあの本を知ったか、覚えていなかったりします(笑)。

    それではこの写真集を再度鑑賞されて楽しまれて下さい。日本の風景と違うから・・・、ニューカラーと言う当時のムーブメントはそれだけではないと思っています。やはり「没個性」、個人的にはこれをキーワードにしたいところです。でもそれだけではないですよね。裏づけされた技術力もありましょうし・・・。

    それではまたお越しくださいませ。

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