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Olympus E-P3レビューその11 被写界深度を踏まえ高感度撮影の心得

2012年09月15日 00:00

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Olympus E-P3, M17mmF2.8

※ブログに視覚要素を加えるlightboxを導入しています。上記画像をクリックすると少し大きな画像をポップアップして見る事が出来、暗くなった部分をクリックするか、画像下部のCloseをクリックすると元に戻ります。



今回はOlympus E-P3のレビューと言うよりも、「もし私がフォーサーズ、マイクロフォーサーズのカメラを買ったら、こんな悪あがきをして、なるべく低感度ISOで撮るように努力をする」、そんな内容となる。

一般に、被写界深度は135判と比較すると、APS-Cで1絞り、フォーサーズで2絞り分の余裕がある。

距離2メートル 焦点距離50mmレンズを利用した場合・・・

135判(50mmレンズ、絞りF11)
 1.55~2.83メートル

APS-C(35mmレンズ、Pentaxカメラなら54mm相当、絞りF8)
 1.56~2.79メートル

フォーサーズ(25mmレンズ、50mm相当、絞りF5.6)
 1.54~2.85メートル

※計算法により誤差が出るのであくまでも参考程度に!

これにより、(画質、解像度は無視し)Nikon D800でF11を選択するような撮影なら、Pentax K-5ではF8、Olympus E-P3ではF5.6で、ほぼ同じような被写界深度を得られる事が判る。

E-P3はK-5に対し、絞りを1段開ける事が出来る、と言う事はシャッタースピードを1段上げられ、言い換えるとISO感度を1段落とす事が可能になる。Pentax K-5を使ってISO3200でF8の写真は、E-P3ならF5.6のISO1600で同等の写真を撮れる。

K-5でISO3200を必要とするシチュエーションはさほどない、これは普通のお散歩写真なら被写界深度を考慮すると、E-P3でISO1600を越える事はほとんどない、そう言い切っても良い。

しかしここに落とし穴がある。暗いレンズでは絞りを開ける事が出来ない。キットレンズの14-42mmズーム、42mm側ではF5.6が絞り開放、K-5で(42mmとほぼ同じ画角になる)55mmを使ってF5.6を選択する写真を考えると、結果、露出、ISO感度はK-5と同じ数値を使わざるを得ない。

E-P3を使ったお散歩写真ではISO1600を超える事はほとんどない、これは即ち、レンズ、構図によってはISO3200じゃなくちゃ撮れない風景も存在すると言う事。

Lightroomを使えば恐らくISO3200の写真でもそこそこの品質になってくれるだろうが、あくまでもそれは「及第レベル」でしかないだろう。なるべくならE-P3はISO1600以内に収めるべきだ。

そこで運用として「明るいレンズ」の出番となる。絞り開放がF2やF2.8と言ったレンズだ。調べてみるとズームレンズはLumixの12-35mmF2.8しかないようだが、単焦点レンズともなるとOlympus、Lumix、Sigmaと色々と揃っている(確かTamronもマイクロフォーサーズに賛同したと思うのでいずれ発表されるだろう)。

E-P3のキットレンズである14-42mmレンズは思った以上に描写が良く、絞り開放からでも使えてしまうが、出来ればどの焦点距離でも1段絞るのが理想だ。そうなると14mm側ではF4.5、42mm側ではF8、ここからが常用となろう。

それを考えると広角重視ならLumixの14mmとLeicaブランドの25mmの2本(135換算それぞれ28mm、50mm)、オールマイティならOlympusの17mmと45mm(135換算34mm、90mm)辺りに食指が動く。

もし私がPENデジを買う事になったら、メインシステムとして使う事はないだろうから、14-42mmを主に使用し、単焦点レンズは1本しか買わないと思う。となるとお散歩写真で一番使い易そうな焦点距離、Lumixの20mm(135換算40mm)を揃える事になるだろう。

それぞれのレンズ描写がどの程度かは知らないが、安価な代物であっても単焦点レンズだからズームレンズより劣る事は考えにくい。だからどれを買っても正解なのかもしれない。

単焦点レンズの利点はズームレンズよりも描写が良い事に加え、絞りを開けて被写界深度の浅い、前景、背景を大きくボカすような写真を撮れる事にあるが、ここで重要なのはISO感度を無理に上げなくてもF4と言う絞りがしっかりと使える事。

Olympusの17mmの絞り開放値はF2.8とちょっと暗いが、開放でも十分に解像する力を持っている(E-P3の解像力が優れているんだろう)。何でもかんでもカリカリ、ウルトラスーパー解像度を望む人は除いて、F2.8~F8まで全く問題なく使えるレンズだ。

Lumixの20mmレンズはF1.7と明るい開放値を持っているからF4を通り越して、F2.8からが実用域と言え、F2.8~F8までカメラマンは自由に選択出来る。

こういうレンズを1本持っておけば先に述べたAPS-Cセンサー搭載カメラでISO3200、F5.6のシチュエーションでもISO1600、F4でほぼイコールの写真、深度が浅くなっても良いのならISO800、F2.8と言う撮影だって出来る。

絞りを開けるか、シャッタースピードを遅くすると、その分ISO感度を下げる事が出来る、これはもうお判りだろう。それ以外にもISO感度を下げる方法が幾つかある。

「わざと露出を切り詰めて写真を撮る」

最近のカメラはダイナミックレンジ、特にシャドー側のレンジが広い事を利用して、意図した露出から1EVのマイナス補正をしてやる。露出がISO3200、F5.6の1/30secだったとする。絞り優先AEなら-1EVでF5.6の1/60secが露出となるが、シャッタースピードを1/30secに保つ事でISO感度をISO1600に落とせる。

その際のJPG画像は意味の無い物と化す。意図した露出よりも暗いのだから使い物にならない。だから必ずRAWで撮影し、自宅でシャドー部を持ち上げる為に再現像をせねばならず、JPGしか保存していないと痛い目に遭うのでご注意を!。

「ブレない限界のシャッタースピードを1段落として複数枚シャッターを切る」

これも効果がある。レンズによってブレない限界のシャッタースピードは異なるが、仮にこれを1/30secとしよう。そこを気合と根性と運に任せ、さらに神様に「ど~かブレませんよ~に」とお願いをし、1/15secで撮影。当然、ISO感度を1段下げる事が出来る。

経験上、広角~標準なら1/8sec、中望遠なら1/15secまでなら5コマ以上、写真の神様が微笑んでくれれば1コマはブレていない風景が写っている事だろう。10コマ以上連写すれば、神様が微笑まなくてもブレないコマを見つけられる筈。何枚撮ってもお金の掛からないデジタルならではの術。

勿論、カメラブレを防げても被写体ブレは防げない事を理解しよう。風の強い日、1/15secでも木々の葉は100%ブレる。だからこそ神様にお願いするのだ(笑)。あるコマだけピタッと風が止む事だってある。但し、これまた経験上、猫が被写体の場合、1/60secでも神様は微笑んでくれない事が多い。猫って意外と1つ1つの動作が速いのだ。

とにかく運が良ければ、この2つの作業を同時に行えば都合ISO感度を2段落とせる事になっちゃう。これは機種は関係ない。フォーサーズ機でもAPS-C機でも135機でも同じ事。

さて、ここで賢い人は「そんな苦労するのだったらフォーサーズ、マイクロフォーサーズのカメラなんて選ばずにAPS-C、135センサー搭載のカメラを買うぜ!」と思うだろう。

それでも敢えてPENデジを買っちゃう、ここがカメラと他の家電とで異なるところ。機能よりもデザイン優先であったり、小さなカメラじゃないと嫌だって人もいる。宮崎あおいが大好物と言うマニアだっているだろう。

※まぁ宮崎あおいが好きなら今なら「そうだ、カメラは構えるものだ!」と言い切っているのだからOM-D E-M5を買うべきだろうが(笑)

また、このような努力はどんなタイプのカメラでも行うべきだし、こう言った作業をする事で、カメラの腕が上がっていくものだと信じている。

今のデジタルカメラは、本体、レンズを構える腕力さえあれば小学校低学年でも綺麗な写真を残せる。我々は大人なんだから、ちょっとは知恵を絞るべきだろう。

私は高感度域がメチャ強いPentax K-5を使っているので、暗いと感じたらISO3200まではすぐに上げてしまうが、ほんの1年前まで、K-7、K20D、K10Dを使っていた頃は、如何に感度を上げずに写真を撮るか、そればかりを考え、今回ここで書いた事、全て励行していた。

本日の写真、日没直前に17mmF2.8で撮影している。先に述べたようにこのレンズはE-P3とのセットで使うとセンサーの実力(ローパスフィルターの効果を薄くした恩恵)により、絞り開放のF2.8からでも使えてしまう。周辺部もカリッとさせるのなら1~2段絞ってF4、F5.6、その辺がスウィートスポットとなろう。

このコマはE-P3を初めて借りた時のものなので、上述したような悪あがきはせずに、カメラが指示した値のまま、ISO1250、絞りF4、1/60secで撮影している。

Lightroomで露光量を-1EVで再現像したので、本来は感度を1段落とせ「ISO640、絞りF4、1/60sec」、そんな露出になった筈。ISO640は判り辛いので、ISO800だったと仮定すると・・・。17mmレンズは135換算で34mm相当なので、ブレ補正機能の恩恵で1/15secまでならほぼ問題ないだろう。

「ISO800、F4、1/60sec」からシャッターを1/30secにすると感度をまた落とせ・・・
「ISO400、F4、1/30sec」となる。さらに頑張って1/15secで撮影すると・・・
「ISO200、F4、1/15sec」になる。

ISOオートで上限をISO1600まで上げていると、日没直前ではISO感度が大きく跳ね上がる事が多い。でも実はE-P3の基本感度であるISO200のままでこの風景をものに出来る。撮影時に常にISO感度や露出を意識する事で、(画質の面で)よりクオリティの高い写真を撮れてしまうのだ。

写真の面白いところは、撮った写真を眺めてニヤニヤする他に、苦労して撮影した写真ほど、撮影時の状況を覚えているもので、写真として像が記録される以外に、脳味噌の中に思い出がしっかりと刻まれるのだった。これは生涯忘れないと思う。実際に10年以上前、フィルム写真時代、苦労したカットは今も尚、撮影時の模様を鮮明に記憶している。

写真、カメラとは、その時にそこに居たという証しを記録するものだが、それは瞬間じゃないし点でもない。「時間の帯」、「線」を記憶(記録ではない)するものだと思っている。

この写真は街中、家路の最中、カメラの出た目露出でパチリしただけでな~んの苦労もしてないが、初めてE-P3を触った感動の日、イコール、瞬間を記録した写真でも4時間程度の時間の帯を脳味噌がしっかりと記憶しているのだった。


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