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ローパスフィルターレスによる画質向上率を考える

2013年02月04日 00:00

街並み

街並み

Pentax K-5, Sigma AF17-70mmF2.8-4OS HSM

※ブログに視覚要素を加えるlightboxを導入しています。上記画像をクリックすると少し大きな画像をポップアップして見る事が出来、暗くなった部分をクリックするか、画像下部のCloseをクリックすると元に戻ります。



1月27日の記事で、先に発表されたFujifilmのX20に興味津々と書いた。このカメラはこれから流行の兆しが見えるローパスフィルターレス・・・。

X10からの画質向上率が20%、これを書いている今、等倍のサンプル写真がネットに上がっていないので、果たして本当にローパスフィルターレスでX10から20%も画質が上がるか不明だし、率直な意見として「たったの20%増?」と思ってしまう。

Pentax K-5IIsはローパスフィルターレスにした事で、200~300万画素増えたくらいの解像感を得られると言う。パーセントに直すと300万画素で20%に満たず、言い換えるとK-5IIや旧K-5はローパスフィルターのせいで200~300万画素のロスがあり、ローパスフィルターのない1300万画素のカメラになると考えて良い。

さらにこんな考え方も出来る。ローパスフィルターのないK-5IIsで撮影されたA1プリントを1メートル先から鑑賞するのと、旧K-5で撮影されたプリントを1.2メートルから鑑賞するのと同じかもしれない。人間の目は距離が遠くなればなる程、細かな認識は出来ない。

この考え方が正しいかどうかは何とも言えないが、少なくとも解像感だけを語れば、確かにデジタルカメラは写真を縮小すれば解像感は増すので(プリント鑑賞で距離を取れば縮小と同じ)、こういう思考を持っても良いとは思う。そう考えるとあまり大した事がないと思うのは私だけ?。

勿論、ローパスフィルターは写真をぼやけさせる悪の権化のようなものだから、モアレ対策さえ出来ればないに越した事はないし、K-5IIsは使った事がないが、恐らくほぼ同じ解像感を得られるRicoh GXR A16は半日使った経験があり、その見事な解像感には圧倒された。

Ricoh GXR用 A16 24-85mmレンズを使ってみる その1
Ricoh GXR用 A16 24-85mmレンズを使ってみる その2
Ricoh GXR用 A16 24-85mmレンズを使ってみる その3
Ricoh GXRのA12、A16レンズを再検証しつつ・・・

K-5IIsで実際に写真を撮った事はないが、類似するセンサーを持つGXRのローパスフィルターレスセンサーから吐き出される写真を見てリンクの通り、驚愕した。あくまでも主観だが、K-5の画像を1200万画素に縮小してGXR A16と解像感が同じくらい、よってA16はローパスフィルターレスにする事で25%の解像感の向上はあるんじゃないと思っている。

いずれにせよ、20%とか25%と言う数字は少ないようで大きいし、考え方によっては大きいようで小さい、ローパスフィルターレスにした事による解像感の向上は実に中途半端な数値である。

だからK-5IIsが発売された当時、「2400万画素の135判カメラに匹敵する」と一部の人間から発信されたり、今回のX20でもFujifilm側から「1200万画素のLumixフォーサーズセンサーよりも性能は良い」と情報が出たが、これはかなり眉唾物と考えて良い。

そして画像処理エンジン、成果物(プリントする大きさ)によってこの「20%」と言う数字が少なくなる事実もある。

旧機になったPentax K-5

そこに書いた通り、Pentax独特のファインシャープネス、エクストラシャープネスの威力はすさまじく、特にエクストラシャープネスは0~+1で十分な解像感を得られる。勿論、シャープネスの方法は異なれど、Lightroomでもシャープ量とディテールを変更する事で、解像感の高い写真を作る事が可能だ。

そしてエクストラシャープネスを0、もしくはファインシャープネスを+2に設定するだけで先のRicoh GXR A16(デフォルト設定)とほぼ同等の解像感になる。イコール、エクストラシャープネスやファインシャープネスは20%以上の解像感向上が認められる。

ここが重要で、シャープネス設定で20%の向上が認められる、写真の成果物は21世紀デジタルの世界でもプリントだ。我々はどの大きさでプリントするのか、これを考慮する必要があり、現状、プリント代金を考慮するとA4~A2が一般的であろう。そしてこの程度のサイズならシャープネスの設定でどうにもで人間の目を誤魔化す事が出来てしまう。

Pentaxの内部でK-5IIの開発に先駆けて、ローパスフィルターレスにするか否か、侃侃諤諤の意見が交わされたとの事、結果、ローパスフィルター付きとレスの2種類を発売する事にした・・・。

判るような気がする。私も含めて、消費者は解像感が高いに越した事はないが、ハードウェア上でモアレの欠点を克服出来ない今、そして成果物がさほど大きなサイズのプリントでない今、ローパスフィルターレスと言うシステムは「2013年の今、さほど必要とされない」、流行とは逆の思考を持ってもおかしくない。

勿論、だから旧K-5のままで良いなんて話ではない。Ricoh GXR A16もPentax K-5IIsも素材そのものが良いから、K-5IIsならファインシャープネス、エクストラシャープネスで武装すれば旧K-5が幾らシャープネスを高めても決して差は縮まらないからだ。

また高感度、ISO1600を越えてからは画質はどんどんと悪くなる。解像感を上げる為に無理にシャープネスを高めるとその分ノイズも増えてしまうのだから、素材、RAWファイルの時点の解像感が大切。超高感度域を多用するのならローパスフィルターレスであるべきなのも事実。

※エクストラシャープネスはISO800程度でも風景によってはシャープエッジ、もしくはシャープノイズのせいで、部分的に潰れたような絵になり、例えば人物や猫が写っているような風景ではISO800でも使わない方が良いかもしれない

詰まるところ、モアレ対策さえしっかりと行えるのであればローパスフィルターなんぞ排除するべきで、そうしたカメラで撮影された写真の素性が良く、これからカメラ選びをするのなら、ローパスフィルターレスは重要なキーワードとなろう。

とは言え、上述したように、言われるがままにローパソフィルターレス・・・、これは我々ユーザーはしっかりと考慮すべき点で、ISO1600までならシャープネスを高めても画質の劣化はさほど感じないのだから、超高感度域を使わない、プリントしてもA3、そんなカメラマンはローパスフィルターの有無は重要ではない。ISO1600より上は使わず、人物や建物の多い街中スナップが多いカメラマンなら、モアレの心配をしないで済むK-5IIにするべきだ。

本日の写真、エクストラシャープネスの0で撮影している。絞りはF8。以下、部分的に切り出した等倍だ(クリックで等倍)。


ピント位置

2013-02-04-02-_IGP8145-2782.jpg


被写界深度内に入っている筈の場所

2013-02-04-03-_IGP8145-2782.jpg


最初の切り出し部分、これくらいの解像感があったら十分。全く問題がない。これ以上の解像感を求めても今の私には意味がない。

しかし、次の写真、ここが微妙。この時の焦点距離は35mm(135換算52mm)で絞りはF8。一般的な計算だと、この風景で手前にピントを合わせているから被写界深度は2メートルくらいしかない。だからこの部分は深度内にギリギリ入っているであろう場所。

もしかすると本来ならば植木の枝葉にもうちょっとシャープ感があるべき図かもしれない。恐らくローパスフィルターレスのカメラだと、この辺に20%以上の画質改善が認められ、それが魅力的なのだろう。これを皆さんがどう思われるかだ。


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