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1日1コマでも満足した人は今・・・

2012年10月03日 00:00

もっと胸板が厚くお腹も出ていた気がする

もっと胸板が厚くお腹も出ていた気がする

Pentax K-5, Sigma AF17-70mmF2.8-4OS HSM

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最近、良く訪れるDEJA VU ~いつか見た光景~と言うブログ、その中の9月16日の記事を読んで、ふとフィルム時代を思い出した。今日はそれについて徒然と・・・。

フィルム時代も今と同様に目に付いたものは何でも撮るタイプだった。最終目的が「渓谷の紅葉」でも、道中、麓の町風景、ボロ屋、廃屋をパチパチと。勿論、デジタルと違って1コマ毎にお金が掛かるので、「本当に撮りたい風景か?」、これを問うてから撮影するが、とにかくフィルムにはありとあらゆる風景が写っている万屋状態。

単独の撮影行だったらそれで良い。誰からも文句は言われない。でも仲間、それも根っからのネイチャーカメラマンと共に歩くと気を使うったりゃありゃしない。

仮にその人達をA氏としよう(周囲にはそんなネイチャー専科が複数いた(笑))。A氏は麓の町風景もボロ屋も廃屋にも全く興味を示さない。だから私が何か風景を見つけてカメラを構えると、後ろで待っていてくれちゃう。中に忍び込める廃屋なんぞ見つけてしまうとお伺い、「5分待ってて!」、でも侵入から撤収まで3分、急いでパチパチと撮る。

こんな時「いいよ、いいよ、ここで座って待っているからさ」と言ってくれるが、流石に数十メートル毎にパチパチしたり、廃な集落を見つけ、一軒一軒の廃屋にお邪魔するなんてとてもじゃないが無理。

そして渓谷に分け入っても、私は似非ネイチャーな人だから、ちょっとでも自然と戯れると浮かれちゃって、あっち向いてパチリ、こっち向いてパチリ。でもA氏は一向にカメラを構えようとしない。いつもニヤニヤして後ろから見ている。

紅葉している木を見つけて「Aさん、撮らないの?」と尋ねると、「うーん、色が駄目だね」。程好い渓流の風景を見ても「光が悪い」、広大な風景では「あそこに人工物があるから」・・・、ホント、こんな感じで1時間以上もカメラを首からぶら下げているだけで1枚も撮らない時もあったんじゃなかろうか。

ようやく目的地に到着し、Aさんは周辺をウロウロし、2箇所、3箇所で三脚をおっ立てて構図やレンズを変えてパチリ。「さぁ、帰ろうか!」・・・。えぇぇぇぇ!。この3時間でAさんったらフィルム1本も撮っていないぞ!。

全てのネイチャーカメラマンがそうだとは思わないが、知り合いの複数のAさんは「1日1コマでも良い写真を撮れればそれで十分」、「一日中歩いて、1度しかシャッターを押さなくても(押せなくても)気にならない」と言う訳さ。うーん、ネイチャーカメラマン、恐るべし!。その間、私はフィルム7、8本を消費しているのだった(笑)。

思うにネイチャーカメラマンって写真が第一ではなく、そもそもトレッキングや山登りが好きなのだろう。私も本格的な登山は駄目だが、渓谷を歩いたり、里山の自然な風景を眺めながら歩くのは好きで、カメラを持っていなくても楽しく時間を過ごせるが、手元にカメラがあったら、やっぱり何でも撮っちゃう。思考が違う。

そして面白いのがそんなAさんも都内のお散歩写真では、街撮り専科のカメラマンよりも遥かに枚数は少ないが、それでも程好くシャッターを押している。どうも彼らは写真と言えば「ネイチャーフォト」と「それ以外」、この2つしかないようで、「それ以外」ではそれなりに目に付いた風景を撮っているのだった。

判る気もするんだ。自分が本気で挑んだ撮影だと、36コマのフィルムを並べて、そこに関係のない写真が写ってしまうと、それだけでゲンナリするものなのだ。

何でも撮る私でさえ、強要された風景をフィルムに収めるなんて考えられない。ではそんな街撮り、万屋が言う、強要された写真とは?。

それは当時付き合っていた女の子。一眼レフを使って写真を撮っていると、「私も撮ってよ」と言う。「いいよ」と私。そしておもむろにバッグからネガフィルムが装填されたコンパクトカメラを出すと、「それじゃなく、良いカメラで撮ってよ」・・・。

いやいや、勘弁してくれ!。冗談じゃない。我々カメラマンにとってみれば、フィルム1本とは風景がただ無造作に36個並んでいるんじゃない。自分が監督しているロードムービーなのだ。フィルム10本を消費したら360コマのロードムービー。だから望まない風景、たとえそれが大好きな女の子であったとしてもその日のコマにはそこに女の子が存在する意味が無い、嫌なものは嫌。

またこれもデート絡みだが、こっちが何かを真剣に撮ろうとしているとシャッターを押す直前でフレームインしてきて、ニッコリピースサインなんかしちゃう屈託のない女・・・。ぶっ殺す!。

今は一匹狼だが、フィルム時代は色々なカメラマンと交流があり、お散歩写真だけでなく、酒を飲みながら、互いの写真、ポジフィルムを持ち寄って鑑賞会を開く。そこであーだこーだ言い合うのが楽しかった。

そんな時に1コマ、2コマに女の子の写真が写っていたら・・・。酒の席が多いから冷やかし、冗談として「誰だよ、この女、ナンパでもしたのか?」と野次られるだろうし、意図して撮影したと思われちゃたまらん。

これはネイチャーカメラマンにも通じるんだと思う。自分の実力、感性を下げるようなつまらない風景が1コマでも写っていたら、その時点で終わり。露出のミスさえも許されない。3コマのブラケティングをすると(先と同じく冗談としてではあるが)「これくらい露出を読めるだろ、お前のカメラの傾向だったら+0.7EVだけでいいじゃないか」とか言われる。

アマチュアとプロとの違いはこの辺だろう。アマチュアにはアマチュアならでは拘り、マイルール、見栄ってもんがある。その1つが「フィルム1本、36コマには無駄な風景は入れない」であろう。だからA氏の「1日1コマでも良い写真を撮れればそれで十分」、「1度しかシャッターを押せなくても気にならない」もそれはそれで正しいのだろう。

そんなAさん達、もしフィルムを卒業し、デジタルに移行していたら、どんな撮影法なのだろうか?、今、それをとっても知りたかったりする。今は1枚のフィルムシート上で写真を鑑賞する事もない、コマ毎にフォルダ整理したり、写真管理ソフトを使っていればキーワード登録で、自分の好きな写真だけを眺められる。

私はAdobeのBridgeやLightroomを使って写真管理が楽になったから、フィルム時代以上に様々なものを撮っているし、「自分が監督しているロードムービー」、信念は変わらずとも、自宅でパソコンを前にしてから思考するのようになったので、本日のようなフィルム時代なら絶対に撮る事が無かった風景も(撮ってもコンパクトで)、しっかりとデジタル一眼レフでパチリしている。


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コメント

  1. SORA(仮) | URL | 4ARdecsc

    拙記事を取り上げていただきありがとうございます。

    ネイチャーカメラマンって、必ず何かにこだわってしまう気持ちよくわかります。
    自分の場合は、「晴れじゃないと撮らない」、「人は絶対入れない」、「人工物も避ける」、この3点が大原則だったように思います。
    そればかりにこだわっていると、ホントに疲れちゃうんですよね・・
    で、36コマの中に「妥協」で撮った写真が紛れ込んじゃうと価値のないものに思えてくる・・

    「ネイチャーとそれ以外」という考え方も自分にはなかったですね。
    たとえ街撮りであっても、古い街並みとか味のある建物じゃないと撮らない。
    車が停まってたり、電柱があっただけでもう撮らないんですよね。(笑)
    つまり、ネイチャーと同じ完璧さを街撮りにも求めているのがおかしくなってきます。

    考えてみればフィルムというのは時間の流れをそのまま記録した映画の一コマ一コマなんですよね。
    それは物理的実体をもたないデジタルカメラよりはるかに本質的なものです。
    だからこそ移動の途中も含めて、時間の流れが克明に記録されてないと後に価値のないものになります。
    断片的に撮ったネイチャーフォトが隣り合っていても、それをどこで撮ったのか知る手がかりすらありません。
    本当に欲しいのは、そのコマ間にどんな風景を見てきたのか、どんな体験をしたのかであって、ネイチャー写真などどうでもいいのです。

    写真は時間の記録であるという考え方に立てば、目に付いたものは何でも撮るって姿勢が大事ということは自ずからわかってきます。
    それこそ1時間に1枚でも構いません。(笑)
    こんなつまらないもの撮ってどうするんだ?って、その気持ちこそがダメなんですよね。
    その時は価値がなくても、時間の流れがしっかり記録された写真は後に価値を持つということを痛いほど思い知らされましたから・・

  2. ハッセルじいちゃん | URL | lalX43Vc

    こんばんは!
    たしかにお腹の出っ張り具合が不足してますね。
    正面写真だけを見て造ったのでしょうか。
    これが女性なら喜ぶかも知れませんよ^^

  3. BigDaddy | URL | -

    > SORA(仮) さん

    天気、人、人工物、これはネイチャーカメラマンにとっては必須条件でしょうね。私も似非ネイチャーを撮る時でも、天気は仕方ないと思いますが、人と人工物は如何に入れないかを考えています。

    釣りにたとえると判りやすいのかもしれませんね。SORA(仮)さんの場合は、腰を据えて魚が喰いつくまでじっと待つ、反面、ボートをあっちこっちに漕いで数を撃つ、ひたすら竿を振る人。でもどちらもフィルムの場合は、映画の一コマであると思っています。

    街撮りで不快なのは政党ポスターです。何故か絵になるところに張られているのが政党ポスター。どの党でも苛立ってしまい、少しでも宣伝になるような事をしてたまるか!、とどんなに良い風景でも撮りませんねぇ。これはフィルム時代から貫いているポリシーです。

    写真は記録、ご尤もです。かっこつければ「記録が昇華して作品になる」とでも言えば良いでしょうか。まずは「うん?」と思った風景にカメラを構える事が必要なのでしょうね。

  4. BigDaddy | URL | -

    > ハッセルじいちゃん さん

    そうですよね!。千代の富士のかっこ良いところって肌に張りがあったとでもいいましょうか。突き出たお腹も脂肪の下は鎧のような筋肉がパンパンにあるんだろうなと思わせるピチピチさ(笑)。それとも引退間際、貴乃花に敗れた時ってこれくらいたるんでいたんでしょうかね。仮にそうだとしても全盛期の像を作って欲しいですよね。

  5. yuichildren | URL | -

    僕も紅葉を撮りに行く!
    と決めてたとしても紅葉なんて10枚も写ってない
    ネガがあがってくるでしょうね(笑)

    デート絡みの話笑えました(´∀`)
    ぶっ○すって…
    でもその気持ちはわかります!

  6. BigDaddy | URL | -

    > yuichildren さん

    それでも残りは捨てコマではないですよね。秋以外に使えるコマも沢山写されていると思います。

    フィルムでも36コマ全てが使い物になるとは恐らく誰も思っておらず、36コマの中から何を見出すかなのでしょうね。私は専門分野を得に持っている訳じゃないので、どうしても何でも写すようになっちゃいます。

    デート絡み、判って頂き嬉しい限りです(笑)。それ以外だとどうしても腹立たしいのは政党ポスターですね。大半は撮影前に気付きますが、たまぁに良い出来だったのに関わらず奥の方にポスターが・・・。

  7. KIMさん | URL | -

    私の場合はやはり何でも屋です。どちらかというと綺麗な自然を撮りたいということぐらいしか考えていません。到底ネイチャーカメラマンのようなこだわりがないですね。
    強いて言うなら、難しいことをいってたら楽しくなくなるから、とってて楽しい撮影がしたいし、何でも発見して嬉しい気分になりたいという単純な発想ですね。
    しかし、未だにフィルムにこだわってしまうのは、手軽さよりも一枚一枚への緊張感が楽しいからなんだと思います。

  8. BigDaddy | URL | -

    > KIM さん

    コメントありがとうございます。

    今は若い世代の方も写真が趣味の方が多いので、ネイチャーオンリーと言うカメラマンは減ってきているのかもしれませんね。だからこそ、彼らのような人がデジタルでネイチャーを撮っているとどうなるのか知りたいところであります。

    何でも発見して嬉しい気分・・・、判ります、そのお気持ち。屁理屈言う前にカメラ持って出掛けろ!、でありますね!。またフィルムの1枚1枚の緊張感、この楽しさも理解出来ます。私はフィルムに戻る事はないとは思いますが、ブローニー、6x6だけは将来少しやってみたいと思っており、その時は本気で1枚1枚を撮ると思います。

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