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カメラが吐き出すRAWファイルの怪現象

2011年11月24日 00:00

ブラッキー

ブラッキー

Pentax K-5, Sigma AF17-70mmF2.8-4OS HSM

※ブログに視覚要素を加えるlightboxを導入しています。上記画像をクリックすると少し大きな画像をポップアップして見る事が出来、暗くなった部分をクリックするか、画像下部のCloseをクリックすると元に戻ります。また複数枚の掲載の場合、写真上の左右をクリックすると画面が遷移します。



Pentaxのカメラはカスタムイメージ、Nikonならピクチャーコントロール、Canonはピクチャースタイル、Sonyはクリエイティブスタイル?、Olympusはアートフィルター?・・・。

各社、カメラの中でメーカー独自の発色、コントラスト、シャープネス等を設定出来るようになっている。言わばカメラの中にレタッチソフトが含まれている事になる。

但し、これはあくまでもJPGファイル生成時にレタッチされるもので、RAWファイルには原則的には一切手が加わっていない。RAWとは「生(なま)」って意味だから当たり前と言っちゃ当たり前であるが、実はデジタル一眼レフを手にするまでこの辺の事を全く理解していなかった。

一番判りやすいのはモノクロモードだろう。モノクロモードで撮影すると、生成されるJPGファイルはモノクロになる。パソコンでメーカー付属の現像ソフトや、RAWファイルに対応している画像表示ソフトで表示させてもモノクロ写真が表示される。

ところが、Lightroomやその他の現像ソフトでRAWデータを読み込むとなんとそれがカラーに変換されちゃっている。最初は何かの間違い、Lightroomの設定項目を何か変えないと駄目なのかと思った。ところがこれはLighroomがモノクロからカラーに勝手に変換したのでなく、元々、RAWファイルのデータはセンサーに写った像をそのまま記録しているだけから最初からカラーだったのだ。

RAWファイルの仕組みを知っている訳じゃないが、恐らく、どこかに各メーカーが自由にデータを書き込めるゾーンが存在するのだろう。そこに「これはモノクロモードだよ~ん」なるビットが立っていると各メーカーの専用の現像ソフトはそこを参照するからモノクロ写真が表示されるけど(もしくは単に埋め込みJPGの像を表示しているだけ)、汎用的な現像ソフトはそこを無視するからカラー写真のまま表示される。

だから各メーカーのカスタムイメージやピクチャーコントロールは汎用的な現像ソフトでは全く再現出来ない(LightroomにはCanonとNikonの基本的なスタイルのプロファイルが用意されているが)。だから幾らPentax特有の「雅(みやび)、リバーサルフィルム、銀残し、ほのか」と言ったイメージで撮影していても、それを再現する事が出来ない。

Pentaxのカスタムイメージはリバーサルフィルムモードを除き、彩度、色相、キー(ハイキー、ローキー)、コントラスト、ハイライトコントラスト、シャドーコントラストの値をユーザーが自在に変更出来る。当然、Lightroom等ではカスタムイメージそのものが無視されるので、幾らカメラ側で細かくそれらをセットしても意味がない。これは上述した通り、カメラ内でJPGファイルを生成する時にしか使われない設定なのだ。

※Pentax独特のファインシャープネス、エクストラシャープネスもカスタムイメージ内の設定項目だからLightroomでは意味がなく、あくまでもPentaxカメラから吐き出されるJPG、もしくはTIFFファイルにしか反映されない

ところでPentaxはK20Dからハイライト補正と言う名前でハイライトのダイナミックレンジを拡大出来るようになった。そしてK-7からはシャドー補正も可能になった。だからてっきりハイライト補正とシャドー補正の2つをオンにすれば、RAWファイル上でとても広いダイナミックレンジを可能にすると思い込んでいた。

しかし実際にはダイナミックレンジを拡大するのはハイライト補正だけ。ハイライト補正はセンサーそのもののハイライト側のレンジを約1EV広げるので、これはRAWファイルにも反映される。しかしシャドー補正はカスタムイメージと同じく、JPGファイルにしか反映されない。つまりカメラ内でJPGファイルを生成する際にソフトウェア処理でレタッチしているだけ。

これに気づいたのがなんとK-7を買って半年近く過ぎてからだった。これはPentaxも悪い。ハイライト補正もシャドー補正もダイナミックレンジの補正として独立した項目になっている。シャドー補正がJPGにしか反映されないのだったらカスタムイメージ内の彩度やコントラスト等と同等の項目とするべきなのだ。

この手の勘違いをしているカメラマンも多いのではなかろうか?。特にJPGファイルだけを保存してきたカメラマンはRAWファイルでもどの現像ソフトを使ってもカメラで生成したJPGと同じように仕上がる(カメラで設定した内容がそのまま反映される)と思い込んでいる方もきっといらっしゃるに違いない。

さて、タイトルの怪現象とは上記の話とはちと違う(まぁPentaxのシャドー補正が実はJPG、TIFF生成時のみのソフトウェア処理ってのも立派な怪現象だろうが)。

K-7もK-5も(恐らくK20DやK-r、K-x、K-mでも同じ)、ハイライト補正をオンにするとハイライト部で1EV程度の余裕が出来る。ギリギリで白く飛んてしまった部分はハイライト補正をしていればRAWファイルでも飛ばないようになる。

しかし問題の怪現象とは、現像の際にLightroomを使うと、ハイライト補正がオンになっている写真ではシャドー部が0.5EV程輝度が下がってしまう(暗くなる)。「シャドー部に強くコントラストが掛かる」、もしくは「やたらと黒にしまりが出て来る」と言えば判り易いだろうか?。

だから辺りが暗いだけの風景ではハイライト補正オンは全く効果がないから(白飛びする事がない)、そんなシチュエーションでシャドー部が落ち込み、撮影時にシャドー部をギリギリにコントロールしている写真は、そこが黒く潰れてしまうのだ。結果、全体的にコントラストを高め-0.5程度補正したような写真になる。

ハイライトがギリギリ白く飛んだ風景以外でハイライト補正をオンにし、Lightoroomで現像を施すには「素材」としての質が落ちる事になる。ちなみにこれはPentaxの一眼レフに付属する現像ソフト、Pentax Digital Camera Utility 4でも確認出来る。

つまり、Pentaxのハイライト補正とシャドー補正は確かに生成されるJPGファイルでは効果的に働いてくれる。しかしRAWファイルから現像処理を施そうと思うと、幾ら現場で、プレビュー機能を用いて最良の露出で撮影しても、パソコンからファイル生成しようとすると、その苦労が報われないのだ。

これは他社でも同じような傾向にあるらしい。NikonかCanonか忘れてしまったが、ダイナミックレンジ拡大でハイライト補正を行うとシャドー側が落ち込んでしまうとの事。きっと見た目は全体的にマイナス側に露出が補正されているように見えているのだろう。

推測でしかないが、この現象、もしかするとシャッタースピード、もしくはレンズの絞りが関係しているかもしれない。例えばEXIFに表示されている露出データがF8の1/125secだったとしても実際にはF8.3の1/150secでシャッターが切られているかもしれない。そう考えるとハイライト補正でシャドーが落ち込み、全体的にもマイナス補正されているように見えるのは判る気がする。

ダイナミックレンジが広い方が表現出来る範囲(明るさ)が多くなるので、その機能があるに越した事はないし、一部にはダイナミックレンジを広げるとコントラストが下がるので眠く、平坦な写真になると言うカメラマンもいるが、光を再現出来ている部分を白く飛ばしたり、黒く潰すのは簡単だから、「素材」としてはやはりダイナミックレンジは広ければ広い程、良いと思う。

ところがダイナミックレンジを広げた設定をしているのに素材として利用するRAWファイルにおいて、実はシャドー側のダイナミックレンジが狭くなっているってのは解せない。

今のところ、シャドー部が落ち込んでも現像ソフトでノイズ等も無く、もう一度持ち上げる事が出来ているので、実用上は問題はないのだが、他社のカメラではどうなのだろう?。SonyやNikonのダイナミックレンジ拡大機能は優れていると聞いた事があるが、RAWファイルを汎用的な現像ソフトで読み込むとどうなるか、知りたいところである。

本日の写真・・・、本当ならがこの記事に相当する参考写真でも掲載せねばならないのだろうが、自宅室内、もしくは自宅バルコニーからのテスト撮影のコマしかないので、流石にそんな写真ここでは掲載出来ない。

なので、ハイライト補正をしていると(比較写真は撮影していないが)こ~んな写真でシャドー部が少し落ち込みますよって風景を掲載してみた。この写真はハイライト補正がオフでもハイライト部分は問題なく描写出来る。

上の写真のブラッキーはLightroomでシャドー側を持ち上げてかろうじてディテールが出ているが、オリジナルRAWファイル上では残念ながらブラッキーの胴体は黒く潰れてしまっている。

この辺をどう考えるかだ。もしハイライト補正がオフならシャドー部は半段くらい明るく写っている筈で、だとするとLightroomでシャドーを持ち上げずともブラッキーのディテールが出て来る。Lightroomでシャドー部を持ち上がれるから「問題なし」とするべきか、現像の素材として「問題あり」と考えるべきか。

1つだけ言える事は余程じっくりとした撮影でない限り、風景毎にカメラの細かな設定を変えて行くのは現実的ではない。余程露出に精通し、自分のカメラの癖を見極めていない限り、やはりハイライト補正は常時オンの方が良い気がする。シャドー部の黒潰れは現像、レタッチでおおよそ救えるが、ハイライトは白く飛んだら絶対に修復は不可能なのだから・・・。


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コメント

  1. ハッセルじいちゃん | URL | lalX43Vc

    この角度のボンネットは滑りやすく キズが付いてしまいますよね。
    僕の車にも 上がった形跡があるのですが、ガラスでは滑ってます。

    黒猫なので、車も黒が・・・。
    塗り直しましょうか^^

  2. BigDaddy | URL | -

    > ハッセルじいちゃんさん

    猫は車の上が好きですよね。晩秋の今だからこそ暖かいのでしょうね。
    黒猫って写真で表現するのは難しいですね。意外とディテールが出ません。車も黒だったら大変ですよ(笑)。

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