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アラーキーの猫の写真集を見て

2011年02月03日 00:00

「倒しちゃってゴメンナサイ」

倒しちゃってゴメンナサイ

Pentax K-5, SMC DA17-70mmF4AL

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荒木経惟の「東京猫町」と言う写真集を見ました。正直、「うーん・・・」・・・。

インターネットで買い物サイトなどでこの写真集のレビューを見ると、悪口が書かれていない。レビューの全てが褒めている、そんな写真集ですが、私は世間の感性とずれているのでしょうね。今回、図書館で借りたのですが、自腹で買っていたら10分後にはブックオフに売りに行っているなぁ、そんな感覚なんです。

これは猫の写真集でなく、あくまでも「東京の路地を巡って猫がいる風景」なんです。意図、観点は非常に面白い。いわゆる「きゃわいい~」な写真集でなく、まさにアラーキーらしくドキュメント性があるように感じましたね。


荒木経惟の「東京猫町」


木村伊兵衛を褒める台詞で「誰でも撮れそうな写真だけど撮れない」、良く聞かれます。このアラーキーの東京猫町も、路地裏をほっつき歩いていたら誰でも撮れるだろうなと思う写真。

誰でも撮れそうに見える写真って誰でも撮れるんじゃないでしょうかね?。人って意外と己のレベルを冷静に判断している生き物で、「これはやっぱり一味違うなぁ」と思ったら決して「誰でも撮れそうな写真」とは言わないでしょう?。

昨年、NHKでアラーキーを取材した番組が放映され、そこでも路地裏をウロチョロし、猫を撮っている姿がありましたが、彼は猫を視界に納めた瞬間にシャッターを切っているんです。決して、もっと寄ってやろうとか、構図を工夫しようとは考えていない、反射的にパチリしているような印象を受けました。その撮影模様から想像していた写真がまさにこの東京猫町、やっぱりなと思っちゃう。

下町の路地裏をお散歩写真中にたまたま見つけた猫達。恐らくアラーキーは「猫を撮るぞ!」と言う意気込みんんて皆無なんでしょう。猫を見つけたから撮っているに過ぎない、そんな風に見えます。それが良いとか悪いとかそんな意味でありませんよ。この写真集って猫は写っているけど、東京下町風景を写した写真集なのでしょう。

さて、この写真集、アラーキーの名前を伏せて、一般の何人かに見せたんですよ。するとみんな特に感想はないんです。あっ、猫がいるねぇ~、ここにも小さく写っているねぇ~、程度なんですよ。つまり「おお!、こりゃ凄い!」と言う人はいない。当然、アラーキーだってこの写真集は感動しながら見るものではないと確信している筈でしょうが・・・。

「アラーキー」と言うブランドが確立されているのでしょうね。「これ、アラーキーの写真だよ」と言うと、写真に精通していない人までも「なるほどねぇ、彼ってあまのじゃくだから、可愛い猫ばかりなんてきっと撮らないのだろうね」と言う言葉を返してくる。

この東京猫町も、アラーキーだからきっと何か読者に挑戦するような意図を隠しているんじゃなかろうか?、そんな心境にさせちゃうのかもしれません。アラーキーマジックですよね。

事実、じっくりと見ないと猫を見つけ出せなかったり、何枚かの写真では見つける事が出来なかったり・・・。もしかすると耳だけがちょこんと塀の上から出ているとか、そんな写真なのかもしれませんが、これこそアラーキーの読者への挑戦なんじゃなかろうか?。

いや、挑戦と言うよりも、アラーキー流のお遊びですかね?。この写真でニャンコを探し出してごらん?。もしかすると何枚かの写真には本当に猫が写っていないのかもしれません。彼ならやりかねないでしょう、そういう遊び(笑)。

私個人はこの写真集が秀逸だとは残念ながら思えないのですが、ヒントは貰えたようです。実は私も街を歩いていて猫を見つけるとカメラを構えるようにしているのですが、特に猫だけを撮っている訳じゃなく、アラーキー同様に、「猫がいる風景」として撮っている事が多く、これを今後も続けても良いのだな、そんな安堵感を貰ったとでも言いましょうか?。


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