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再度ファインシャープネス、エクストラシャープネスについて

2013年02月12日 00:00

廃屋の裏手に回ってみると・・・

廃屋の裏手に回ってみると・・・

Pentax K20D, SMC DA18-55mmF3.5-5.6AL

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デジタル写真のシャープネス、つまり解像感は人それぞれで、どれが、何が正しいとは言えない面がある。またその時の気分と言うか、心境も常に変化し、1ヶ月前の思考と今の思考が異なる事だってある。本ブログではPentax特有の解像感を上げる術、ファインシャープネス、エクストラシャープネスについて何度も書いているが、今日はその「個人的な最新思考」を。

Pentaxの多くのカメラにはシャープネスの種類にはノーマルシャープネス(以下NS)、ファインシャープネス(以下FS)、エクストラシャープネス(ES)の3つがある。これの違い、自分の好みを知る事が(画質において)良い写真を作る最短の道になる。

シャープネスとは主に輪郭部分にコントラストを付けるレタッチ効果で、Pentaxの3つのシャープネスはこのコントラストの付け方に違いがある。

NSは太くて濃いコントラストを付ける。輪郭を忠実にトレースしてコントラストを付けるので、Photoshopでハイパスフィルターや輪郭抽出を用い、輪郭だけにシャープを掛けるのと同様のレタッチが施される。

ハイパスフィルター
輪郭抽出

そしてFSとESはNSよりもコントラストを付ける線が細く、こちらの方がLightroomのシャープに近い。文字が描かれている看板やタイル模様の壁を撮るとそれぞれの違いが良く判る。

面白いのが、タイルのように直線で多く構成される構図の場合(輪郭が多い風景)、NSを強く掛けるとFS、ESよりもほんの少し露出が切り詰められているように見える。これは輪郭が太く黒いのでそのように見えてしまうのだ。

まずはこのNSと、FS、ESの違いをしっかりと覚えておこう。

実際にはES、FSは「線」ではなく細かく刷毛で馬のたてがみのように斜めになぞったようなコントラストの付け方ならしいが、見た目は線が細く見える。LightroomのシャープはNSとは逆に黒よりも白を強調しているようで、輪郭に沿ってコントラストを付けてはいるが、NSよりも線は細く見え、FS、ESに似ているとも言える。

※以前借りたOlympus E-P3のシャープネスはどうだろうとチェックしてみると、PentaxのNSとほぼ同じで、輪郭に沿ってLightroomよりも太く濃い線を描いてコントラストを高めている

お勧めは当然、Pentax独自のFSとESだ。NSを使う、使わざるを得ない場面は皆無と言っても良い。ISO3200を越える超高感度域ではNSの方が相性が良い場合もあるが、ISO6400、ISO12800で撮影された写真はRAWからLightroomで現像した方がノイズ軽減など見栄えが良く、Pentaxの吐き出すJPGファイルに拘る必要はない。

ではFSとESをどう使い分けるか?。これが難しい。冒頭に書いた通り、シャープネス、解像感の物差しは人それぞれ異なるからだ。以前Pentaxのサポートセンターに「風景別にお勧めのシャープネス設定を教えて欲しい」と問い合わせたところ、「人それぞれで、データ、統計等は取っていないし、お勧め設定も特にない」とあっさり回答を拒否された。

但し、「一般的に直線で構成される風景の多い街中写真はシャープネスの線が太いNSの方がくっきり見える時の方が多く、まずはNS+1~+2くらいから好みのセッティングを見つけて欲しい」との事だった。

でもこれでみんな悩んでしまう。確かに街中だと直線が多い構図になるので線が太いNSの方がはっきり見えるかもしれないが、常にそんな風景ばかりを撮っている訳でなく、街中でも木や花が主被写体であったりもするし、撮影距離によっても近寄って何かを大きく写した場合、輪郭線があまりにも太いから違和感を持ったりもする。

またK20DのFSとK-7のFSは異なり、後者は前者より作用が弱く、その後、ファームウェアのアップデートでK20D相当のFSになるファインシャープネス2(FS2)を追加した。そしてFS2の替わりにさらに強烈なシャープ表現を持つESがK-5から加わった(K-5のFSはK-7とFSと同等との事)。

ここからの話は等倍で写真鑑賞する前提で話を進める。多くの方が等倍での写真鑑賞は無意味と言うが、どう考えても等倍でクリアーに見えるのが本来の姿。「センサー、ローパスフィルター、レンズ等の性能によって、等倍表示では像がモヤッとするのは仕方がない」、それを良しとする風潮はおかしい。

但し、A3程度のプリントだとNSもFSもESも比較して初めて判るくらいでしかないし、推しているFS、ESもその程度のプリントだと「おおっ!」と言う程でもない。つまり等倍鑑賞は本来見えないものが見えているだけで、A3プリントならその見えてみたものが人の目では理解出来ないのである。

さて、1つ言えるのはどのシャープネスでも+2に設定すればそれなりの像になってくれるし、+3にすれば十分の解像感を得られる。ローパスフィルターによるモヤモヤ感はなくなると言って良い(言い換えればローパスフィルターレスのK-5IIsと、K-5IIや旧K-5の解像感の差はシャープネスで2つ分程度に相当する)。

万能なのはFSだろう(K-7ならFS2でも)。FSはNSよりも線が細い割には+側にセットするとNSよりも解像感がグッと上がってくれる。一部のカメラマンからは強く設定するとノイズが強く出ると言われているが、それは嘘、少なくともK-5では無視して良い。

そう、解像感がNSよりも上がる割にはシャープネスによる画質の劣化が少ないのがFSの大きな特徴であり、長所だ。だからISO1600まではFSのまま撮影しても問題ないし、風景によってはISO3200でもFSがNSよりも画質が劣化する印象は限りなく薄い。

ESは強烈なシャープネス効果を持ち、ES0でもFS+3と同一の効果を感じる。しかしFSよりも画質の劣化は激しく、ES0でもISO800を越える撮影では使わない方が良い。私個人は晴天の日中はES0を多用しているが、ほとんどの写真がISO400以上になる天候、時間帯ではFS+2で撮影するようにしている。

ES0でも効果が強いのだからES-1ではどうか?。そんな疑問も沸くだろう。理論的には目盛りを1つ減らしただけだが、ES-1はあまり意味がない。(恐らく)ローパスフィルターによるモヤッと感が完全に消えないのと、効果を薄くするのならFSでもNSでも良いからだ。

FSは上述の通り、画質の劣化が少なく、FS+1辺りの中途半端なシャープ感を使うくらいなら、FS+2以上掛けて、エッジの効いたモヤッと感のない写真にした方が良いと思うし、プリントするサイズが大きいのならFS+4を標準にしても良い。

厳密に比較した訳じゃないが、先に述べた通り、K-5とK-7のFSはK20DのFSよりも効果が弱く、しかも強く掛けても画質の劣化が少ないのだから、問答無用でFS+4で構わないが、いずれのシャープネスも強く掛ければ掛けるだけ、確実に画質が劣化するのも事実であり、今はFS+2が一番具合が良いと感じている(低感度ISOならES0)。

主観的なお勧めは、FS+2で撮影し、作られたJPG写真で、ちょっとシャープが足りないと思ったら、Lightroomでレタッチ。Lightroomのシャープ設定で、マスクを限りなく100に近付けると、エッジ部分にしかシャープが掛からなくなるので、それで補ってしまえば良い。

LightroomはRAWファイルを現像するだけじゃない。むしろPentaxが出力するJPGファイル、つまりカスタムイメージによって作られる写真、これがかなり具合が良いのだから、JPGファイルを元にLightroomでレタッチする方法もありだ。

JPGファイルは情報を間引いているから、それを元にレタッチしたら画質が劣化する。これは間違いではない。しかし、露出を大幅に変えない限り、画質の劣化なんて人間の目は気付かない。少なくともA3プリント程度なら判らない。

JPGが画質が大幅に劣化するのは白く飛んだ部分や黒く潰れた部分にディテールを出す時(これはA4プリントでも判るくらい画質が落ちる)。でも反対にコントラストを強く付けたいなんて場合は、画質の劣化はほとんどないと言って良い。

Pentax独特のシャープネスを活かす為に、Pentaxユーザーは(好みの露出になっていれば)JPGを元にレタッチするべきで、だからこそカスタムイメージの設定を色々と試し、己が満足するよう、カメラ内で完結させるべきなのだ。

でもRAWも必ず保存する事をお勧めする。RAWではJPGよりも大幅な露出変更、色補正が可能だからだ。端的に言うと失敗写真、好みの露出に、色合いにならなかった写真を救済する為の素材、そう思えば良い。

構図上の輝度差が激しくハイライトが飛ばないような露出だとシャドーが潰れる、シャドーにディテールを出そうと思うとハイライトが飛んでしまう、そんな時にはRAWは必ず必要になるし、そのような風景の方がドラマチックなので、意外とそういう中で写真を撮る事が多い。

本ブログを以前からお読みの方には冗長であろうが、各種シャープネス設定を含め、カスタムイメージを制する事が美しい写真を作り上げる最大のこつである事を皆さんにアドバイスさせて頂きたい。

本日の写真、アメリカンハウスの廃屋(空家とも言う)の裏手。単車がこのように捨てられている。この辺はこのように自転車や単車が幾つも捨てられていて盗品か?。

これはJPGからさらにレタッチを加えているが、基本はPentax K20Dのカスタムイメージの「鮮やか」。Pentaxのカスタムイメージの「鮮やか」と「雅(みやび)」は非常に使い勝手がある。

何だろう、ペンタックスブルーなる言葉は全く信じないが、青を含む際の色合いが絶妙な美しさ。これ以上派手でも現実離れするし、彩度が浅ければLightroomのデフォルトとさほど変わらない。上手く処理しているなぁと感じる。

この写真はNSで撮影されていて、しかもK20Dは売却してしまったので、独特のFSにならないのが残念である。たま~にマウントやシャッターユニットが壊れていても、SDカードからの読み込み、保存、そしてカスタムイメージの変更が出来る、そんなジャンク品のK20Dが2~3千円で買えないものかと思う時がある。


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